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漂流13日目 クリームソーダ科学「人体」実験教室




 健康診断。


 それは己の不摂生を突きつけられる日。

 そしてモーレツに日々の生活の反省を促される瞬間でもある。

 しかし人間とは弱いもので、のど元過ぎれば熱さ忘れる。

 毎年毎年その儀式は繰り返される。

 その時の決意はどこ行った。

 自分の意志の弱さが恨めしい。



 

 胃透視をするためにバリウムを飲む。微妙にラムネ味な発泡剤を口に含み、水で流し込んだその直後に、微妙に甘いザラッとネッチョリとしたバリウムを飲む。発泡剤のせいでお腹が膨らんで空気がこみ上げてくるのだが、「ゲップはしないでくださいね♪」とにこやかに仰っている。




 オニか。




 そしてなんだかぐりんぐりんと動き回るベッドの上で、さらに右だ左だ一回転しろとか言われた上に逆さになったベッドにしがみつかなければいけない。そして「ゲップはしないでくださいね♪」とにこやかに仰っている。




 オニですか。




 ようやく終わると今度は赤い下剤を渡され、水をたらふく飲んで「早くダセ」と仰る。




 カンベンしてほしい。オニですか?






 …しかし待てよ?

 バリウム → 白いウ◯チ

 イカスミ → 黒いウ◯チ

 しからば

 バリウム+クリームソーダ= 何色??


 やはり「ミドリのブツ」が誕生するのであろうか?


 アホな疑問なのは百も承知だが、思いついちゃったものは仕方ない。クリームソーダで水分を摂取することは何も問題はないわけだし?ならばここは一つ、我が身をギセイにして探求してみようじゃあないか!


 そうとなればお店を探さねばならぬ。ここ辺りなれば、むかーしからある、あの喫茶店ではどうだろう?


 店構えといい、店内の古びた店にあるすり切れた古いマンガといい、「レトロ」感漂うこのお店ならばクリームソーダは……あった!


「すみません、クリームソーダをお願いします」

「え?クリームソーダですか?」


 ……老ご婦人さま、何かワタクシ不自然なことを言いましたかね?まあ確かにお昼時なので、周りはこのお店名物のカレーやらピラフやらを注文してるわけで……いやだってここ、メガ盛りで有名なんだよ。そんなに食えないって。


 カウンターの向こうではご婦人が真新しいアイスの箱を開け、渾身の力でカチカチになっているアイスを抉り取ろうとしている。なんだか物凄く申し訳ない気になってくる。


 よくよく見ると、こちらのアイスはチョコとバニラがハーフ&ハーフなボックスになっている。珍しいなあと思っていたら、なんとご婦人がサービスのおつもりなのか、バニラとチョコの境目、箱のど真ん中にディッパーを突き立てている。


いや、御婦人?バニラだけで結構なのですが……




「はい。クリームソーダね」




挿絵(By みてみん)



……そうか……ここはチェリーさん不在でござったか……



しかしご婦人の努力を無碍にするわけにもいかず。さらに私は本日実験体の身。早くミドリ成分を摂取せねばならない。


それにしても、スプーンが「先割れスプーン」とは。なんか給食みたいだ。


それはともかく、イタダキマース!
















え?


……結果、言わないとダメですか?







えーとデスネ。

変化、あまり見られませんでした。

うーっすら、ミドリっぽい、かなぁ?ってくらい。

あれ、原液飲まないと期待するような色にならないんじゃないかなあ?


え?今年は原液飲むのかって?


……やりませんよ?




追記


とか言いながら、結局もう一度濃いめに見えるメロンソーダドリンクを飲んでしまった。バカまっしぐらであるが、やっぱり10倍希釈くらいな原液を飲まないとダメなようである。


飲む勇気は、ないです。




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