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怪盗黒薔薇  作者: 杠葉 湖
第3話 ニーナの登校
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第3話 ニーナの登校-3

 昇降口で靴を履き替え、教室へと向かったニーナは、自分の席へと迷うことなくたどり着くと、鞄を机にかけて腰掛けた。

 そして鞄の中から古文の教科書を取り出す。

(テストは好きじゃないけど、百合ちゃんの顔に泥を塗るようなマネはできないからね。)

 ニーナは教科書のページをめくった。

(古文好きじゃないんだけどなぁ……まぁ、我慢我慢)

 ぺらぺらぺら、と、ページをめくっていく。

 そこへ、通がやってきた。

「おはよう、四阿さん」

「おはようございます。通君」

 ニーナは手を止めて、通を見て微笑む。

 そのかわいらしさに通はドキッとしながら、話を続けた。

「珍しいね。四阿さんがテスト勉強してるなんて」

「そうかな?私だって勉強くらいするよ。それに……」

「それに?」

「今回のテストはちょっと特別だから、とだけ言っておくね」

 不思議そうに尋ねる通に、ニーナは意味深な答えを返す。

 通はまだ何かを聞きたそうにしていたが、古文教師の武士沢信二ぶしざわしんじが教室に入ってきてしまったため、「それじゃあ、また後で」と言い残すと、自分の席へと戻っていった。

「起立!礼!着席!」

 日直が号令をかける。

 ニーナには懐かしくも新鮮な感じがした。

「それじゃあ、楽しい小テストを始めるぞー。机の上のものをしまえー」

 武士沢はそう言って、テスト用紙をトントンと、教壇の上でそろえる。

 ニーナは教科書を机の中にしまった。

(さあて、百合ちゃんのために頑張るかな!)

 前から回ってきた小テスト用紙を後ろへと回す。

「全員受け取ったな?それじゃあ、はじめ!」

 ニーナはシャープペンを手に取ると、配られた小テストを表にして、ペンを走らせた。

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