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#32:怪談話をすると本物が出てくる┅かもしれない

夏!


読者は夏と聞けば何を連想するだろうか?


これを書いてる作者は当然水着の夏や浴衣の夏であるが


他の夏としては┅


怪談である!


そして夏休みも終盤に入った夜、一刀達は夜中に校舎に集まっていた。


華佗「これは俺が親の代わりに診療していた時だった。ある日、一人の患者が訪ねてきて診察したんだが体温が低い以外に異常は見当たらず、カルテを用意しようと俺が少し離れた瞬間、患者の姿が消えており、しかも誰もその患者を見ておらず防犯カメラにもその姿は映っていなかった。いま思えば幽霊が診察に来たのかもしれない。これで終わりだ」


フゥッ!


そう言いながら蝋燭の火を消す華佗


そう。一刀達がやっているのは怪談の中でも有名とされる百物語である。


百物語


それは名の通り百の怪談話をしていき、一話終わるごとに蝋燭の火を消していく


百話目を終えると妖怪が出現するという有名な話である。


もちろん一刀達はそんな迷信を信じておらず、話も実話や作り話を混ぜて百物語を行っているのだ。


桃香「怖かったねぇ!?」


一刀「防犯カメラにも映らないとかなんてマジで幽霊だろ!?」


及川「っていうか無銭診療やんか」


この百物語に参加しているのは一刀のクラスであり、一刀や及川達はビビっていなかったが


愛紗「こ┅この世に幽霊なんているわけがなかろう!」


華琳「ま┅全く、子供騙しもいいところね」


愛紗や華琳といった面々は怖がっていた。


及川「今ので97話目やな」


一刀「残り三話か、次は誰がやる?」


すると


天和「じゃあ、私がやるよ」


天和が名乗り出た。


天和「それはある夜のことだったんだけどね」


そして天和は語った。


天和「それはある日の夜だったんだ。仕事で遅くなったある日、私はちぃちゃん達と分かれた後、すぐベッドで寝ようとしたんだけど、その時だったんだ。急に上に何かが乗っている感じがして目を覚ましたんだけど何も乗っていなかった。私はそれが気のせいだと思って再び寝たんだけどまた何かが乗っている感じがした。気になってちぃちゃんと人和ちゃんに見張ってもらった結果┅」


何が起きたのかというと!?


天和「実はあの日の夜、私は仰向けの状態で寝ちゃってて、乗っている感じは私のおっぱいのせいだったんだよね」


巨乳の人が仰向けで寝ると胸の重みが襲いかかってくるという話であった。


桃香「あっ、わかる。私もその経験あるもん」


天和「だよね~。これで98話目終わりま~す」


フゥッ!


そう言いながら蝋燭の火を消す天和


本当に怪談なのか?


華琳「へぇ、何だか聞くと腹が立つ話じゃない」


地和「でしょ。様子を見た時、ちぃも殴りそうになったもの」


及川「何せ貧乳にはできへん体験やからなぁ」


そう及川が言った直後


ドガバキンッ!!☆ミ


及川「こ┅これを99話目にする?」


華琳・地和「「フンッ!」」


華琳と地和にボコられる及川であった。


一刀「気を取り直して次は誰がやる?」


すると


桃香「じゃあ、私がやるよ!」


桃香が手を挙げた。


桃香「これは何度もよくある話なんだけどね。私が廊下を歩いていたりすると、突然後ろから私を呼ぶ声がするの、もちろん私は振り向いたんだけどそこには誰もいなかったの!?」


愛紗「それは幽霊に違いありません!?」


蓮華「何度もあるって大丈夫なのか!?」


桃香「うん。気になってお祓いしてもらったけど効果が無くてさ、でも体に害がないから大丈夫だと思ったんだ」


誰もが桃香の怪談話に恐怖するなか


白蓮(ぱいれん)「あのぅ、その声をかけたのは私なんだが」


白蓮が手を挙げた。


公孫賛(こうそんさん) 白蓮


桃香の知り合いで成績、スタイルは並の普通人だが存在感が薄い


桃香「これで99話目終わります」


フゥッ!


白蓮「人の話を聞けよな!」


白蓮が呼び止めるのに誰も気付かず、蝋燭は消されてしまった。


華佗「次でいよいよ百話目か!?」


人和「本当に妖怪が出るんでしょうか?」


華琳「よ┅妖怪なんているはずないじゃない!?」


と言う華琳だが、その体はかすかに震えていた。


一刀「それじゃあ、最後は俺がいくぜ」


そして百話目は一刀が行うことになった。


一刀「これはある村に住む男の話だ。男は一人暮らしだったんだけどある日、男の元に三人の女が泊まり込んだんだ。女達が美人だったため気を許した男は何の疑いもなく止めることにしたのだがそこからが地獄の始まりだった」


ぶるっ!?


一刀「女達は男の溜め込んだ金や食料を平気で奪い取り、男に無理強いさせて働かせたりと散々な扱いをし、ある日、疲れた男が仕事から帰って部屋を覗くと、三人の女達が妖怪の姿になっており、男は逃げようとしたが間に合わず死ぬまでこき使わされたという」


桃香「ひぃっ!?」


一刀「これで終わりだ」


フゥッ!


そして一刀が蝋燭を消した直後


天和「怖かった~!?」


地和「恐ろしい女もいたものね」


人和「どこかで聞いたような?」


頭に?を浮かべる人和


実はさっきの怪談は男を一刀に、妖怪を天和達に置き換えた話である。


一刀「(俺は男のようにならないからな)」


そんな未来を作りたい一刀であった。


華佗「しかし、百話を終えても何もなかったな」


桃香「やっぱり作り話じゃ出てこないのかもね」


華琳「もう遅いし、早く寮に戻りましょう」


そして皆は寮に帰ったのだが


翌日


及川「えぇーっ!? 百物語をやったやなんて、何でわいを誘わなかったんや!?」


及川がそんなことを言ってきた。


一刀「? 何を言ってるんだよ及川」


華佗「お前も参加してたろ。というかお前が百物語をやろうって誘ったんじゃないか」


そう。そもそもの切っ掛けは及川から始まったのだが


及川「? わいは昨日エッチな深夜番組見てて、その夜はずっと寮にいたんやで」


及川はエッチなことに関しては嘘をついたりしない


一刀「ということは!?」


華佗「あの夜いた及川は一体!?」


この話を皆にした結果、華琳や愛紗など、幽霊に弱い人は立ったまま気を失ったという


あの日いた及川は一体何者だったのだろうか!?


及川「それは読者の判断に任せます」


及川「えっ? わいの後ろから声が┅!?」


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