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第一章:家族に囲まれた幼少期
朝比奈大翔は、朝比奈家の末っ子として生まれた。
家にはすでに兄の未来翔、姉の美咲、莉子がいて、それぞれが音楽や芸能の世界で輝きを放っていた。
「僕は、誰のマネもしない」
それが幼い頃からの信念だった。
「朝比奈家の子」という重圧を感じながらも、自分だけの声を探し続けていた。
家族の誰もが彼を暖かく見守り、時には厳しく、でもいつも愛を持って支えた。
それが彼の強さの源だった。
幼い頃から、家はいつも歌と笑い声で満ちていた。
母・紗奈の歌声が家中に響き渡り、父・翔太の優しい声が家族を包み込んだ。
兄姉たちの努力と成功の姿が自然と目に入り、大翔はいつも刺激を受けていた。
だが彼は、そんな家族の影に隠れて「誰かの真似」をすることを拒んだ。
「僕は、誰のマネもしない」
幼い心にそう決めていた。
みんなが朝比奈の名前の重さを感じていたけれど、大翔はただ「自分自身でいたかった」。
歌うことも踊ることも好きだったが、どこか自分の声にしかない色を探し続けていた。
父はよく言った。
「家族の絆は強いが、君は君だ。君の声で世界を動かせる日が必ず来る」
母は優しく笑いながら、
「大翔、自分の心の声を信じて。そうすれば、必ず誰かの心に届く」
その言葉を胸に、大翔はゆっくりと、自分の道を歩み始めていくのだった。




