#36:〇〇しないと出られない部屋は非常事態発生時には不便である
おーほっほっほっ!
読者の皆さん、わたくしはこの作品の影の主人公、麗羽ですわ
シャアァ~ッ!
麗羽「はぁ~、極楽ですわ」
今日もわたくしは美しさを磨くため登校前に必ず行うシャワーを浴びていました。
麗羽「さて、それでは久し振りに計ってみましょうかね 」
そして風呂上がりにわたくしはもうじき身体測定が行われることを思い出し、スタイルの確認をすることにしました。
やはりわたくしのように美の神に愛されている人間はスタイルの確認をしませんとねぇ
それに比べて貧相な体をしている華琳さんや、尻だけ大きい蓮華さん、お腹がたるんでいる桃香さんはスタイルの確認が大変ですこと
麗羽「さてと、まずはバストから┅」
と、わたくしが胸にメジャーを当てていたその頃
猪々子「急ぐぞ斗詩、真直、麗羽様の身支度に遅れたら何されるかわかったもんじゃない!?」
斗詩「文ちゃんが朝からご飯三杯も食べちゃうから遅れたんだよ!?」
真直「とにかく急いで┅!?」
わたくしのお供である三人がわたくしの元へ来ようとしたその時
麗羽「ぎええぇーーっ!?」
三人の耳にわたくしの叫び声が響きました。
斗詩「どうしたんですか麗羽様!?」
真直「ゴキブリでも出たんですか!?」
猪々子「お漏らしでもしたんですか!?」
三人がシャワー室に入ると
麗羽「ありえませんわ!」
バキッ!!
そこには全裸でメジャーを破壊しているわたくしがいました。
斗詩「どうしたんですか麗羽様!?」
猪々子「メジャーに恨みでもあるんですか!?」
麗羽「恨み? そんなものじゃありませんわ! むしろ憎しみがありますわ!」
わたくしがメジャーを憎む理由
それは┅
麗羽「このメジャー、先月計った時よりわたくしのバストが3ミリ小さいと誤表示しましたのよ!」
バァンッ!!
とのことですわ!
美しいわたくしにとってバストが縮まるだなんて許されることではありませんわ!
斗詩「はぁ? そんなことで┅」
猪々子「何を言ってんだ斗詩!」
斗詩は呆れているようですが猪々子は強く否定しました。
猪々子「いいか、実家の金銭面では華琳に負け、美力でも桃香や蓮華に負けている麗羽様が唯一勝てるおっぱいが縮んでしまったんだぞ! 麗羽様はこれから何処を自慢しろってんだ!」
何ですって!
麗羽「誰がわたくしの取り柄がバストだけですって!」
むぎゅーーっ!!
猪々子「いててっ!?」
生意気を言う猪々子にわたくしはお仕置きとして頬を引っ張ってやりましたわ
斗詩「麗羽様、バストが縮んだなら大きくなるよう何かやったらどうですか?」
麗羽「確かにそうですわね。具体的に何をすればいいんですの?」
斗詩「えぇと、とりあえず牛乳を飲むとか」
猪々子「成程。だから斗詩のおっぱいはこんなに大きくなったわけか」
むにゅにゅんっ♪
斗詩「も┅揉まないでよ文ちゃん!?」
猪々子と斗詩がじゃれあっているようですが置いときまして
麗羽「なら明日から牛乳パック(2リットル)を飲みますわ! 真直さん、あなたも映えあるわたくしの陣営ですのですから何か案を出しなさい!」
真直「えぇっ!?」
わたくしは真直さんに言いますと
真直「えぇと、赤ちゃんができれば胸が育つかもしれないだそうです」
赤ちゃんですって!
麗羽「そうか、その手がありましたわね」
その話を聞いた瞬間、わたくしの頭の中で何かが閃きました。
麗羽「猪々子、斗詩、真直、早速わたくしが言うものを用意なさい!」
猪々子・斗詩・真直「「「は┅はい!?」」」
おーほっほっほっ! 見てなさい! これでわたくしは華琳さんや他の皆さん以上になれますわ!
それから三日経ちまして
バァンッ!!
わたくしは三人に命じて普段は誰も来ない林の中に小屋を建てました。
そしてその小屋に┅
ガチャッ!
一刀「こんにちは、呼ばれたから来ましたけど何か用ですか?」
北郷一刀が中に入った瞬間
ばたんっ!
一刀「えぇっ!?」
急に扉が閉まり
パッ!
暗い部屋にライトがつきますと
麗羽「いらっしゃいませ、未来の婿養子様」
ライトが照らした先にはバスローブ姿のわたくしがいました。
一刀「れ┅麗羽!? 俺を呼んだのはお前かよ!? あれ、扉が開かない!?」
中にいたのがわたくしだと知るや北郷一刀は部屋から出ようとしましたが扉は開きません。
麗羽「おーほっほっほっ! 無駄なことはおよしなさい。何故ならこの部屋は子作りしないと中からでは開けられない部屋なのですから」
一刀「な┅何だって!?」
子作りしないと開けられない部屋にこの男を閉じ込めてわたくしと子作りさせる。
何て見事な策なのでしょう!
一刀「ふざけるな! 何で俺がお前と子作りなんて┅」
北郷一刀はわたくしと子作りできるというのに文句を言ってきますが
麗羽「これを食らいなさいな」
パチンッ!
わたくしが指を鳴らすと
ブッシューーッ!!
一刀「うわっ!?」
通風口からピンク色のガスが繰り出されました。
もちろんわたくしはガスマスクを用意してますわよ
一刀「何だよこのガス!?」
これは媚薬を霧状にしたもので一回でも吸い込めば最後┅
麗羽「女体を見れば熟女、老婆であろうとも襲いたくなりますわ」
バサッ!
そう言ってわたくしはバスローブを脱ぎ捨て
ぷるんっ♪
全裸姿を北郷一刀に見せつけました。
一刀「おぉーっ!!」
フフッ、さすがのあの男もわたくしの魅力にメロメロのようですわね
これがわたくしの完璧なる作戦!
・北郷一刀と子作りする
・華琳さんが悔しがる
・わたくしの胸が子作りにより大きくなる
おーほっほっほっ! 華琳さんの悔し顔が見れた上にわたくしの胸が大きくなる。子作りするだけで一石二鳥の作戦ですわ!
一刀「うぅっ!? 逆らいたいのに麗羽を襲いたくてたまらない!?」
麗羽「おーほっほっほっ! さぁ、観念してわたくしと子作りなさい!」
スッ┅
そしてわたくしが北郷一刀に近づいたその時!
ぎゅるるる~~っ!!
わたくしのお腹から物凄い音が鳴りますと
麗羽「うぐっ!? お腹の調子が!?」
わたくしはお腹を押さえて苦しみました。これは後にわかりましたことですが原因は牛乳の飲みすぎだそうです
麗羽「と┅トイレに┅!?」
仕方なくわたくしはトイレに向かおうとしましたが
麗羽「あれ?」
この部屋には扉、通風口、ベッドと冷蔵庫しかなくトイレはありませんでした。
というのも
斗詩「ねぇ文ちゃん、あの小屋を建てる時に何か忘れたような気がするけどわかる?」
猪々子「何もないだろ。麗羽様の要望通りに用意したんだから」
真直「きっとシャンデリアですよ」
と斗詩達がトイレを忘れていたからですわ
麗羽「し┅仕方がありませんわね! 今日のところは勘弁して差し上げますわ」
仕方がありませんがわたくしは子作りをせず扉から出ようとしましたが
麗羽「あれ? 開きませんわーっ!?」
部屋の主人であるわたくしが命じているのに扉は開きませんでした。
ぎゅるるる~~っ!!
麗羽「うぐぅっ!?」
こうしている間にもどんどんわたくしのお腹は痛くなっていき漏れそうですわ!?
一刀「あの麗羽、子作りを┅」
麗羽「できるわけないでしょ!」
こんな時に子作りすれば確実に漏らしてトラウマになってしまいますわ!
少しは考えればわかることでしょう!
で┅でも、もう我慢の限界ですわ┅!?
麗羽「も┅もうダメェ!?」
弱々しくもわたくしがそう言った直後
ピーッ!
『子作り発生中に出す音声を認識しました。扉が開きます』
ガチャッ!
どういうわけかわかりませんが扉が開き
麗羽「い┅いまですわ!」
バビュンッ!!
一刀「わっ!?」
わたくしは北郷一刀を突き飛ばして部屋から出ると
麗羽「トイレ!? トイレ!!? トイレ!!!?」
ダダダーーッ!!
直ぐ様少し離れた先にある仮設トイレへと駆け出し
ばたんっ!
麗羽「はぁ~~♪」
何とか用をたすことに成功しましたわ
麗羽「ふぅ、危ないところでしたわ。あと五秒でも遅れてたら漏らした上に翠さんになっていたでしょうし」
ガチャッ!
安心したわたくしがトイレから出ますと
男子「「「おぉーっ!!」」」
男子達がわたくしを見て驚きましたわ
麗羽「あら、わたくしの何に驚いてますの?」
何が起きたのかしらとわたくしが?を浮かべた直後
斗詩「麗羽様!?」
麗羽「あら斗詩!」
猪々子「あら斗詩! じゃないですよ!」
真直「何て格好をしてるんですか!? 側近として恥ずかしいです!?」
麗羽「えっ?」
何て格好と言われ、わたくしが自身を見てみますと
ぷるんっ♪
ここでようやくわたくしは全裸であると理解し
麗羽「い┅いやぁーっ!?」
今更ながら大事なところを隠しますが
つるっ!
麗羽「ぎゃんっ!?」
ばたんっ!
わたくしはお尻から転んでしまい、頭から落ちて気を失うと
バァンッ!!
男子達「「「おぉーっ!!」」」
男子達に大事なところを見られてしまうのでした。
真直「麗羽様ったら」
猪々子「これじゃあ、また婚期が遅れるな」
斗詩「言ってる場合じゃないよ!? 早く助けなきゃ!?」
悔しい~~!!
何でわたくしがこんな目に遭わなければなりませんの!!
斗詩「自業自得って言うんですよ!?」
ちなみにその頃
一刀「誰か出してくれーっ!?」
北郷一刀は小屋の中で一人叫ぶのでした。
次こそは必ず北郷一刀と子作りをしてやりますから覚悟なさい!
一刀「何だか悪寒が!?」