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緑と桃とアイドルと  作者: ぴっぴ
8/29

碧の決意

ママはお裁縫が得意。プロのデザイナーかってくらい上手。

今日もレッスン前に急に手作り衣装を持ってきた。

「ほら、(かおる)ちゃんの『プリンシパル』の衣装作ってみたわ。あおちゃん着る?」

「わぁ!素敵!ぜひ着たいわ!」



本当に素敵。

衣装に袖を通す。まるで(かおる)になれたかのような気分になる。


そのままその場は私のステージになった。

こうなるとママと妹は体育座りをして私を見守ってくれる。



「この世界が物語だと私は知っている〜♪

…」


様々な運命のいたずらに抗いながら、夢を、未来を、大切な人を追いかけていく。


「誰なの?主人公 Ah 私はどうすれば良いの〜♪

…」


最後まで諦めなかったこと、夢のために諦めたこと、分かれ道の旅に迷いながらも必死に自分の手で切り開いていく。


「このストーリーの結末はまだわからないけれど

これは 絶対に確信してる

プリンシパルは そう、このわたしなんだから〜♪


…」




歌詞カードは何回も見た。

ひとつひとつのフレーズ、振り付けに込められた意味を妹と一緒に必死に考えた。


まだ私にはわからない気持ちもある。

それでも私にできる精一杯をこの歌を通じて演じる。




「さぁ、始めよう 終わらない物語を♪」



ーーー



曲が終わり、ふと顔を上げると、朱雀院(すざくいん)さんがいた。泣きながら拍手していた。

ちょっと、大袈裟なんだから。


「本当に、本当に感動しました…!

歌っている人の思いが(あおい)ちゃんを通じて伝わってきましたよ!やっぱり(あおい)ちゃんはすごい!!」

「ありがとう。確かに、今まで1番の出来だった気がする。衣装のおかげかな。」

「うん、やっぱり私は(あおい)ちゃんをずっとそばで支えていたい。そしてできれば隣で一緒にステージに立ちたい。…ダメかな?」

「何よそれ…。でも、一緒にステージ。いいわね。やっぱり私はアイドルになりたい。そんな夢に、あなたや(すい)ちゃんが付いてきてくれるなら、こんなに嬉しいことはないわ。」

「もちろん。ついていくよ。」

(すい)も、お姉ちゃんとどこまでも。」

次回は桜子視点

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