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第五章:家族で、一つのステージ
東京ドーム。
満員の観客が見守る中、朝比奈家全員が一つのステージに立っていた。
大翔はセンターステージでマイクを握り、深呼吸をする。
家族と一緒に歌うのは初めてだった。
「大翔、ラストのフレーズ、頼んだよ」
そう囁いたのは、兄の未来翔。
彼の手がしっかりと背中を押した。
ライブ最後の曲は、『Promise Song』。
家族の絆と夢を歌ったハーモニー曲だった。
歌い始めると、4人の声が重なり合い、まるで一つの光のように会場を包み込んだ。
「これが、僕たち家族の、夢の形です」
涙をこらえながら大翔は言った。
ファンの歓声が大きくなる中、彼らは歌い続けた。
それぞれが自分の道を歩んできたけれど、
この瞬間だけは、確かに“ひとつ”だった。
ステージを降りた彼らは、抱き合い、笑い合った。
「これからも、みんなで未来を作ろう」
未来翔の言葉が、静かに響いた。
そして観客席の奥に、両親の朝比奈紗奈と藤宮翔太が微笑んでいた。
「ずっと見守っているよ」
母の優しい声が、彼らの心に染み渡った。
彼らの物語は、まだまだ続いていく。




