表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

100/312

燃え上がる試練です。

 サトウもスカーもボスクラスの魔物(モンスター)とは戦闘経験がないわ。


 他のゴーレムの存在を考えたら勝ち目は尚更ないわよね。


 私は過保護と言われるかもしれない……それでも!


「試練変更よッ! サトウ、カリン、スカーで“フレイムゴーレム”を撃破! 良いわね!」


 背後からいきなり登場した私を見て慌てるサトウ、その横で下を向き首を残念そうに左右に振るスカー。


『主! 約束を忘れたか』


「約束は試練に手を出さない事よ! スカー達の試練は変更したでしょ? いいから頑張りなさい! 可愛い使い魔と駄目なサトウの為に邪魔な連中は()()が相手するから」


 私は即座に召喚を発動すると養蜂場に戻したセンチピード(オリンとオラン)、メガ、デンキチを一気に呼び出したわ。


 力には力をよ!


「いきなりゴメンね。皆で試練の邪魔をするゴーレムを撃破するわよ!」


 私の声に反応してやる気を見せる使い魔(うちの子)達、数では相手が上回ってるけど、パワーなら負けないメンバーを揃えてるんだから。


 そんな時、デンキチが心配そうに私を見て口を開く。


『試練でも、いきなり来てやっつけるの? 理不尽……』


 変に説得力を感じる呟きね……


「大丈夫よ、ゴーレムってのは“コア”を破壊しない限りは自然に復活するの。だから皆は動きを押さえて、その間に私がなんとかするわ」


 押さえると言う言葉通り、巨大化したデンキチが力任せにロックゴーレム3体を押さえつける。


 その間にメガがアクアゴーレム×2体を相手にしながら、センチピードのオリンとオランもサンドゴーレム×3体の相手をする。


 倒すのではなく動きを封じて時間を稼ぐ、敵が力任せな魔物(モンスター)だから、早く決めないと使い魔(うちの子)達が怪我しちゃうわ。


「いくわよ。理不尽上等ッ! 元々いい子でいる気なんて更々ないんだから!」


 そう宣言するように大きく叫んだ私は身体強化魔法(メキロス)を使い一気に加速するとゴーレムのコアを【鑑定の瞳】で見つけ出し、コアの部分に対して手を当てる。


「新魔法を食らいなさい! “罪人の入り口(クリミナルゲート)”」


 新魔法は完全に犯罪ね……人には使えば窃盗罪にされそうだわ。


 この 罪人の入り口(クリミナルゲート)は飲んだ後とかに、全てが気だるい時があって、私が楽に欲しいものを取る為に作った魔法なの……今更だけど反省してこの名前にしたのよね。


 私は先ず、デンキチの押さえるロックゴーレムのコアを次々に抜いて行き、脱け殻のゴーレムボディに無機物操作魔法の人形操作魔法(マイドール)を発動させたの。


 3体の脱け殻ゴーレムを味方に加えて次々に形勢逆転していく私達、ふと見れば、サトウとスカーもいい感じにフレイムゴーレムを翻弄してるみたい、此れならいけるわね!


 サトウとスカーはフレイムゴーレムの燃え上がる投石(ファイヤーボール)を躱しながら距離を一気に縮めていく。

 問題は此処からね、手出し禁止だから見てるだけのもどかしさ、あんまりいい気分じゃないわね。


 勝利の鍵はカリンが握っている……それに気づいて、じゃないと勝利はないかも知れない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ