グライシア3〜開戦の狼煙〜
DaysAIで作成したイラストに妄想ストーリーをつけ、物語になりました。
小説を書くのは初めてですので、見苦しい表現もあるかと思いますがご容赦ください。
残酷な描写は、なるべく避けますが、戦闘や戦争を扱っていますので、苦手な方はご遠慮ください。
文中の挿絵の著作はjettsにありますので無断転載はご遠慮ください。
ゲストのイラストも無断転載はお断り致します。
本編 水、金、日の朝7時か夜10時投稿です。
鉄塊の国
一本の鉄塊が国を興した。
歴史は綴られる。
装着後すぐにシルフィフランベルを起動する。無数の水晶を生成していく。先ずは足場を組み、南門の上に登る。
眼下には、衛兵の指示を受け西に避難する市民。旅人や他国人は突然の音楽と物々しい雰囲気にオロオロとしているが、近くの市民が誘導したり、多国語も網羅している防災地図を示して説明をしている。
普段からの訓練が生きている。この人達の通常を守りたい。出来ることをやり遂げよう。
門の上に降り、東に向かって走る。弓兵、弩弓兵が装備を整えている脇を邪魔しないように進む。
周りの兵との連携があるので動きを掴むため観察しながら東に向かう。
練度が高い。ただ東に向かうのではなく緊急であることを受けて迎撃準備を優先している。後方支援の基本が出来ている。
肉眼でも東の空に黒い線が徐々に近づいているのが見える。偵察の水晶は群れの前方上方につけている。
下位竜『ウィードラッヘ』北の山脈に群れで住まう比較的小型の竜種。羽根を広げると4m程の大きさで羽根とは別に四足を持ち、前の足で一体の魔物を抱えている。
抱えられているのは魔蟲『ラーヴァスコルピオ』マグマの様な体液を持つ東の砂漠に住む魔物。尻尾を含め全長4mほどの蠍の魔蟲。厄介なのは体液が超高温で辺り一面に撒き散らし火の海にする。
町中に入れれば被害は測り知れない。それが、およそ3千ほど下位竜に抱えられてシャルセアに向かってきている。
抱えている為か、群れで飛んでいる為かは解らないが思いの外スピードは出ていないので、着くまでには多少時間があり、なんとか迎撃態勢を整えられそうではある。
しかし、絶望はもう一つある。殿にかなり遅れているが巨大な竜が億劫そうに羽根を動かしてとんでいる。
見たことがない巨竜。クリスメッサーの5倍はある高さであんなものが来たら街の防壁などひとたまりもない。
とにかく足止めをして、先にラーヴァスコルピオと下位竜を撃退したい。
統率されていない、ただの野生魔物の移動であればある程度撃退すれば退散するだろうが、あからさまに街に攻め込む気の編成だ。
軍として統率されているだろう。調教などされているのだとしたら、逃げ出すことは期待できないだろう。
偵察している間にも、東側の防壁近くに水晶を生成していく。出力限界の大きさ、椅子ぐらいの大きさの水晶を生み出していく。
流石のシルフィフランベルでも、この大きさとなると、生成するのにも多少時間がかかる。現在200個ほど生成できているが、攻撃範囲に入るまでに1000ほど作れそうである。
「司令官! 魔導鎧7番隊隊長シャルフと申す。 魔導鎧隊の配置ギガントオーギス以外の配置完了じゃ。」
隊長機からの通信が入る。確かギガントオーギスは隊長用の迫撃砲装備の大型魔導鎧だったはず。大型故に整備や装備品の装着に時間がかかるのだろう。
「了解。マストゥリル フェケン2機を西の避難所に配置して最終防衛ラインとします。衛兵は、放水設備の確認。ラーヴァスコルピオが3千。防壁で食い止めるが、延焼に備えよ」
指示を出しながらも状況を確認する。東の防壁上に魔力障壁を展開できる量産型魔導鎧マストゥリル フェケンが3体いるので2体を後方に下がらせる。
狙撃銃持ちのシュルトシャインが4体。1体やけに長い狙撃銃を持っている。エース機かな?
防壁外に接近戦のマストゥリル アクストゥ2体。後はギガントオーギスが何処かで出撃準備しているのだろう。
「シャルフ隊長、防壁の上でラーヴァスコルピオの腹を狙うよう射撃隊に指示をお願い。下位竜は後回しでいい。蠍は下に降りると硬いためアクストゥでも処理に手間取る。上で片付けて!」
指示を出すと、エース機と思われたシュルトシャインがキビキビと射撃隊に指示をし隊列を整える。オーギスが隊長機だと思ったが、恐らく副隊長辺りが乗り、隊長は量産型に乗っているようだ。
砲撃向けの装着者に譲ったのだろう。
「シャルフ隊長、オーギスは防壁外へ迫撃砲を撃てるギリギリの辺りに配置して、観測士と連携して撃ち漏らしに迫撃。余裕があれば上空迎撃」
指示を送る。
「了解じゃ。うっすら見えるデカブツにはどうする?もう少しでわしの射程に入るが止めるまでの出力出すと補給まで蠍は全て部下任せになる。良いか?」
これは、足止めの自信あり?任せられるのであれば私の手が空いて、蠍を半分近く減らせる。
「できるのですか?」
自信の程を聞きたい。
「地面に叩き落としてやるわい!」
頼もしい。恐らく私なんか小娘同然の古強者だ。
「任せます。それを開戦の合図とします。」
こちらも限界まで出力を上げ初撃に備える。
「皆のもの、蠍を確実に落としていくのじゃ、我らの街を死守せよ。開戦じゃーーーー!!」
隊長機が伏せた状態から、恐ろしく長い狙撃銃の引き金をひく。
背中の魔力炉から爆発に近い発光と衝撃波。防御壁が震える。銃身が輝き、砲身から光の線が巨竜に向かって伸びる。
一瞬で次の現象が起きる。
ここから視認は難しいが、私の偵察水晶はその瞬間をとらえた。
巨竜の右の羽根の根元が抉られ大きな羽根がもげていく。バランスを崩し、落下する巨竜。
真っ逆さまに落ち、頭から斜めに地面に衝突する。
「ズガガガーーーーン!」
轟音が、防壁や街に轟く。
今まさに、街の命運を握る戦いが始まった。
今回のファイエルドラッヘ、ラーヴァスコルピオは
【月皇神姫】妖夜様からお借りしております。
いざ開戦
もう少し先に行きたかったのですが、ゆっくりと時が流れます。
描写優先ですみません。10分も経ってません。これからはサクサク進むかな?
描写できずすみませんでした。爺カッコいい所。
挿絵いれるんで、想像を膨らませてくれると嬉しいです。
射抜く者『シャルフ』
魔導鎧7番隊隊長
歴戦の勇士。様々な戦場を駆け抜けてきた。
彼のスナイプは奇跡を起こす。
彼専用の狙撃銃は、元々のものより倍以上の射程を持つ上恐ろしい程の出力に耐える耐久性を持つ。
巨竜『ファイエルドラッヘ』
体高15mの巨体で、2mほどの火球を口から吐き出す。
鉤爪、尻尾、牙、どれをとっても災害のレベルである
他は王立ヴァルグラン大図書館をご参照下さい。