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ショートショートホラー

作者: 本栖川かおる

練習の為に書いたショートショートです。

少女の目を見たとき、絶命すると云われている。

取材班が得た情報によると、見た者が絶命する直前に、少女は一言だけ言葉を残していくらしい。

気をつけたまえ。今日は、あなたの家に現れるかもしれない。


俺は、恐怖体験番組を見終わりテレビを消す。

気づけば、あと五分ほどで二十時になろうとしていた。

会社帰りに買ったお弁当を食べようとレンジに放り込んだ。そして、冷蔵庫から麦酒を取り出した時だった。

ドアのチャイムがなり、扉をノックする音。


先程見ていた番組が脳裏を掠めたが、あれはテレビであって実際にあの少女は存在する訳が無いと思い直す。少し背筋がひんやりとした。

俺は、恐る恐るドアに備え付けの覗き窓から外をみる。


緑の帽子に見慣れた猫のマークが見えた。

何を怖がっていたのかと、自分の臆病さに呆れながらドアを開ける。


「こちらに印鑑かサインお願いします」


そう云われ、サインをする。贈り主欄を確認すると、二日前にネットで購入したサプリメントの会社からだった。

私はサインをした伝票を宅配人に渡す。


「ありがとうございました」と、宅配人は元気良く挨拶をするが、俺の目を見ていない。教育が行き届いてないなとは思ったが、煩い客と云われるのも癪だったので何も云わずにドアを閉めた。

レンジから温まったことを知らせる音が鳴り、踵を返した時だった。



「みーつけた」



長い髪の隙間から細い目だけが見える少女。顔には不気味な笑みを浮かべていたが、俺はそれ以上の記憶を持たない。

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