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1.美少女と残念三人組

さらっと、BL表現があるのでご注意ください。

はじめまして。わたくし、蓮見 理桜りおと申します。

友人と義兄には、癒し系の外見なのに、中身を知ると外見詐欺としか言えない性格だとよく言われますわ。

今日も、いつものように平凡な日だと思ったのですが...



いつもの昼休みの時間___。

義兄あにが恋人(予定)を襲っていることだろうと思い、やりすぎを止めるため図書室に向かいましたわ。人気のない一角に行くと無理やりキスをしておりました。わたくしはいつもどおり、義兄あにを蹴り飛ばして止めに入りましたわ。

「大丈夫ですか? 佐藤君」

「いつも助かるよ。里桜ちゃん」

「なんでいつも邪魔するんだ、里桜。もう少し待ってくれれば、襲えたのに」

「やりすぎはよくないといつも言っていますでしょう。年頃の男子高生はやはり胃袋からゲットすべきですわ」

「里桜みたいに食い意地が張ってないんだよ、琉維るいは。それに、里桜だけ名前呼びして、なんで俺は蓮見なのかな」

「未来の義妹いもうとだからですわ。お義兄にい様」

「はぁ。それなら仕方ない。琉維、そのうちちゃんと名前呼びさせるからな」

と言って、佐藤君の服に手をかけて脱がそうとしたため、今度はハリセンを取出しハリセンで義兄あにを殴りつけました。


キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン


と予鈴が鳴りましたので、教室に戻るため図書室を出ようとした時に「それにしても里桜ちゃん、いつもどこからハリセンを出しているんだろう...」と言ってるのを聞かなかったことにしましたわ。乙女の秘密ですもの。



まっすぐ帰った家の自室で___。


「帰ってきたか里桜」

「こんにちはですわ。神様」

「今日はトラヤの限定どら焼きを持ってきたぞ。残念だが、どら焼きを食べたらすぐ日本の裏側にある国の問題解決に向かわなければいけないのだ」

「それは大変ですね。では、ミドリヤの緑茶をすぐに入れてきますね」


神様との出会いは、当時「強いやつに会いに行く」とばかりにケンカに明け暮れたある日のことでした。

強敵の雰囲気を持つ男の人がいたのです。言葉を交わさずともお互いに敵だとわかり、河川敷で夕日を背に殴り合いをしましたわ。そして、親友となったのです。

それから彼は、この世界の管理者で神だと名乗りました。初めは信じなかったのですが、色々あり神様だと信じることにしたのですわ。


「私は今から低級神の起こした問題を片づけに行くが、お前は課題のプリントをとってこなくていいのか?」

と私の通学かばんの中を見ながら言いました。

「忘れてました。今から学校に戻って取ってきますわ。また、今度」

「そうだな。じゃあな」

と、私の部屋から消えました。

念のため、私の友人二人にもメールして学校に向かいましたわ。



放課後の学校の教室で___。



「ありがとう。マジで課題のプリント忘れてた」

「明日までに提出しないとやばいのよね」


一人は、、相沢 うみ。俗に言う、男の。女の子をしているときは、「うみ」。男装しているときは、「かい」と呼びます。男の子なのに、男装という表現はおかしいのですが、彼女を見るとその表現がぴったりなのです。百人中百人が振返る「美少女」。

もう一人は、神埼 実優みゆ。かわいい女の子にしか興味のないレズですわ。

最近は、学園一付き合いたい女の子No.1の鈴木春歌さんと付き合いだしたとか。


私たちしかいない教室に佐々木 帆夏ほのかさんが入ってきたと同時に教室全体に魔方陣のようなものが浮かび上がりました。

下から眩しい光があふれだしたと同時にこの世界から私たちは消えたのです。

そう、そしてここから平凡な日が非日常と変わるのですわ。

先に佐々木さんのことを説明しますね。男子バスケ部の美少女アイドルマネージャー。かわいく保護欲がそそるところが人気の秘密だとか。男バス限定で逆ハー状態。ぶっちゃけ、彼らだけで満足してほしいところ。生徒会副会長を務める私の義兄あにが本命だと噂されてますし、本人の態度を見る限りそうだと思いましたわ。義兄あにの恋のお手伝いをした私としては、面白くないことですわね。


眩しい光の先を抜け出すと周りには、神官らしき人たちが大勢います。

私たちは何か儀式をした台座の上に立っていましたわ。こちらにきたのは、わたくしうみさん・実優さん・佐々木さん。


私たちを見た、神官らしき人は跪いて

「ようこそこの世界へ来られました。巫女様。ここはミソシール国。はて、どのお方が巫女様ですかな」

私たち三人は即座にアイコンをとり、佐々木さんを指差し同時に答えました。

「この人です」

自信たっぷりに言い切ったため、神官らしき人は納得したようです。

「お疲れでしょうが、今すぐ国王様に会っていただきます。無礼は決して働かないように」


なんでも、神官らしき人は本当に神官でした。

これから、国王の玉座に行き挨拶をします。


「ようこそ。異世界の者たち。私はミソシール国の国王じゃ。

この世界の者では、『魔の空気』を浄化できない。巫女の力が必要なのだ。やってくれるな。それと同時に『魔の空気』が創りだす魔物も退治してくれ。それはそこの従者に任せればよい」

従者とは佐々木さん以外の私たちのことです。ふざけるなですね。

「了承もなしに異世界に拉致監禁誘拐をしたくせに、ただ働きして危険な目にあえとはふざけた態度でいやがりますね。馬鹿ですか?」

「誘拐とは失礼なことは言うな」

とさきほどの神官(笑)が怒鳴ったので言い返しました。

「私は事実を言っただけです。本当のことを言われたから逆切れとは呆れますね。拉致監禁誘拐と事実を言われたくなければ、それに見合った時給出せや」

わたくしは、ここまでの流れを無視したように優雅に一礼をし、王に向かって跪き

「先ほどはお見苦しいものを見せ失礼をしました、王様。いきなり異世界に来たので混乱をしたようです。非礼をお許しください」

その様子を見た

うみさんと実優さんは小声で

「魔王様が降臨した」

「見てよ、あの目が笑ってない超絶笑顔。かなりキレてるわよ」

わたしは二人を目で制し

わたしは少々混乱しております。混乱を落ち着けるため、後日、お目通り願えませんか、王様」

「そのようだな。部屋を用意しているからゆっくり休むがよい。他の者もな」


そうして、広間から退室しました。

これからのことを皆さんで相談して、王様ほかに挑みましょう。こちらの条件をなるべく通す思惑を練りつつ用意された部屋に向かうのでした。

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