#56:同じ場所にいるのにこの違いは何だろうか?
俺の名は北郷一刀
普通の高校生なんだが
ある日、テレビの企画で天和達の巻沿いとして共に無人島に連れてこられ、麗羽チームとの対決をすることになった。
そして俺達は無人島脱出の定番である火をつけることにしたのだが
一刀「こうして眼鏡に水を入れれば┅」
俺は人和から眼鏡を借り、レンズに水を入れると
ジリジリッ┅
ボッ!
一刀「虫眼鏡になり、火を起こすことができる!」
※確実にできるわけではありません。うまくできたのはご都合主義というやつです。
天和「すごーい!? 一刀、どうしてこんなことができるの?」
一刀「えっ!? それは┅、本で学んだ知識だからだよ!?」
嘘だ。将来三姉妹から逃げて無人島で生活するために学んだサバイバルテクニックなんだよね
地和「何か裏があるような言い方ねぇ」
一刀「そ┅そんなことないぞ!?」
地和「ふぅ~ん」
鋭い奴め!?
天和「そういえば麗羽のところはどうやって火を起こすんだろうね?」
一刀「まぁ、あっちには常識知らずの麗羽がいるとはいえしっかり者の斗詩と真面目な真直がいるから大丈夫だろ」
人和「それに他人を心配している余裕なんて私達にはありませんよ。これから魚を取ったり、水を汲まなきゃならないんですから」
無人島に着いたらやらなきゃならないのは火の他に水の確保だ。
地和「水なら目の前に海があるじゃない。ダメなの?」
一刀「ダメだよ!?」
海水は塩分が高すぎるから飲み水には向かないからな
一刀「とにかく泥水でもいいからペットボトルに水を汲んできてくれ」
天和「わかった」
さて、一方の麗羽達はというと
麗羽「ちょっと! まだ火はつきませんの!」
斗詩「もう少し待ってくださいよ!?」
原始的に木を擦り合わせ、摩擦によって火を起こす方法を使う斗詩であったが素人が簡単にできるはずがなく苦戦していた。
猪々子「ぺぇっ!? 喉が渇いたから海水飲んだけど余計に喉が渇いたぜ!?」
真直「だから飲んではダメと言ったではありませんか!」
予想以上に苦戦する麗羽達
一方の俺達は┅
一刀「じゃじゃーんっ! 小石に砂、そして靴下をペットボトルに入れた簡易ろ過装置の出来上がり!」
天和「それでどうやって泥水が飲めるの?」
一刀「使い方は簡単だ。このペットボトルに泥水を入れると┅」
原理は不明だが
地和「さっきまで泥々に濁っていた水が透明になってる!?」
天和「すごーい!」
一刀「これを何回か繰り返せば飲める水になる」
泥水のまま飲むと腹を壊すからな
一方の麗羽達はというと
麗羽「うぅっ!? お腹が痛いですわ!?」
真直「生水をそのまま飲むからですよ!?」
猪々子「どうしたんすか麗羽様? あたいは飲んでも平気だし、こんなの味の薄いコーヒーだと思えば飲めますよ」
斗詩「文ちゃんのお腹だからできることだよ」
※読者は絶対に真似しないでください
一方の俺達は┅
一刀「さて、魚を取らないとな」
天和「わぁいっ!」
地和「でもどうやって取るのよ?」
某番組のように銛は用意されてないので
一刀「とりあえず木の枝で銛を作ったから魚を取ってくる!」
バシャッ!
俺は潜って魚を取ることにした。
その間に
地和「ねぇねぇ、折角だから水浴びでもしない?」
人和「でもカメラが┅」
天和「撮さないようにお願いすれば大丈夫だよ。それではお願いしますね」
AD「承知しました」
ピッ!
ADさんがカメラの電源を切り、再び砂の中に潜っている間に
地和「そぉれっ!」
バシャッ!
天和「冷た~い!」
人和「やはり海は気持ちいいですね」
天和達は裸で水浴びを行っていた。
そうとも知らずに
一刀「いくらか取ったぞ!」
俺が少し遅れて戻ると
天和「えっ┅!?」
ぶるんっ♪
地和「なっ┅!?」
人和「あっ┅!?」
ぶるんっ♪
そこには裸の三姉妹がいた。
それをまともに見てしまった俺は
天和・地和・人和「「「いやぁーっ!!」」」
ドッカァーーンッ!!☆ミ
一刀「がはぁっ!?」
三姉妹による合体パンチを食らってしまうのだった。
一方、麗羽達は
麗羽「これは何ですの! わたくしに差し出すのですから鯛でも用意しなさい!」
斗詩「そんなこと言われても┅!?」
真直「こんな海で鯛なんて釣れるわけありませんよ!?」
小魚ばかり献上する斗詩達であったが麗羽は怒っていた。
すると
バシャァッ!!
猪々子「麗羽様、ダイオウイカを格闘の末に取りました!」
麗羽「おぉっ!」
麗羽にどうして取れたかわからないダイオウイカを献上する猪々子であったが
麗羽「おえぇっ!?」
猪々子「こんなにうまいのにどうして食べないんすか?」
ダイオウイカはアンモニア臭がして食用には向かないのだった。
猪々子「いやぁ、しかし無人島って食べ物の宝庫だな♪」
斗詩「何でも食べられるのは文ちゃんだけだからね!」