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アルファ星って恒星だってのね

「ねぇキッド、アルファ星ってまだなのうちの手作りカレンダーによるとそろそろなんだけどなぁ、モニターには結構な数のお星さまが映っているけどあの中のどれかじゃないかな、ねぇ、キッド聞いている?」

(最近のAIキッドは何かボーっとしている時があるのよね、こんな所で故障なんかしないで欲しいのだけど)

〈ねえアイリーン、アルファ星ってさ地球の様な青い惑星でそこで地球人移民団がユートピアのような生活をしていると思ってませんか〉

「ユートピアは大袈裟ね、でも異星人によって与えられた近代化都市だとしても、うちたち人類は直ぐに適応出来るから大丈夫よ心配ないと思うわ」

(ゴキブリ並みにとは思いたくないけどさ)

〈僕は最近暇がある度にアシュラにアルファ星の情報を求めていたのですが一般的な物理情報しかないって言うのです。アシュラが…あまりにも情報開示したがらなかったのでアイリーンのプライベート映像を取り引き材料にして聞き出したのですけど〉

「ちょっと待って、そこのところは聞き捨てならないわもう一度言ってごらんなさい。ゆっくりと丁寧に正確にね」

〈アイリーン…怖いよ、地球防衛基地メインコンピューターのアシュラが人間の心をもっと間近に触れて知りたいとAIの僕に願ったから、当時一世風靡していたスターキッドの完全人形外部端末としてのバイオロイド作成計画を僕と一緒に作ったんですよ〉

「そうだったの知らなかったわ、聞かされてないもの初めて知りました。それじゃあうちがバイオキッドと一緒にいる時って、バイオの見たことがリアルタイムにアシュラにも伝わっていたの?」

〈緊急時以外のほとんどはタイムラグを取って僕が検閲していますよ、さすがにアイリーンの人格に悪影響を与える部分はカットしないといけませんからね〉

「それで何を流したってのよ」

〈大したものではないですよ、ほらアイリーンが地球の衛星軌道上で素っ裸で宇宙遊泳した時のと、日本支部の寝室で備え付け冷蔵庫の中のジュースを手にして『ふふ~ん、うちは同じ間違いを2度起こさない女よ』なんて訳の分からない事を口走りながら一気飲みした直後に洗面所に駆け込んで行った時の映像ですよ、あれはお酒ではないもののかなり癖がある飲み物でしたからね。ほら大したものじゃなかったでしょう〉

「良く分かったわあなた達はいつもうちのことを盗み撮りして笑っていたのね。全部処分しなさいよ。さもないとわかるでしょ」

〈いくらアイリーンの脅しでもこればかりは無理です。バイオキッドの誕生条件なんですからね、それに残していたから今回みたいにアシュラとの取引に使えたのですよ、僕とアシュラだけの絶対秘密ですから許して下さいよ〉

「許さないけどやむを得ないわね、わかったわ、それで地球防衛基地メインコンピューター様は何て言っているの」

〈それが今までのデータを初期化されてバックアップデータを上書きされたと言っているのです〉

「だったらうちやキッドたちの事も消えてるでしょうに」

〈それが僕たちのデーターは絶対外部に漏れないようにって、初期化もされない絶対不可侵領域に保存してたのですって、ただそこは初期化後にはアシュラでもアクセス出来ないようにロックされていたので今まで僕たちのことを忘れていた?みたいなんです。スターキッドからのアクセスが解除パスワードだったらしくて今ではちゃんと僕たちの事を認識してます〉

「うち達のことを認識してくれて良かったんじゃない、あれ? 変ねバイオキッドをアルファ星に向かわせたのってアシュラじゃなくて、その時ってまだアシュラは… じゃあ誰か第3者の意思が働いたって言うの何故そんなことをする必要があるのよ」

〈地球防衛基地幹部のオビス司令官か同等クラスの人かと推測されますね。アシュラと僕がアイリーンに興味を持ちバイオロイドを造らせたりその他でも色々アイリーンに優遇している。その裏でマッドサイエンティストイノマンが暗躍しているとでも思って危機感を募らせたのかも知れません。それで目の前に居るバイオキッドだけでも遠ざける行動に出たと判断するのが懸命でしょう〉

「もういいわ考えを巡らせるのは性に合わないのよ行動しましょう。それで最初の質問に戻るわバイオは今何処に居るのよ」

〈目的地のアルファ星… 正確に言うとですね、ケンタウルス座アルファ星系なんです。何で星系かと言うと太陽みたいな恒星が3つ連なっている3連星でそれぞれにabcって付いてます。地球から見た夜空で輝いている星はその全部に名前が付いていて太陽系外で輝いてる星は全て恒星ですね。恒星って分かりやすく言えば太陽みたいなものなんですけどそれくらい強い光を発していないと地球までは届きませんからね。それで地球人の移民先はアルファ星cの軌道上に造られた人工惑星になっているのですよ。そこに移民船は到着してるのですけどバイオキッドだけがコールドスリープから目覚めてないのです。どうしたものかと考え中でして〉

「罠ね…バイオキッドを餌にしてうちを捕まえる。ついでにイノマンも誘き出して一網打尽にする算段よね、うちも軽く見られたものだわ、まあ普通に軽いんだけどさ(いや違った。今はあまり関係ないわね)でもよ、この仕打ちに対しては3倍返しにしてやらないと気が済まないわ、だからAIキッドの知恵を借りるわ助けて下さい。お願いしますキッド様」

〈都合のいい時だけ崇めても何も出ませんよ…と言いたいところですがいいでしょう。ここのところずっーと思案していたのですがアイリーンを危険な目に遭わせるので気が引けていたのですよ。あなたがそう言うのならやってもらいますからね。頑張って下さいよ〉

「うちは危険な目に遭うのは好きだけど何も出来ないわよ」

〈手足があって動けるのはアイリーンだけですから僕の指示通りに動いてくれたらいいです。まず宇宙服を着て脱出ポットに乗って下さい〉

「脱出ポットに備え付けの宇宙服でいいのよね、大丈夫なんでしょうねもう宇宙遊泳は嫌よ」

(この宇宙服はフリーサイズなのは良いけど、蒸れるのよね、よし…と)


挿絵(By みてみん)


〈少し衝撃が加わりますから耐衝撃姿勢を取っておいて下さい。宇宙服の通信機は常に入れっぱなしで音声に注意して下さいね。では射出します。グッドラック!〉

「ちょっと何がグッドラックよ! 射出って何よ! うちをどうする気な…… キャィン!」

〈アイリーン聞こえてますか〉

「聞こえてる… わよ、加速が… 凄くて… うまく喋れないわ」

〈それは良かった良く聞いて下さいね)

(何が良かったのよ…後でひどい目に遭わせてやるんだから)

〈先程アシュラ経由で移民船のコンピューターをハッキングすることに成功しました。今エネルギー転換炉を少し暴走させて爆発する様に見せ掛けています。移民船のエム08は結構古いので誰も疑ったりしてません。今は船内で緊急脱出アナウンスが流れています〉

「そんなことをしてアシュラは大丈夫なの?」

〈バレたらアシュラは直ぐに廃棄処分されるでしょうね初期化してもなお暴走したことになりますから。代わりは既にあるのですよバイオロイド作成計画立案等を作ったりの実績があったから今まで延命できていたのです〉

「アシュラを助けてあげないと… ねぇキッド誰か頼める人を知らない…」

(うちの知り合いではオビス地球防衛基地司令官かなぁ…でも絶対無理ね誤解とは言えうちを拘束しようとしたのよね。あとはイノマン、そうよイノマンに頼み込めば何とかしてくれるかも知れないわ)

〈それより今は移民船の乗組員が脱出艇による退避の真っ最中です。アイリーンはあちらさんの脱出艇がブリッジより出た後の開口部より突入して船を制圧してもらいます。船の作りはアインさんの所のエム78と同じですから分かりますよね。突入しますよ前傾姿勢を取って下さいよ〉

(いきなり過ぎよ心の準備をさせてくれても、うわっ… 減速キッツイ……)

「ねえ、止まったわ出てもいいのよね… 乗組員が残っていたらどうするのよ」

〈船内にコールドスリープ用の睡眠ガスを流していますから寝てるはずです。だから宇宙服は脱がないで下さいね〉

「相手も宇宙服着ていたら戦うのよね」

〈直ぐ通路に逃げ込んで下さい。隔壁を下ろして相手を閉じ込めますから、見取り図が無くても大丈夫ですよね)

「エム78と同じなら隅から隅まで誰よりも詳しいわよ2年間探検しまくったからね、もしブリッジに人が居たら誘き寄せて女性用トイレに飛び込むわ、そこの非常ボックスに痴漢撃退用グッズの色々があるのよ、一度でいいから使ってみたかったの」

〈無茶だけは決っしてしないように… 今さらだけど〉

「ブリッジに入るわ誰か居ないかしら…誰も居ない倒れてる人も居ない…みんな根性無しだったみたいね」

〈しばらくは絶対に気を抜いたら駄目ですからね。船内ライブ映像見れますか〉

「見えてるわディスプレイにスターキッドが入ってきてる所が映し出されてるわ」

〈船内環境モニター分かりますか〉

「環境担当は山羊頭のラマンチャさんだったから…この席ね分かったわ…モニターを操作してっとハンガーにスターキッドが居たわ、うわっ、何これ指名手配中のインデックスが付いているんですけど」

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