バレンタイン
大変遅れましたm(_ _)m
楽しんで頂けたら幸いです
誤字脱字などのご指摘を頂きましたら順次直していきたいと思います
バレンタイン・・・・・・異性からチョコを貰った方はもれなく爆弾が降りますよう、祈っております(まぁ、半分は冗談です)
何が元で始まったか知らないが、明日は前世で言うバレンタインだ。
この世界にも誰かの努力のおかげかチョコはあった。
他にも生クリームとかバターとかお菓子作りに必要そうなものは大抵ある。
(これ、絶対に私達以外にも地球からの転生者いるでしょ・・・)
エルルーニャはそんな他愛もないことを考えながらも手元の生クリームとチョコを湯煎で溶かしながら混ぜ合わせる。
(生チョコを作ろうと思ったのはいいけど、誰にあげよう?瑠璃にあげるのは確定としてレイル様にはどうしよう?)
彼女は考え事をしながらも溶けたチョコを型に流し入れる。
チョコを固める間にチョコチップクッキーの生地も準備する。
彼女はこの調子で他愛もないことを考えながらも様々なお菓子を作るのだった。
バレンタイン当日、この日は学園があったので前日に沢山作ったお菓子を包装し、学園に持ってきていた。
「ヒーリア、良ければどうぞ」
そう言いながらも前世での妹でもあるド派手なピンク髪の少女にチョコを渡す。
前世でバレンタインの度に彼女のチョコを食べていた少女は喜んで受け取った。
「ルーニャ、ありがとうございます」
そんな彼女らのやり取りを周りの生徒は何か眩しいものを見るような目で見つめる。
それはそうだろう。
ゲームのヒロインで色はド派手なものの可憐な容姿の少女と、悪役令嬢と言う立ち回りからか、眼光は少しきついが、それでも充分に美人な彼女が互いに微笑みあっているのだ。
彼女はくるりと向きを変え、そんな生徒達にニコリと笑いかける。
「良ければ、みなさまももお食べになりますか?」
そう言って生徒達にも振舞ったのだ。
生徒達は皆口々に絶賛しながらも食べていた。
「ルーニャ、俺の分・・・あるよな?」
帰りの馬車で、レイルは笑顔で無言の圧力を放つ。
そう、彼女がお菓子を配ったことは学園内ですぐに広まり、彼の耳にも届いていたのだ。
「えっと・・・一応取ってますよ?」
(セーフ!!!良かった!取り置きしてた私ナイス!取ってなかったら精神的に殺される!)
そう心の中でガッツポーズをしながらも彼女はお菓子を彼に渡す。
彼はそれを満面の笑みで受け取ったのだった。
帰りの馬車では、彼がピンクのオーラを振りまいてたとか、そうじゃないとか。
レイル「すっごい美味しい」
ヒーリア「お姉ちゃんのチョコだからね!」
エルルーニャ「恥ずいなぁ〜・・・」