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かわからながれてきたもも
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがおりました。
おじいさんはかわにせんたくに。おばあさんはやまにしばかりに。
おやのかってなつごうでむすばれたふたりは、とくべつふじゆうなくらしをしていました。
あるひ、おばあさんはいいました。
「おじいさん、やっぱりこどもがほしい」
なんどためしても、ふたりにこうのとりがおとずれることはありませんでした。それでも、やっぱりおばあさんはこどもがほしかったのです。しかし、おじいさんも、もういいおとし。こうのとりをよぶぎしきすらおこなえませんでした。
つぎのひ、おじいさんがかわでせんたくをしていると、かわにももがながれてきました。
おじいさんはそのみずびたしになったももをてにとり、あることをおもいつきました。
「ばあさんや、こどもができたぞい」
「まあ、どうしてこどもが」
おばあさんはたいそうおどろきました。
「おじいさん、このこどもはいったい」
おばあさんはかまをかたてにききました。
「なに、いつもどおりじゃよ」
「そうですか。とりあえずよかったです」
そのひ、ちかくのむらではわかいふうふのさけびごえが、ひがしずんでもなりひびいていました。
おしまい




