【プロットタイプ】普通はこういう事
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
我らが巨大猫、瑠衣たん。
やっぱ猫だと思ってます。
同居人である瑠衣の性格は猫である。非常に気まぐれ、自分最優先、構われ過ぎるのを嫌う。その他に言える事と言えば、人間に役割を決めている事だろう。
瑠衣は自分の親族相手には比較的大人しく従順であるが、私の前ではそうでもない。返事をする時は自分の興味を持った時のみ。平気で体を座布団にする。それは自分に対して甘えて来ない飼い猫の様でもある。
気にしていたら持つものも持たないし、気にする質でも無いので気にしない。その緩い関係性が私達を成り立たせている。
焼肉用の割引券が三人分手に入った。その為、諭羅と瑠衣の三人で集まろうと言う話になった。しかし急遽、諭羅に予定が入り、埋め合わせとして麗衣を呼ぶことになった。
麗衣は瑠衣の妹で、私自身とも仲が良い。断る理由もなく、三人で席に着く。
「はい、これ良い感じ。二人ともお皿出して〜」
「ん」
「お願い〜」
「此奴に肉やらなくて良いぞ。麗衣」
「意地悪言わないで!!」
「……二人とも喧嘩しない!!」
甲斐甲斐しく世話を焼く麗衣に対し、瑠衣も私も黙って皿を差し出す。高校時代から世話焼きであったが、其れは今でも健在であるらしい。
瑠衣は麗衣から焼かれた肉を食べながら、自分の手近でも肉を焼く。焼き目を確認した後、さり気なく麗衣の皿の元へ放り込んだ。其れをやる事、早数回。また黙々と貰った肉を食べる。
其れは瑠衣が見せる類稀な気遣いの一つであった。
ラストオーダー十分前。そこそこ満足したらしい瑠衣がトイレに行く為に席を立った。
「珍しいね。瑠衣くんがあんな事言うなんて」
「ん?」
「あぁ、ほら『此奴に肉やらなくて良いぞ』って。瑠衣くん、そういうちょっかい出さないから。ウチで食べ放題行った時も、あんまり話さないから。」
顔を上げると麗衣が此方を見詰めていた。哀愁漂うその表情は昔を懐かしんでいる様だった。
珍しい。……珍しいねぇ。私にとっては其れこそが日常なのだが。なんの気無しに無視したり、乗ってきたり、其れに悪びれる事無く澄まし顔するのは。
「鏡花ちゃんだからかな。ああやって甘えてるの。……でも!! 嫌なら言ってくれて良いからね!! 家族総出で止めるからね!!」
「有難う。大丈夫だよ」
そう会話をしていると、人の気配がして、互いに同じ方を向いた。瑠衣が仏頂面で此方を見下ろしていた。
「会計は済ませた。帰るぞ」
麗衣を家まで送った後、瑠衣は何時もの奔放性を発揮して、コンビニに立ち寄った。迷うこと無くアイスコーナーに向かうと、早速品定めしている。
「……どっから聞いてた?」
「あ? 『此奴に肉やらなくて良いぞ』ってとこ」
割としっかり聞いていたようで。
「お前も好きなの選べ。買ってやっから」
「まじ?」
「……甘えるって普通こういう事言うだろ。何であんな捻れた答え出したんだろうな。俺や鏡花じゃあるまいし」
執筆に対してはストイックですが、それ以外は完全に猫の性格。
奔放、自分最優先、構われ過ぎるの嫌。触んじゃねぇ!!
瑠衣は自覚なさそうですが、血縁と鏡花は飼い主の中でもそこそこ懐いてる人と、扱い雑な人との差みたいな感じ。
過度に構い過ぎるから、ぞんざいなんだよ。
猫の甘え方、色々ありますけども、玩具持ってきたり、虫とか飼い主の前に置くのもその一つ。
で、瑠衣がしたのも其れ。
『これあげる』というノリ。
ただ麗衣が言ったのは、ちょっかいを出すもの。構って欲しくて猫パンチする様な感じ。
自分達と比べて素直な麗衣がそういうなんて珍しい。
構って欲しくて甘えるのは、なんかやる時だろ。
という話です。
鏡花はわんちゃんなので。