デート(?)、闇を見た──王太子視点──
今回は短め、王太子視点です。
ヒーロー視点はやはり、難しいです( ´・ω・`)
誤字脱字などのご指摘を頂きましたら順次直していきたいと思います。
ヒロインちゃんには闇があるんですよ(*' ')*, ,)
「レイル様!あちらにある本は『世界の毒草。これであなたも毒草マスター』ではありませんか!こっちは『身体の仕組み〜これでアナタも暗殺者〜』ですわよ!なんて、なんて素晴らしいの!レイル様には感謝ですわ!」
「ルーニャ・・・・・・お前、本性隠す気もうないな」
彼女のはしゃぎように少々呆れる彼。
ちなみに彼が出した条件は3つ。
1つ目は彼のことを敬称ではなく名前で呼ぶこと。
2つ目は彼に愛称で呼ぶことを許すこと。
3つ目は彼と一緒に行くこと。
彼女はこれを二つ返事で了承し、今この場に彼と来ていた。
そんな彼女の目はキラキラと輝く・・・まるで幼子のように。
実際に彼女の身体は幼子なのだが。
(やはり、面白いし可愛いな。普段の大人びた彼女の無邪気なこの表情。・・・・・・もっと色々な表情を見たいと望むのはおかしな事だろうか?)
彼は彼女の表情の変化にばかり目がいき、気づいていない。
彼女のチョイスする本が明らかにおかしなことに。
「どうしてそんなに本が好きなんだ?」
ただ純粋に疑問に思ったことを口にしただけだった。
だが、この場の空気が凍りついた。
「・・・・・・。」
今まで目を煌めかせていた彼女の瞳からは光が消え、そこにあるのは深い闇だった。
口角は上がり、唇は笑みの形に歪むが、顔は至って無表情。
(なにか不味いこと言ったか?)
彼は心底疑問に思いながらも彼女の返答をただ待った。
「・・・それは秘密ですわ。女の子は秘密が多い方が魅力的と耳にしたことがありますわ。それに理由を教えられるほどレイル様とは親しくありませんもの。レイル様が私が信用するに足る人物だと判断しましたらお教えして差し上げますわ」
この時の彼女の表情から、彼は彼女の闇を垣間見た気がした。
この時の彼女は、茶目っ気のある笑みを浮かべていたが、その頬を流れるものからその笑みが本心からのものでないと誰の目からも明らかだった。
彼女には並々ならぬ何かがあるのではと彼は直感的に感じ取ったのだった。
(・・・・・・これは地雷だな。彼女に嫌われるのは得策ではないだろう。・・・しかし、泣き顔も可愛いな・・・・・・このような趣味はなかったのだが・・・泣かせたい、と思ってしまった)
そして彼は彼女の予想通りと言うべきか、ドSの片鱗を秘めていた。
ルーニャ「うわぁ〜ん!ドSとかない!ないわ〜!(´;ω;`)」
レイル「そんなことよりお前、何を抱えてんだよ」
ルーニャ「まだ秘密だよ!腹黒策士なドSヒーローよ!さっさとヒロインと出会ってね!」
レイル「出会ったぞ?」
ルーニャ「だれだれ?(( 'ω' 三 'ω' ))」
レイル「お前」
ルーニャ「マジ勘弁_:( _ ́ཫ`):_」