『忠実、プレスマンがえの故実を師元に語ること』速記談2017
明経博士中原師元が、関白藤原忠実公にお目にかかったとき、陰陽師賀茂道言が、四月二日に、冬用のプレスマンを使ったという話を聞いたことがあるのですが、これはどういうことなのでしょうか、と尋ねた。関白殿下がおっしゃることには、急に速記を書くように命じられたときに、夏用のプレスマンであるとか冬用のプレスマンであるとかはどうでもよいことだ。道長公が御病気になられた十月一日、道頼公は使い古した夏用のプレスマンを持ってお見舞いに駆けつけた。弟の教通公は、わざわざ新しい冬用のプレスマンを御用意してお見舞いなさったので、道長公は、何より急がなければならないときに、そのようなことを考えるべきではない、といさめられた、ということであった。
教訓:道長の有力な二人の子である頼通と教通は、このことで、プレスマンを取りかえさせられた、などという話に展開していく流れがつかめれば、二次創作の心得は十分。