#35:貧乳キャラが突然巨乳になると妙な違和感が発生するものである
はぁい、数え役満☆姉妹の地和ことちぃよ
それはある日のことだった。
地和「じゃ~ん、一刀、これ見なさいよ!」
ちぃは一刀に阿蘇阿蘇を押し付けた。
阿蘇阿蘇っていうのはこの世界におけるファッション中心の雑誌よ
一刀「これがどうしたんだよ?」
地和「よく表紙を見なさい!」
今月号の阿蘇阿蘇の表紙、それは何と┅
地和「数え役満☆姉妹! しかもちぃがセンターなんだから!」
表紙は水着姿のちぃ達であり、しかもちぃが真ん中に写っていた。
この撮影は一刀がいない時に行われたから一刀も知らないんだよね
地和「しかも中身もちぃの水着姿が姉さんと人和より少し多め、すごいでしょ~」
一刀「あ┅あぁ┅!?」
何だか一刀は気にしてないようだけど、この際それは置いといて
地和「あぁ、これをきっかけに全国の阿蘇阿蘇が売り切れて日本中、いや世界中がパニックになるのね。そして阿蘇阿蘇をめぐって国同士で戦争が起こるのよ」
ちぃが妄想していると
ペシンッ!
地和「いたっ!? ちょっと、誰よ!」
いきなり背後から頭を叩かれ、ちぃが後ろを見てみると
桔梗「儂じゃ、とっくに授業は始まっておる。さっさと席に着かぬか!」
地和「えっ!?」
そこには桔梗先生がいて、いつの間にか授業が始まっていたらしい
もうっ! 誰か教えてよ!
だけど事件はそれから一週間後に起きたのよ!
・一週間後
地和「な┅何よこれーっ!!」
空き教室でちぃ達は雑誌社から送られてきた阿蘇阿蘇の感想を見ていたんだけど、ちぃは感想に腹を立てていた。
阿蘇阿蘇のようにアイドルが載っている雑誌には終わりのページに読者の感想を送るハガキがついていて雑誌社からアイドルに送られてくるものなんだけど
その内容というのが┅
・巨乳の天和ちゃんがセンターでないのが惜しい
・貧乳をセンターにしないでください
・胸のある人和ちゃんの方を地和ちゃんより多く写真を載せてほしい
どれもこれもちぃを否定するような内容であった。
しかもちぃが一番気にしている胸に関する内容ばかり
天和「あっ、でもちぃちゃんを応援する感想があるよ」
・ぺたん娘、最高!
・大きい胸よりちっぱい好きです!
と言う姉さんだけど
地和「これの何処がちぃを応援してるっていうのよ!」
ちぃを応援してるのは貧乳趣味の変態ばかりじゃない!
ダッ!
天和「ちぃちゃん!?」
怒ったちぃはそのまま教室を飛び出していった。
地和「何よ何よ! 世の中の男ってば女を胸でしか見てないんだから!」
巨乳でもブスなら嫌がるくせに!
地和「まぁでも、一刀ならそんなこと無いんだろうけどな」
そう。一刀は女の子を胸で判断しないはず
ちぃがそう思ったその時
桃香「きゃあっ!?」
ドシンッ!!
地和「桃香?」
桃香の声と何かが倒れる音が聞こえ、ちぃが駆けつけると
桃香「いたたっ!? 急に転んじゃってごめんね一刀くん!?」
バァンッ!!
そこには一刀が桃香のおっぱいに押し潰されていた。
一刀「い┅いやぁ、俺なら別に大丈夫だよ」
と、桃香に見られないよう鼻の下を伸ばす一刀
何よ! デレデレしちゃって!
地和「前言撤回! やっぱり男なんて最低だわ!」
ちぃは一刀達に見つからないようその場をあとにした。
地和「もうっ! ちぃだって少しでも胸を大きくするために努力してるってのに!」
そう。ちぃだって巨乳になるために努力はしている。
毎日お風呂上がりには牛乳を飲み、腕立て伏せだってやってるってのに
肝心の胸は1ミリも育ってないってどういうことよ!
地和「どうにかしてすぐにでも巨乳になる方法は┅」
ちぃがそう思っていたその時
サササッ!
地和「あれは」
桂花がこそこそしながら移動していた。
気になったちぃは桂花に見つからないようこっそりついていき
桂花は空き教室の前に立つと
こんこんっ!
扉をノックし
「合言葉は?」
部屋の中から声が聞こえ
桂花「巨乳は死すべし!」
桂花が強くそう言うと
がらっ!
扉が開かれ、桂花は空き教室に入っていった。
地和「何をする気なの?」
気になったちぃはこっそり扉を開いて中の様子を見てみると
桂花「みんな、よく聞きなさい!」
桂花の周囲には
朱里「用意できましたか?」
雛里「ついにこの日が来たんですね」
小蓮「もったいぶらないで早く見せてよ」
風「待ったかいがあったというものですよ」
朱里、雛里、小蓮、風がいた。
諸葛亮 朱里
鳳統 雛里
両者共に蜀寮を代表する秀才であるが二人揃ってあがり症なのとちょっとした趣味を持つ
桂花「フフフッ、見なさい! これが華琳様にバレないようこっそり経費を着服して入手した秘薬・豊胸薬よ!」
威張って言ってるけど経費を着服┅。それって横領じゃない!?
桂花「これを飲めば巨乳になること間違いなし! そうすれば日頃から私達貧乳組を馬鹿にしている男子達を逆に馬鹿にすることができる!」
そのためだけに豊胸薬を手に入れたの!?
でも┅
桂花「華琳様にバレたらお仕置き確定だけどこの際手段は選べない! これを使って私達はおっぱい勝ち組になるのよ!」
そして桂花達が豊胸薬を飲もうとしたその時
地和「き~ちゃった♪」
ちぃは桂花達の前に現れた。
桂花「ち┅地和!?」
地和「いけないんだ~。予算を着服するだなんて、この事を華琳に伝えちゃおっかな~♪」
桂花「うぐっ!?」
ちぃは桂花を脅すことにした。
目的はただひとつ!
地和「でも~、その薬をちぃにも分けてくれたなら黙ってあげてもいいけど~」
豊胸薬をもらうためだ!
朱里「はわわっ!? どうしましょう!?」
雛里「あわわっ!?」
小蓮「分配するのは悔しいけど口止め料にしたら安いものよ」
風「それに地和ちゃんも我々と同じおっぱい負け組ですしねぇ」
おっぱい負け組って言うな!
桂花「仕方がない。わかったわよ! 効果は薄くなるだろうけど六人で分ければいいんでしょ!」
よしっ! 脅しは成功ね
そしてその後
桂花「じゃあ、飲むわよ」
ぐびっ!
豊胸薬が入ったコップを手にしたちぃ達は一斉に薬を飲んだ。
その瞬間
地和「ちょっと、何も変わらないじゃない!」
ちぃ達の胸に変化は起きなかった。
小蓮「ちょっと桂花、まさか不良品買わされたんじゃないでしょうね!」
桂花「そんなわけないでしょ!」
朱里「夢の巨乳が┅」
雛里「私達は巨乳になれないということですか┅」
風「まぁ、これも運命だと思って諦めるしかありませんねぇ」
ちぃ達がショックでがっかりしていたその時
地和「んっ?」
ちぃ達の胸が何だかざわざわしてきた瞬間
ばぁーんっ!
ちぃ達の胸が大きくなり、制服のボタンとブラが弾け飛んだ。
地和「お┅大きくなってる!?」
胸が丸出しなのは恥ずかしいけどね
桂花「やっぱりあの薬は本物だったのよ!」
朱里「はわわっ!? 憧れの巨乳になれちゃいました!?」
雛里「あわわっ!? でもお胸が出ちゃって恥ずかしいです!?」
風「これが巨乳人の悩みというものですか、重くて大変そうですねぇ」
小蓮「っていうか姉様達ったらこんないい思いしてずるい!」
とにかく巨乳になったわけだし
地和「それじゃあ、ちぃは用があるから去るわね!」
この巨乳なら一刀を悩殺できる!
そう思ったちぃは桂花達から去り
地和「見つけた!」
少し時間はかかったけど一刀を見つけると
地和「一刀、こっちを見なさい!」
一刀「んっ? その声は地和か┅」
一刀がこっちを向くと同時に
地和「どう! ちぃのおっぱいすごいでしょ!」
バァンッ!!
恥ずかしいけどちぃは自分からおっぱいを一刀に見せた。
さてさて、一刀の反応は?
一刀「!?」
おっ、さすがの一刀もちぃの巨乳を見て驚いているようね
もう拝めないだろうから存分に見なさい
すると
一刀「なぁ地和、小さいとはいえ自分からおっぱいを見せることないだろ」
は?
ちぃのおっぱいが小さいですって!?
何処を見て言ってん┅
と、ちぃは自分の胸を確認すると
ぺったぁ~ん!
ちぃのお胸はいつの間にか小さくなってしまっていた。
地和「何よこれーっ!?」
しかもちぃは自信満々に自分から一刀におっぱいを見せてしまった!?
その事を思い出したちぃは
地和「一刀ーっ、ちぃのおっぱい見た罰よ! 数百回殴らせなさいーっ!」
一刀「おっぱい見たって、お前から見せてきたんだろ!?」
ちぃは怒りのあまり一刀を追いかけ回したのだった。
ちなみにあの豊胸薬は分量を減らすと胸が大きくなる時間がどんどん減るらしいことが後に判明し
更に後日
華琳「桂花、生徒会が予算を着服してこんなくだらないものを買うだなんてねぇ」
桂花「そ┅それは私だけでなく貧乳組が選んだことでして!?」
華琳「問答無用! 罰としてあなたと貧乳組は1ヶ月校内の全トイレ掃除を命じる! ちなみに1日でもサボれば更に1ヶ月延長だからね!」
ちぃは助かったけど桂花達は罰を受けるのだった。