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#37:ダイエットは楽をしようとすると痛い目をみるものである

読者の皆さん、私は桃香です


9月になり、季節は秋になりました。


読者の皆さんは秋といったら何だと思う?


芸術? スポーツ? 読書?


私は断然┅


桃香「食欲の秋だよね~♪」


鈴々「賛成なのだ~!」


食欲の秋ということで私と鈴々ちゃんはたくさん食べていました。


鈴々「桃香お姉ちゃん、何で秋は食べ物が美味しく感じるのだ?」


桃香「わからない。でも別に気にする必要ないじゃん!」


そんなの知っていても意味は無いだろうしね


そして私と鈴々ちゃんは暴飲暴食を繰り広げました。


ですがそれから一週間後


桃香「いやあぁーーっ!?」


私は脱衣場で叫んでしまいました。


愛紗「姉上、どうかしましたか!」


私の声を聞いて愛紗ちゃんが駆けつけると


桃香「あ┅愛紗ちゃん!?」


私は体重計を前にし、腰を下ろしながら泣いていました。


その理由は┅


桃香「3キロ太っちゃったよ~!?」


体重が増えたからでした。


お風呂から出た後、体重計が目に入ったから気になって計ってみたら前より3キロも増えていただなんて


何でなの!?


愛紗「はぁ、姉上、当たり前でしょう」


ぎゅむっ!


桃香「わぁっ!?」


愛紗ちゃんは私が巻いていたタオルを外し、お腹を掴んできた。


愛紗「最近暴飲暴食を繰り返していたでしょう! その結果が体重増加とこの贅肉(ぜいにく)の発生です!」


むんずっ!


桃香「あ~ん!?」


愛紗ちゃん、わかったから私のお腹をつままないでよ!?


愛紗「全く、秋だからといって食べ過ぎたのが原因です。自業自得というものです」


うぅ、愛紗ちゃんがお説教してくる


桃香「で┅でも私が食べ過ぎて太ったなら愛紗ちゃんにもお肉がついてるよね!?」


スッ!


愛紗「わっ!?」


私は仕返しとばかりに愛紗ちゃんの贅肉をつまもうとしたけど


すかっ!


桃香「あれっ!?」


愛紗ちゃんのお腹に贅肉は無く、つまむことができなかった。


愛紗「当たり前です。食欲の秋といえど私はちゃんと運動しているのですから姉上のように食べては寝てのぐうたらしていたわけではありませんので」


桃香「うぅっ!?」


どうやら火に油を注いじゃったよ!?


愛紗「こんなだらしないお腹では一刀殿を射止めるのは不可能でしょう」


桃香「うぅっ!?」


一刀くんを射止められない!?


今までのお説教より今の言葉が一番私の心に響いた。


か┅一刀くんと結婚できないだなんて!?


只でさえライバルが多いのに私は脱落しちゃうの!?


そんなのヤダよ!?


私がショックを受けていると


鈴々「ニャハハッ、桃香お姉ちゃん、お腹がぽんぽこりんなのだ!」


鈴々ちゃんがやって来て太ってしまった私を見て笑っているけど


桃香「あのねぇ、鈴々ちゃんには言われたくないよ!」


ぽこぉっ!


鈴々「にゃにゃっ!?」


私は私以上にお腹に贅肉がある鈴々ちゃんを指さしながら言った。


鈴々「り┅鈴々はこれからすぐに動くからすぐ痩せられるのだ。運動不足の桃香お姉ちゃんとは違うのだ!」


桃香「うぐっ!?」


運動不足!?


確かにそうだけど、そこまで言わなくても!?


義妹とはいえ妹にそこまで言われちゃったら私だって黙っているわけにもいかず


桃香「私、やる! 痩せて前のような体になって一刀くんと結婚するもん!」


私はダイエットを決意した。


鈴々「? 桃香お姉ちゃんって、太る前から若干ぽっちゃり┅」


愛紗「それを言うな鈴々」


愛紗ちゃん達が何か言ってるけど今は気にしないもん!


愛紗「わかりました。そこまで姉上が決意されているのなら協力しましょう。まずは今日から食事の制限を┅」


愛紗ちゃんはダイエットの基本である食事制限を提案してくるけど


桃香「ダメ! ダメだよ愛紗ちゃん! 食事制限なんて今時やらないダイエットなんだよ!」


飢えたくない私は正論を交えながら食事制限をやめさせた。


愛紗「わかりましたが、食事制限以外となると運動になりますが大丈夫ですか?」


運動と聞いて心配してくる愛紗ちゃんだけど


桃香「大丈夫! 今の私はフルマラソンだって走りきれる自信があるからさ!」


私は強くそう言ったけど


翌日、朝からランニングを開始した結果┅


桃香「はぁはぁ┅!? 待って!?」


私はダウンしてしまった。


愛紗「姉上、昨日の意気込みはどうしたのですか! まだ1キロしか走ってませんよ」


愛紗ちゃんは厳しく言うけど私にとって1キロ走るのはフルマラソンに匹敵するんだよ


愛紗「鈴々を見てください!」


そう言う愛紗ちゃんは私に鈴々ちゃんを見せると


鈴々「うおりゃーっなのだーっ!!」


ビュンッ!!


鈴々ちゃんが物凄い早さで走りまくっていた。


愛紗「かれこれもう10キロは走っていますよ」


10キロ!?


私の十倍じゃん!?


愛紗「やはりここは食事制限を┅」


桃香「ダメダメっ!? そうだ! 汗をかけばいいんだからあそこ行こうよ!」


そして私は食事制限をされたくないためある場所に行くことを提案した。


そこは┅


バァンッ!


最近新しくできたサウナルームだ!


桃香「ここなら楽して汗をかけるし、痩せられる!」


ここで痩せてやる!


愛紗「わかりました。姉上がそこまで決意なさるのでしたら私は外で待機してますので」


さては愛紗ちゃんったら、私が逃げないよう見張るつもりだな


桃香「私は逃げたりしないもん! スリムな私を見せてあげるからね愛紗ちゃん!」


ばたんっ!


私はそう言ってサウナに入っていった。


そして十分後


桃香「暑い~┅!?」


思っていた以上にサウナは暑く、私はダウンしていた。


桃香「もうダメ!? 十分も入ったんだから充分だよね!?」


早々に諦めた私はサウナから出ようとしたけど


桃香「あれ? 扉が開かない」


サウナの扉は開かなかった。


すると


愛紗「そういえば姉上、言い忘れていましたがこのサウナはオートロックになっていまして入ると最低でも三十分入らないと扉が開かないそうです」


外にいる愛紗ちゃんがそう言ってきた。


ええぇーーっ!?


それを早く言ってよ!?


愛紗「外からなら簡単に開けられますがまだ十分しか経ってませんから大丈夫でしょう」


大丈夫じゃないよ!?


桃香「早く開けてぇ!?」


私は愛紗ちゃんに開けてくれるよう言うけど、どうやら中からでは声が聞こえないようで


桃香「いやあぁーーっ!?」


私は仕方なく三十分耐えることになってしまった。


さて、それから二十分後


ガチャッ!


愛紗「どうですか姉上?」


三十分が経過し、扉が開いて愛紗ちゃんが中に入ると


バァンッ!


愛紗「姉上!?」


そこにはスライムのように溶けてしまった私がいた。


桃香「うぅっ┅!?」


だけどその後、耐え抜いたかいもあり


桃香「やったーっ! 3キロ痩せた!」


体重計に乗って確認してみるとダイエットは成功し、ぽっこりお腹も引っ込んだ。


というかあれだけやっても痩せられなかったらショックで寝込むよ!?


愛紗「姉上、これからは規則正しい生活をして┅」


桃香「わかってるよ愛紗ちゃん」


こういう時にまでお説教しなくても┅


と、私が下着をつけていたその時


桃香「あれ?」


いつものブラのサイズが合わず、少しだけブカブカになっていた。


愛紗「そういえば急なダイエットは胸から痩せるといいましたね」


マジで!?


あんなに厳しいダイエットをした結果、おっぱいが小さくなるだなんて!?


これ以上おっぱいが小さくならないために┅


桃香「太るしかないよね!」


ばくばくっ!


私はおっぱいを取り戻すべく、その日から暴飲暴食を繰り広げた結果


3日後


桃香「5キロ太ってるーっ!?」


愛紗「当たり前です!」


おっぱいは取り戻したけど、同時に贅肉まで戻るという繰り返しを発生させてしまうのだった。


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