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涙を流し終えて、気持ちが落ち着いた俺は、
日記を彩音さんに差し出す。
「これ、お返しします。」
「ううん、これはあなたに持ってもらいたい。」
「どうして…」
「あの子は、あなたに知ってほしかったんだとおもう。あの子の気持ちは私には分からなかった。だから、私が持っていても意味がないの。」
「わかりました。日記お預かりします。」
「うん。お願いね。」
俺は、彩音さんと別れ。自宅に帰って…行こうとしたが、俺は家とは逆の方向に歩いていく。
「なあ、いつからお前は変わっちまったんだ…」
「アイツは何も変わってねえよ。」
俺突然の呼びかけに驚きながらも、俺は声のした方向に視線を向ける。
「奏汰。どうしてここにいるんだよ。」
「まぁ、お前が来そうなところは此処だからな。」
ここは、文乃と、奏汰と花火を見た裏山だった。
「なぁ、奏汰。アイツが変わってない。ってどういうことだ?なんで、そう言い切れるんだ。」
「俺と、文乃は同じだからだよ。」




