プロローグ:とある屋敷にて
プロローグ:とある屋敷にて
古ぼけた洋風の屋敷のある部屋に一人の老人が座っている。いや、老人というより初老の男性と行ったほうが適格だろう。彼は何もない空間へと視線を向けると驚いたような仕草を見せる。
「おや、これはこれは………ここに人が来るのは久しぶりですね。さて、先ほどの少年が歩むべき未来を間違えてしまった………ということなどありません。ですが、あの後の彼の行動によって道はいってしまうのなら掃いて捨てるほどあるほどなのです。ああ、あの時こうしていればよかった………そういったことが人生という道の中ではたくさんあります。ですから、間違いなんてないのです。勝手に間違いを自分、あるいは周りの人間が定義しているだけなのですから………単純に言うならあの少年が今後どういった人生を歩もうともそれは間違いではなく、一つの結果です。例えそれが少年にとっていいことでなくても…………話が逸れましたね。あの後の少年の行動、心象、周りの状況といったそれぞれの条件が組み合わさって人生は築かれていくことでしょう。目をそむけず、彼が行き着く先…………どういったものになるのでしょうか?残念ながら私が知る由などありませんね………おっと、もうお帰りですか?またいずれ、あなたと合間見ることができると私は信じておきましょう。会おうと思えば会える…………いい言葉です、誰が言ったかは知りませんがね」
初老の男性はもう用は終わったとばかりに近くにある椅子に腰掛けて足を組む。
「では、ごきげんよう」
古ぼけた洋風の屋敷のある部屋に一人の男性が座っている。部屋の中に霧が現れ、彼は軽く微笑むと目を閉じた。




