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#73:滅多に無いが留年すると大変なことが起こるものである

私は夏侯 秋蘭


生徒会長である華琳様の元で側近及び生徒会副会長をしている。


これはとある日に起きたことだ。


流琉(るる)「秋蘭様!」


季衣(きい)「こんにちは!」


秋蘭「あぁ」


私は廊下にて後輩の流琉と季衣に遭遇した。


典韋(てんい) 流琉


秋蘭を慕う後輩。料理が上手


許緒(きょちょ) 季衣


春蘭を慕う後輩。力自慢の大食いで鈴々のライバル


秋蘭「何かを見ていたようだが、何を見ているのだ?」


私は二人が見ていたものについて聞いてみた。


流琉「それは┅、あちらをご覧ください」


そう言って流琉が指した方を見てみると


そこには┅


春蘭「うぅっ┅!?」


泣きべそをかきながら三角座りをしている我が姉・春蘭がいた。


秋蘭「姉者、どうして泣いているのだ?」


自分で言うのもあれだがあの姉者が泣くだなんて珍しいな


すると


春蘭「秋蘭~! これを見てくれ~!?」


姉者は涙を流し、鼻水を出しながら私に抱きついてきて一枚の紙を見せてきた。


その紙には┅


『留年通知書』と書かれていた。


この紙は留年の危機が迫っている生徒にのみ送られてくるものである。


去年姉者は留年した際、同じ紙を受け取ったのでその恐ろしさがわかっているようだ。


春蘭「うわぁ~ん! 今度留年したら秋蘭はおろか季衣と流琉まで先輩呼ばわりしなければならないではないか~!?」


姉者よ、それで泣いていたのか


すると


季衣「大丈夫ですよ春蘭様!」


季衣は姉者に向けてそう言うと


スッ!


季衣「流琉はともかくボクも同じ紙をもらいましたからボクと春蘭様は同学年です。先輩呼ばわりする必要はありません!」


春蘭「季衣┅、お前いい奴だな」


季衣よ、姉者を慰めているつもりなのだろうが


流琉「季衣、そうなると来年期から私のことを先輩って呼ばなきゃならないよ」


季衣「えぇーっ!? やだよ!?」


自分が苦しんでいることを季衣は知らなかったようだ。


ん、待てよ。姉者が留年だと


秋蘭「姉者よ、留年どころの騒ぎではないぞ」


春蘭「どういうことだ?」


どうやら知らないらしいな


秋蘭「生徒手帳に書いてある校則を読んでみろ」


春蘭「校則?」


私に言われ、姉者は生徒手帳を見てみるが


春蘭「『┅した┅、┅の┅が┅い┅り┅とする!』さっぱりわからん!」


姉者よ、漢字を飛ばして読むでない。


秋蘭「私が読んでやろう」


私は生徒手帳を広げて姉者に言ってやった。


秋蘭「『二度留年した場合、余程の事情が無い限り退学とする』だ!」


春蘭「た┅退学!? って何だ?」


姉者よ、退学の意味も知らないのか


秋蘭「要するに姉者は学校をやめなければならないのだ」


春蘭「何だと!?」


ようやく事の重大さを理解してくれたと思いきや


春蘭「やったー! 退学になって学校に行かなければ宿題もテストもやらなくてすんで一日中、華琳様と共にいられるぞ!」


季衣「いいなぁ春蘭様」


姉者よ、退学宣告されて喜ぶな!


季衣も羨ましがるでない!


秋蘭「言っておくが姉者よ、退学になれば学園に入ることすら許されず、寮からも追い出されるのだぞ」


春蘭「なぬっ!?」


秋蘭「もし許可無く学園内に入れば不審者扱いで警察行きだ。そして寮を追い出されれば実家に帰るしかないがあの親が許すと思うか?」


春蘭「はわわ┅!?」


我々の親、母の夏侯 夏海(なつみ)と父の夏侯 冬児(とうじ)と言うが父は姉者と同じ脳筋だが母は厳しい性格をしている。


去年姉者が留年になったことを帰省した際に伝えた時には勘当間近だったそうだ。


春蘭「嫌だ!? 退学になるのだけは勘弁してくれ!?」


姉者は私に抱きついてくるが


秋蘭「はぁ、まぁ姉者ならこうなるだろうと思っておいて申込用紙を受け取っておいたぞ」


スッ!


私は姉者に一枚の紙を見せた。


その紙こそ今の姉者を救う唯一の方法なのだ。


『留年回避試験の知らせ』


これは留年生を防ぐために行われる試験である。


しかし、試験の内容は普段のテストの倍以上厳しいという噂がある。


去年私は姉者に受けるよう進言したが姉者が逃げたため受けることができなかった。


春蘭「うぅっ┅!? 試験か!? なぁ秋蘭、これ以外に留年を回避する方法は┅?」


秋蘭「無い!」


私は姉者にきっぱりと言ってやった。


春蘭「だ┅大丈夫だ!? 試験なんて我が校には成績優秀な華琳様を初めとする成績優秀者がいるから勉強会を開けば┅!?」


秋蘭「言っておくが姉者よ、華琳様を初めとする成績優秀者は皆忙しいので勉強会は開けないし、試験は三日後だぞ」


私は更に追い討ちをかけるように言ってやった。


正直に言ってこのまま姉者が試験を受けたところで合格する確率はかなり、超低いだろう


春蘭「しゅ┅秋蘭、お前は私を見捨てないよな!?」


姉者は最後の希望である私を頼るが


秋蘭「姉者よ、さっきから気になっていたが私の方が先輩なのだから先輩呼ばわりしなければならないだろう。それと私も生徒会副会長として忙しくてな、とても姉者の勉強を見ている余裕なんて無い!」


ビシッ!!


私はきっぱりと姉者に言ってやった。


すると


春蘭「うぅっ┅!? うわぁ~ん! 秋蘭の馬鹿ーっ! お前の姉ちゃんデベソーっ!!」


ダッ!!


姉者は泣きながら走り去っていった。


というか姉者、それは自分のことだろ


季衣「春蘭様!?」


流琉「あのぅ秋蘭様┅」


秋蘭「あぁ、さすがに私も言い過ぎたな」


少しからかうつもりだけだったのだが


秋蘭「追いかけるか┅」


我々が追いかけようとしたその時


キィンッ!


ゴッチィーーンッ!!☆ミ


春蘭「がはぁっ!?」


秋蘭「姉者!?」


突然空からボールが飛んできて姉者の頭に当たり、姉者は倒れた。


その直後


一刀「すいません! 大丈夫ですか!?」


秋蘭「北郷!?」


北郷達三人が現れた。


華佗「うわっ!? よりにもよって春蘭に当たったのか!?」


及川「こりゃかずピー死んだな」


一刀「何でだよ!? 及川が野球しようって言って投げた球が当たったんだろ!?」


及川「そんなん言うたら華佗が受け取ってればよかったやんか」


華佗「俺は関係ないだろ!? 悪いのは及川だ!」


どうやら野球をして北郷が打ったボールが姉者に当たったらしい


すると


スッ!


姉者が立ち上がった。


華佗「ひぃっ!?」


及川「かずピーも悪気は無いんで半殺しで許してやってください!?」


一刀「だから何で俺が責められるんだよ!?」


半殺しは確実だな


秋蘭「まぁ姉者、こいつらだってわざとやったわけでは┅!?」


私はさりげなくフォローすると


春蘭「貴様ら!」


一刀達「「「はいっ!?」」」


姉者は北郷達に向かって叫び


ぽんっ!


春蘭「次からは気を付けてくださいね」


一刀達「「「へっ?」」」


ボールを手渡したのだった。


秋蘭「あ┅姉者!?」


一体どうしてしまったのだ!?


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