第143話 神殺しと呼ばれた男その3
前回は文字数が少なくて申し訳ありません。
エイブラムはこの状況を楽しんでいた。
「くくく、もっと、もっとだ。もっとお前の力を見せてみろ!そうすれば、俺はもっと強くなれる!」
「戦闘狂になんか構ってられるか!サクッと終わらせてやるよ。」
会話をしながらも2人は激しく剣をぶつけ合っていた。
「ふふふ、その余裕がいつまで続くかな?」
楽しい。俺がこんなに楽しめたのはいつぶりだろうか。だが、なぜあいつはこうも余裕なのだ?俺は邪神を倒したおかげでレベルが200近くあるんだぞ?なぜだ?
「ちっ、しぶといな。まだ効かないのか。」
奴が何か言っている。いったい何を?
その答えはすぐに出た。
くっ、な、なぜだ、ちか、ら、が、はい、ら、な、い。
浩太は気絶したエイブラムを自分の城へと持っていく。
「ふう、なかなかにしぶとかったな。さすが、レベル198だな。毒をちょっとずつとは言え盛ったのにここまで効かないとはなぁ。」
それがエイブラムが気絶する前に聞いた最後の言葉だ。
「うっ、」
次に目覚めた時は知らない部屋だった。
「ようやくお目覚めか。早速だがどいつの依頼できたんだ?」
浩太がそう話しかける。
「それを言ったら解放してくれるか?」
「ああ、解放してやろう。」
「そうか、俺に依頼してきたやつはホルン王国 ラシャバスト=サルド男爵だ。」
「意外だな。こうもペラペラと情報を話してくれるとは。」
「それはそうだろう。俺が喋らなかったら、隠している拷問道具で拷問つもりだったのだろう?」
「あ、ばれた?まあ、素直に話してくれたし。いいや。じゃあ、解放してあげるよ。」
「ああ、また、手合わせ願いたい。」
「機会があれば、ね。」
そう言って俺は、【ワープ】でエイブラムを俺の国の出入り口付近に送ってやる。
さーて、ラシャバストにはどんな目にあってもらおっかな〜?
明日から2日間ステータス紹介やらこの世界の説明やらを書く予定です。