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そらゆめ  作者: ひらめ
3/5

夢の中で

続きです。

…目の前に見えたのは夕暮れの景色だった。

俺は公園のベンチに、沈んでいく太陽に背を向けるようにして座った。

なんだかいつもそうしているように感じた。


(なんで俺はこんな所にいるんだ…?)


そんな疑問を感じたが、どこか懐かしさをおぼえるこの景色を眺めていたら、すぐにどうでもよくなってしまった。


(いつまでもここに居たいな…)


ここはとても暖かくて、心地よくて、心が安らいで…

でも何か物足りない。

パズルの1ピースがどこにも無いのと同じような、そんな物足りなさ。


…そうだ…何かじゃない…[誰か]が足りないんだ。

いつもそこにいたはずの[誰か]、とても大切な[誰か]、欠けてはいけない[誰か]…

でもそれが誰なのかは、いくら考えても分からなかった。


(…くそっ!)


そんな自分に腹が立った。

そんな風にイライラしていたそのときだった…


「変わらないな…」


クスクス笑っているようなその声を聞き、俺は慌てて辺りを見渡した。


「誰かいるのか?」


しかし返事はなく、自分の声が響いただけだった。


(聞き間違いか…?…いや…)


そうでないことは分かっていた。

だって、あれは間違いなく、ここにいない[誰か]の声だったから…。


「どこにいるんだよ!?出てきてくれよ!」


少し不安になりながら叫んだ。

すると、


「こっちだよ」

と、はしゃいだような声がした。


急いで声のした方向を向くと、そこは公園の出入口だった。

俺は全力で走った。

しかし、そこには誰もいない…


「おい、どこだよ!」


息を切らしながら必死に人影を探す。

すると後ろから、


「ゴメンね、そろそろ帰ってもらわないと。」


という少し寂しそうな声がして、背中を押された。

俺はバランスを崩して公園の外に出てしまった。


そこで意識は途絶えた…



サブタイトル通り夢の話でした。

次回は6月10日の17時にのせる予定です。

よろしくお願いします。

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