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#39:これはコスプレ大会ではなく体育祭です。

ついに始まったフランチェスカ学園体育祭


合計6チームが優勝とMVPのために頑張るなか


男子達「「「おい及川!」」」


及川「何や?」


モブ男子達が及川に詰め寄っていた。


男子「お前がどうやったかは知らないが生徒会長である曹会長を説得してMVP制度を認めさせた手腕は認めてやるよ」


男子「ただし、MVPは優勝したチームの中から選ばれるもの、そして悲しい話だが男子とはいえ俺達が他のチームに勝てるわけがない」


そう。フランチェスカ学園は女子の方が圧倒的に実力があり、現在男子達黒組はビリの6位であった。(ブービーは麗羽率いる金組)


男子「もはや優勝は桃香率いる緑組か、蓮華率いる赤組か、曹会長率いる紫組の三択のみ、大穴で白組もあるが男子達が優勝する可能性はゼロに近い!」


男子「女子のブルマ姿を見られるとはいえやる気なくすぜ」


もう男子達の優勝は無い。つまりMVPはあり得ない


その衝撃だけで男子達のやる気が激減していた。


確かに状況だけ見れば男子の優勝は絶望的なのだが


及川「フフフッ、男子諸君、わいを誰やと思ってるねん」


何故か及川は自信満々であった。


男子「誰って、変態眼鏡」


男子「盗撮の達人だろ」


及川「ちゃう! わいはいわば男子達の軍師や、こんなこともあろうかと男子のやる気が出るような種目を仕込んどるんや!」


と言う及川であったが、裏を返せば最初から男子は負けるとわかっていると自白していた。


一刀「及川の奴、何を企んでいるんだろう?」


華佗「まぁ、こんな時のあいつは頼りになるからな」


そして競技は続いていく


陳琳「それでは続いての種目は┅」


体育祭実況役であり、どの組にも所属していない陳琳が次の種目を言った。


陳琳「次の種目はコスプレ合戦です」


「「「コスプレ合戦?」」」


陳琳から発せられた言葉に全員が頭に?を出した。


陳琳「えぇ、解説しますと、これから各組の代表者一名は箱の中に手を入れてもらい、中に入ってあるボールに書かれている人物の戦装束(ゲーム版の恋姫キャラの衣装)に着替えて舞台に上がってもらいます。審査員は貂蝉学園長と卑弥呼副長、そしてコスプレの題材として選ばれた本人です。三人の合計点が一番高い人には50点差し上げます」


体育祭と関係ない気がするが


蓮華「ちょっと華琳、どういうことだ!」


桃香「何であんな種目を入れたんですか!」


華琳「私じゃないわよ」


各組のリーダーは体育祭の種目を考えた華琳にブーイングするが当然ながら華琳本人も知らなかった。


何故ならこれは及川が仕込んだ種目なのだから


及川「さぁ男子諸君、女子達のコスプレが見られるチャンスやで!」


「「「うおぉーっ!! 女子のコスプレーっ!」」」


及川の言葉にやる気を出す男子達であった。


華琳「(あの変態眼鏡の仕業ね。覚えてらっしゃい)」


今すぐにでも及川をぶち殺したい華琳であったが


華琳「(まぁ、女子のコスプレも目の保養になるしね)」


自分自身も楽しんでいるため今は黙るのだった。


その後、公平のため代表選手をルーレットで決めた結果


緑組・(すい)


紫組・凪


赤組・思春


白組・天和


金組・七乃


黒組・及川


となった。


陳琳「それでは続いて代表選手は箱に手を入れてください」


思春「全く、こんな種目はとっとと終わらせるに尽きるな」


スッ!


そんな思春が選んでしまった人物は┅


思春「な┅何ですかこの服はーっ!?」


バァンッ!!


蓮華の妹である小蓮であり、舞台には小蓮の衣装を着て、ツインテール、へそ出しというレアな姿の思春が誕生していた。


「「「うおぉーっ!!」」」


思春「み┅見るな男子共!」


しかも着替える服の寸法は変えていないため着る人物と身長や体型に差があると物凄いことが起きる。


例えば思春と小蓮の場合、思春の方が小蓮より胸があるためその分、服が伸びてしまい、下乳が少し見えるという状態であった。(下着は着用禁止のため)


そして採点の結果、貂蝉と卑弥呼は思春の恥じらう姿が高評価されるも


小蓮「何だか納得いかない」


同じ服を着ているのに随分自分と差があることに納得がいかない小蓮からは低評価であった。


思春「こんなハレンチなことをさせてそんな点数ですか!?」


この一部の女子にとって地獄は続いていき


凪「何ですかこれはーっ!?」


「「「うおぉーっ!!」」」


凪は真桜を選んでしまい、上半身はビキニのみのホットパンツ姿を披露し、恥ずかしがっていた。


凪「しかも胸囲が違うから押さえてないと見えてしまうではないか!?」


ビキニであっても服を自分に合わせることは許されず選ばれた人物のサイズのまま着なければならなかった。


これまた恥じらう姿が貂蝉と卑弥呼に高評価され


真桜「ギャハハーッ! 凪のあんな姿、先輩に画像送ったろ♪」


凪「やめろ!!」


真桜本人からも結構な評価を得た。


凪「嬉しくありません!」


思春、凪の二人が恥ずかしい目に遭うなか


翠「ったく、お前らはくじ運悪いからそんな恥ずかしい目に遭うんだよ」


同じく着替える側に選ばれた翠は強気であった。


() 翠


馬術部所属。豪快な性格だが脳筋の一人。お漏らし癖がある。


翠「その点あたしはくじ運いいからな。見事誰を選ぼうが着てやるぜ」


と言う翠だが実はこれには自信があった。


何故なら桃香率いる緑組にはハレンチというほどの戦装束を着る人がいないからである。


寸法の違いはあれど他の二人よりかはマシだと思っていた。


翠「さてさて、誰かな┅?」


だがボールを見た翠は


翠「棄権する!!」


即座に棄権を宣言した。


桃香「どうしちゃったの翠ちゃん!?」


翠「どうしたもこうしたもねぇ! あたしは絶対棄権する!」


そう言って舞台から去ろうとする翠であったが


ガシィッ!!


思春「そうはさせん」


凪「あれだけ堂々としていたのですから是非着てもらわないと」


思春と凪に捕まってしまった。


翠「は┅離せ!?」


陳琳「ちなみに途中棄権は認められず、最低でも着替えて舞台に上がらないとマイナスになります」


桃香「えぇっ、それは困る!? 翠ちゃん、どうあっても着てよね!」


翠「やだーっ!?」


その後、翠は思春と凪に無理矢理更衣室に連れられ、桃香によって着替えられそうになっていた。


桃香「そういえば翠ちゃんが選んだ人って誰なの?」


気になった桃香は翠が引いたボールを見てみると


桃香「うわぁっ!? 翠ちゃんが嫌がる気持ちがわかるよ」


翠「だろ! だったら┅」


桃香「でも着てもらうからね!」


翠「いやだぁーっ!!」


優勝してMVPを狙う桃香は無理矢理翠にある人物の服を着せた。


それから少しして


陳琳「どうやら着替え終わったようですね。それでは登場してもらいましょう!」


そして更衣室から出された翠の姿は┅


バァンッ!!


翠「うぅっ、こんなの拷問だ」


何と!? 手で胸を隠し、ピンクの紐パン一枚という物凄い格好であった。


これは誰の服なのかというと


貂蝉「あらん、あたしが入れといた当たりを引くだなんて運がいいわねん」


貂蝉の服であった。


当たりというより罰ゲームである。


だが


「「「うおぉーーっ!!」」」


当然ながら男子達は激しく興奮していた。


翠「こんな服なんて二度と着ないからな!」


貂蝉「まぁ、失礼しちゃうわね」


翠の発言により怒った貂蝉の評価は低く、現在最下位の点数であった。


翠「あたしの頑張りは何だったんだよ!!」


不運な翠であった。


その後


天和「この服きついよ~!?」


ぎゅぎゅ~っ!!


白蓮を引いてしまった天和は胸が押さえられて苦しむが


びりぃっ!!


天和「きゃあっ!?」


あまりの天和の巨乳に服が耐えきれず破れてしまいポロリが発生してしまった。


白蓮「私の服ーっ!?」


せっかくの戦装束を破られてしまう白蓮であった。


一方


七乃「あ~ぁ、今日も麗羽様のお守りか、あの人にはいつも苦労してばかりで困るぜ」


張勲(ちょうくん) 七乃


麗羽の従姉妹である美羽の側近。美羽に対して甘いが厳しい時もある。


七乃は選んだ猪々子の物真似を行った。


猪々子「ぶふっ! あたいにそっくりすぎだぜ!」


あまりの七乃の物真似に大笑いする猪々子であったが


麗羽「猪々子、あなたいつも私に対してそう思ってましたのね!」


麗羽の側でそっくりすぎだと言ってはいけなかった。


及川「(ぐふふっ、女子のコスプレを見て男子の勢いは最高。このまま頑張らせてもらうで!)」


スッ!


そして最後の一人である及川が引いたボールに書かれていた人物は┅


『セキト』


及川「は?」


大ハズレとして仕組まれていた恋の愛犬であるセキトと書かれたボールを引いてしまい


及川「わぉんっ!」


バァンッ!!


及川は首に巻いたスカーフ一枚で他は全裸というこの世の人が見たくないものができてしまった。


「「「きゃぁーーっ!!」」」


「「「ぎゃーーっ!?」」」


当然のごとく舞台には女子の悲鳴と男子の叫び声が響いたのだった。


そんななか


翠「(あれならあたしはまだマシだったのかもしれないな!?)」


スカーフ一枚よりパンツ一枚の方がまだマシだと思う翠であった。


まだまだ体育祭は続く!


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