表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/8

第6話 うっさい!うっさい!黙れ黙れ!

とある男の試験官が指をパチンっと鳴らし、魔属性の罠魔法(トラップ)発動させる。

すると、土がゴゴゴっと音と共に盛り上がる。やがて土が剥がれ落ち、金属製であろう的が10本現れる。

それを見終えた別の試験官が一歩前に出てくる。


「今からお前らに、初級魔法、水属性の水球(シュイボール)をこの10個の的のどれかに5回当ててもらう!魔法の正確さ、威力が合格の基準だ!合格できる様に励め!!!」


試験の概要と少しばかりの激励を残し、別の試験官に繋ぐ。


「ではぁ〜、名前を言ってエントリーしてくださいねぇ~

ビビってたら始まりませんよぉ〜。」


最後に煽り文句を付け足し、試験開始の合図らしき文言を言う。


周りを見ると、オドオドしており我先に、ではなく人任せみたいな感じだ。

だが、そんな中一人先程、試験開始の合図をだした女の試験官に近づく奴が一人でてくる。


濃い緑色の短い髪をちょっと揺らしながら、堂々と自分の名前を宣言する。


「我の名はエドガー・フィンセントだ!歴史に名を刻むBIGな男になる予定だ!!!」


声がデカイ。エドガーからここまで優に100mはある。それでも爆音で聞こえてくるのだ。エドガー周辺にいた奴らは耳を塞ぎ、縮こまっている。


「はいぃ〜。エドガー君ですねぇ〜。もうちょっと声のボリュームを下げてくれると助かるのですがぁ...」


試験官もその声の大きさには迷惑しているらしく、軽く注意しながら手に持っていた紙に何か記入していく。


「ああ、善処しよう!」


声がデカいと注意されたばかりなのに、その持ち前のデカい声で返事をする。一瞬煽っているのかと思ったが、煽りのあ文字すら知らなそうな顔を見れば注意することもできない。

試験官も同じ気持ちらしく、手をプルプルと振動させながら怒りを抑えにこやかな笑顔を作り、


「それではぁ魔法を射出して下さいぃ〜。」


と、合図を出す。

エドガーはそれに大きく首を縦に振って頷き、水属性魔法、水球(シュイボール)詠唱を始める。


「【透明で、清く、儚くあれ!】【水球(シュイボール)】!」


7つの水の球体がエドガーの右手付近に現れ、一つ一つ別の的に当たっていく。水球(シュイボール)が当たった的はピンポン(正解の音)!と音を鳴らし、後ろに倒れる。


「7つ!すごいですねぇ〜!!じゃあ、エドガーさんはこれにてぇ試験終了ぉ〜。帰っていいですよぉ〜。後日、合否を確認しにきて下さいねぇ〜。」

「ああ!それでは、我はこれで帰るとしよう!ワハハ!ワハハハ!!」


最後までうっさい奴だったな。既に試験官は呆れているらしく、注意する気はないようだ。

だが、魔法は正確で、的の中心部分を捉えており、魔法行使の速度も中々のものだ。誰の目から見ても合格は明らかだろう。


「ではぁ〜次の方ぁ〜」

「じゃあ...はい!アキゼル・カレンです!」


あ、さっきのエルフ耳ボーイッシュの奴だ。相変わらず、エルフ耳は治っていない。

でも、誰も気づかない。皆、彼女の方を向いているし、そろそろ気付いてる奴が出てきてもいい様に感じるのだが...

もしかして、やはり、俺以外には効果を発揮されているのだろうか...

そんな考えに耽っているとアキゼルが魔法の行使を始めた。


「【透明で、清く、儚くあれ】、【水球(シュイボール)】」


出てきたのは、六つの水球。だが、射出スピードは先程のエドガーよりも速く、中でもより速い水球(シュイボール)が当たった的は少しだけヒビが入っており、エドガーの時はピンポンと綺麗な音が出たのに対して、ビンボンという鈍い音が響き渡る。


「わぁ〜すごいですねぇ!今年は豊作かもぉ〜。じゃあ、これでぇアキゼルさんは試験終了ぉ〜」

「はい。ありがとうございました。」


先程の話が通じない奴とは違い、キチンと丁寧にお礼まで返してくれるので試験官の少しイラついた表情は消え、優しい、のほほんとした素の表情に戻っている。

アキゼルはオドオドした奴の隣に戻って行き、まだ帰らないようだ。


「じゃぁ〜次の人ぉ〜」


さて、そろそろ行ってみようかな。流石に取り残されて一番最後に受けるとかヤダしね。

多分合格できると思うけど、気合い入れて頑張ろう!!


「はい!レギト・ヴィヴァントです!」


別に10個の的にぶつける為に10個の水球(シュイボール)を用意する必要は無い。

ただ、的にぶつかって弾けた水を再び、魔力を使い集め再び的に当てればいい。だが、これは水属性の魔法の範囲内なのかわからない為、今回は却下。

まぁ、単純に物量で潰せばいいと思う。

右手に魔力を集中させ水球(シュイボール)を放つ。

右手の周辺に現れた水球(シュイボール)は大体100個ぐらい。


周りの全員がアタフタしながら何か言ってるが、周りの水のタプんっという音がうるさくて何も聞こえない。

俺はそのまま的を狙って射出する。


バン、バン、バンという音と共に的の中心に全て当ててゆく。

15発入れたところで的が全て壊れてしまったが、魔法はもう行使してしまったので止められない。

一分ぐらい経ち、やっと終わった。

だが、女の試験官がにじり寄ってくる。

あれ?俺なんかやっちまいました?


「ねぇ君!!!何してるんですかぁ!!!!!!」

「な、何ってただ試験受けているだけなんですが...」


そう、ちょっとだけ魔法の行使量を多くしてしまっただけ。


「試験にはぁ!試験道具を壊して、地面を抉れなんて内容はぁ!!!ないです〜!!!」

「え、あ...」


た、確かに。や、やりすぎた...


「はぁ〜。まぁわかりました〜。じゃあこれでお前はぁ試験終了です〜。」


う、ちょっと怒ってる?


「皆さぁ〜ん。この頭おかしい奴がぁ、試験会場滅茶苦茶にしたのでぇ、試験はまた明日再開します〜。」

「あ!試験結果の発表はぁ〜3日後ですぅ」

セブンで、パズドラの一番くじがあったからやってきたんだけど、エキドナとミルのスマホスタンド当たって結構嬉しかった。


〜いつものやつ〜


ブックマークとか感想お願いします!あと、⭐︎マークもよろしくお願いします。作者のモチベに関わるので結構重要です!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ