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1 悪役令嬢に転生しました。

「…様、お嬢様」

誰かを呼ぶ声が聞こえる、けど私のことではないだろう、私はお嬢様なんて呼ばれるような家柄の人間ではないのだ。

それにしても何だか寝心地が良いな、ふっかふかで気持ちが良い、もう少しこのまま

「お嬢様!!」

先ほどから聞こえていた声が大きくなって、私の上に誰かがのしかかる


「ゔぅ、重い」


私は、思わず声を漏らすと、のしかかっていた誰かはスッと離れた


「お嬢様、あぁ良かった、本当に良かった」


私はゆっくりと瞼を開く、そこには見たことのない女性達と光り輝くシャンデリアが見えた。

私は勢いよく身体を起こすと、小さな子供の手が視界に入る、この手が私の手だと理解するのに時間はかからなかった。

その後、髪や顔をペタペタと触っていると不審に思った女性に鏡を渡された。

そこに映っていたのは、腰まである緩く癖のあるハニーブロンドに、つり目がちだが大きなサフィイアの瞳を宿す美しい少女だった

この特徴に、覚えがある。

なぜならこの少女は私の読んでいた小説「君に捧げる花」の登場人物、パトリシア=フローレスであるからだ。

何で、よりにもよってパトリシアなの?

って、待って私本の世界に来たの?何で?

確か本棚の整理をしてて、梯子から足を滑らせて、え?あの時に死んだの?嘘でしょ

鏡を持ったまま顔を青くしていると


「あぁこんなに痩せてしまって、すぐに消化の良い食事を用意させます」


私に鏡を持ってきてくれた女性が後ろにいる人たちに指示を出す。

その声で我に返る、そしてふと脳裏に過った名前を口にする。


「アンナ?」


女性が勢い良く私の手を握る


「はい、アンナです!お身体は大丈夫ですか?パトリシアお嬢様」


やはり間違いない、私はパトリシアだ。そして、この女性はパトリシアの侍女のアンナ=キャロルだ。

アンナは赤みがかった茶髪にややタレ目茶色い瞳の優しげな容姿の女性だ。

最期までパトリシアの味方をしてくれた存在だった、まあパトリシアの目の前で殺されてしまうんだけど、ってそんなことより、今私は何歳?アリシアはもう出て来てる?そこが一番重要じゃない


「ねぇアンナ、お父様とお母様は?」


私は一か八か聞いてみる。

アンナは目に涙を浮かべながら私を抱きしめる。


「旦那様はもう時期お帰りになられます、奥様は…パトリシアお嬢様のことを空から見守って下さってますよ」


この言葉で私は確信した、これはまだアリシアの登場する前に転生したのだ。


これはチャンスだ、アリシアを可愛がってカイルと結婚させる。そして私は平穏な生活を手に入れる。殺されてたまるか!!

私はこの世界で絶対に幸せになってやる!!

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