ヘルガ10
DaysAIで作成したイラストに妄想ストーリーをつけ、物語になりました。
小説を書くのは初めてですので、見苦しい表現もあるかと思いますがご容赦ください。
残酷な描写は、なるべく避けますが、戦闘や戦争を扱っていますので、苦手な方はご遠慮ください。
文中の挿絵の著作はjettsにありますので無断転載はご遠慮ください。
ゲストのイラストも無断転載はお断り致します。
投稿時間
本編 隔週水曜日更新
大図書館 不定期更新中
鉄塊の国を支えるAI先生〜鉄塊の国実験スピンオフ〜 不定期更新中
鉄塊の国
一本の鉄塊が国を興した。
歴史は綴られる。
『鉄塊の国』時間軸ガイド
一本の鉄塊が国を興した――ヴァルグランの歴史を紐解く!
約132年前:神々の旅開始
「名を忘れられた漢」(神)が祈りの聖女、鉄塊の王、大賢者、メカムスメ、名も無い暗殺者と建国の旅を開始。信玄の戦訓で希望を灯す!
約129年前:ヴァルグラン建国
一本の鉄塊からヴァルグランが誕生。魔導鎧と絆で繁栄へ。
現在:龍獣統一軍との戦い
龍鬼神シュタルクの侵略に立ち向かう!
リヴァール砦防衛戦(ep.1〜6):ルヴェリーとマリーの絆、ヘルガの暗殺で防衛成功。
シャルセア防衛戦(ep.7〜11、17):グライシアの「乾坤一擲」、ルーの神速、シャルフの「射抜かれた道」で民間人被害ゼロの奇跡。
ラウンドベルク攻防戦(ep.12〜26):シーラの「リヒトヴァルグラン」起動、ヘルガの「隷属」、ゼーエンの諜報で4万の敵に立ち向かう。
ラウンドベルクでの5対4万の戦いはヴァルグランの完全勝利に終わる。
国興しの神ハガネの再度の降臨
ヴァルグランを救う3作戦が発動
このエピソードの位置:ヘルガ帰還
鋼との時間が始まる?
「あるじどのぉ〜! ただいまなのじゃぁ〜♥」
リトルヴァルグランにある姉御の転送部屋の入り口で待っていた主殿に飛びつく。妾を優しく抱きとめて当たり前のようにキス。
「お帰りヘルガ。みんなもお疲れ」
主殿は手を挙げ、後ろの皆に声をかけておる…………振り返ると、こちらをみて皆がニヤニヤ顔………そして、コイトが
「オクガタさまとオヤカタさま、イチャイチャ」
恥ずかしい。でも、仕方あるまいよ二度と会えないと諦めていた主殿なのじゃ。今回ばかりは許してたもう
気を取り直し、主殿を連れ事の顛末を報告しながら広間を目指す。
「これだけの力があれば大丈夫だな」
べレック率いる水鏡のメイド達が広間にテーブルを展開し、皆が優雅にお茶を飲み始めた時しみじみと主殿が呟く。
確かに、今までとは比べものにならぬ程に力がみなぎっておる。恐らく魔力という観点で言えば体感で十倍ほど。姉御には及ばずではあるが規格外である自覚はある。
妾の力が増したのは全ては主殿の力。全くこの御仁は世の理の外の存在じゃ。
「ヘルガ、今日は時間取れるのか?」
主殿に問われ思い出す。
色々忙しい身の上であったのに、昨日までの二間日手を付けておらぬのじゃ。
「主殿色々ありすぎて失念しておった。諸々片付けて来るので明日午後から時間が欲しいのじゃ」
主殿はニコリと微笑み妾を撫でてくれる。
「ヘルガの力が必要な者達は沢山いるだろう。しっかり勤めてこい」
名残惜しいが他の皆にも別れを告げ、足早に廊下を進み奥まった区画に隠された扉を抜け妾の転送部屋に行く。
姉御のように一つの魔法陣で世界中どこにでも行けるなどと言う器用な真似はできぬから、主要な都市間に同じ構造の部屋を作り、そこを行き来しておる。
特殊な構造の為、連れて行けてもう1人程度ではあるが広いヴァルグラン全土を自由に移動できる妾の強さの一つなのじゃ。
首都リヒトヴァルグラン行きの魔法陣を起動しつつ、我が片腕影技隊隊長アインに通信を送る。
「アインよ、急にすまぬ。同調を用いて妾が不在の間の報告を頼む」
しばしの沈黙。アインの声が震えている。
「た、隊長。お帰りなさい。承知しました」
すぐにアイン他、影技隊全員と思考が繋がる。二日前の妾が主殿に再会し意識を無くし今日までの妾にまつわる状況を整理してもらいながら報告を受ける。
主殿との再会と急展開に翻弄され、碌な指示もせずアインに丸投げしておりきちんとした報告を受けるのは初めて。
リヒトヴァルグランのアジトにある転送部屋に着き、隣の自室で昼の仕事着に着替えながら必死に心を制御する。
皆も感情を抑え必死に報告をしてくれていることが伝わってくる。
ヴァルグランの刃にして護りの要たる妾が気を失い行動不能に陥り、謎の御仁が傍らにいる異常事態。
事態を収めるために妾の記憶を確認する事はヴァルグランの為に至極当然。衝撃の事実を前にしてもアインはやり切ってくれた。
影技隊を手足のように使い、王城前の事件を隠蔽。妾の不在をカバー、主殿のご家族へのもてなし。すべてを完璧に行なった。
妾の重荷を皆にも押し付けてしまった不甲斐なさを隠し、淡々と報告を受ける。
一通りの報告を受け、気を落ち着かせ皆に礼を伝える。
「感謝しかない。やり遂げてくれてありがとうなのじゃ」
その後、副長のスーツで王城の魔法騎士団執務室近くの小部屋に秘密裏に移動する。しばらく待つと扉が開き妾と同じスーツを着たノインが泣きながら飛びついてくる。
「たいちょ〜う、お帰りなさいっス。嬉しいっス。え~んっス〜」
顔をグシャグシャにして泣きじゃくるノイン。頭を撫でて落ち着かせる。
「ノインちゃん、ご苦労っス。アチシはダーリン達のおかげで復活っス」
軽く打ち合わせてノインちゃんと別れ、三日ぶりの本能全開隊長の待つ執務室に行くっス。
ノインちゃんが誤認識の力を使い影武者として休まず来てくれてたので違和感ないようにいかないとっスね。
中に入ると、脳筋隊長は首を傾げたあとポンっと手を打ちアチシに笑いかけてくる。
「いつものヘルガだね、良かったよ。なんかおかし~なって思ってたんだ」
近づいてきて抱きしめてくる。
「私の内にいるモコモコしていてフワごろっとした何かがスルーでって言ってたからスルーするけどさ。お帰り、ヘルガ」
目頭が熱くなる。モコッちもグライシアも一体何者っスか?
でも、今は…………
「ただいまっス」
ヘルガの帰る場所は、もう鋼だけじゃないんです。大きく言えばヴァルグラン全土の母といえる存在なのです。
そんな、ヘルガを見守っていただけると幸いです。




