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ほらっ、ホラ〜だよ  作者: 灰色の猫
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文字化け


『{s・樵ヌ6・7aケ鵲コオツトー・Rリ・HC クR{・ノニイセ・盈・・)W・・;+裾/・ォ除+/・クM粮・0&跋梼糶・・ リ0ャ&ンッ芝V2。・スタ・cヘ・・ャ坂殺・・・』



 深夜に、こんなメールが届いた。アドレスを見れば自分と同じキャリアの携帯からだった。わけわからんサイトとかのダイレクトメールじゃなさそうだけど、普通こんな文字化けするかな? もしかしたら、知り合いかもしれないから一応返信しておいた。



『どなたですか? 文字化けしてますよ』



 すぐに返信は来た。


『すいません。大学の後輩の鵲コオツトー跋梼糶です。実は、/・クM粮・0&跋・ リ0ャ&ンッ芝V2。・スタ・cヘ・・ャ坂殺・・・』


 おいおい。肝心な事が何一つ分からないんだが。だいたい、大学の後輩っていっても俺は四年なんだから幅が広すぎるよ。何かのイタズラなのか、まあ夜遅いがなかなか寝つけないのもあって構ってやることにした。


『また文字化けしてますよ。せめて名前くらい頑張ってくださいよ(笑)』


 送信してベッドに携帯を投げた。ついでにトイレに行くことに。最近、しょんべんが近くなった。もう歳かな。



 トイレから戻ると、携帯がチカチカと光っていた。そのリズムに合わせて部屋の外から、カンカンと足音が聞こえてきた。カンカンと。



『{s・樵ヌ6・7aケ鵲コオツトー・Rリ・HC クR{・ノニイセ・盈・・)W・・;+裾/・ォ除+/・クM粮・0&跋梼糶・・ リ0ャ&ンッ芝V2。・スタ・殺しにきました』



 おい! なんのイタズラだよ。そこ頑張んなくていいよ。気味悪いよ。明日大学行ったら、誰が送ったか絶対つきとめてやる。携帯をテーブルの上にコトリと置いた時。


 カンカンと乾いた足音も、俺の部屋の前でピタリと止まった。


 まさか。いやな、そんな。


 その時、また携帯が光った。暗い部屋の中で無機質な光が繰り返し繰り返し、メールが届いた事を知らせてくれた。



『着きました』



 ちょっと待てよ。本当に殺しに来たのかよ。いや、でも鍵もかけてる。インターホン鳴らされてもシカトしてればいい。朝になったら友達呼んで一緒に大学行こう。



 ピンポーン。ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーン。ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーン。



 布団にくるまりながら、俺はひたすら耐えた。鳴り止まないインターホンにひたすら。



 ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーン。



 ピンポーン。



 いつしかインターホンは鳴らなくなり、かわりに小鳥のさえずりが聞こえてきた。



 助かったのか? とりあえずは。そうだ! 誰かに来てもらわないと。こんな部屋、早く出ていきたい。俺は一番仲の良い山田に連絡をした。少し朝早いが、あいつなら話を聞いてくれる。



 プルル、プルル、ガチャ。



『もしもし!』


『もしもし、どうしたの? 朝早くから』


『ああ、わりぃな。ちょっと変な奴がいてよ、悪いんだけど俺の部屋まで来てくれよ、頼む! 田中、お願いします!』


『ああ、大丈夫だよ』


 ここで俺はやっと気づいた。田中の声が、電話越しと。部屋の外から聞こえてきた事に。


『もう、部屋の前にいるから』



 次に俺が聞いた音は、部屋の鍵が開けられる音だった。




 ガチャリ……。


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