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第九話 『PAST FIVE。家族。』

それは、言わない約束。




第九話 『PAST FIVE。家族。』




カゲは空まで支配しようとした。その手を伸ばせ、太陽の光を浴びて、どんどん大きくなっていく。でも、アイロニカルなことは、彼らが太陽を完全に覆うまで大きくなったら、なんの光も浴びず消え去るのであった。


それは、消え去ったカゲ達だけの内緒。知るわけがないカゲ達は今日も空へ手を伸ばした。その所為で、鳥達は羽ばたきを止めた。


寂しくなった空に、今日だけ、通りすぎる誰かの鼻歌が聞こえてくる。神様は今、花の町から帰ってくるところだった。空から獲物を見つけたカゲは神様へと手を伸ばすが、神様の力ですぐなくなる。


「どけ!何処に手を出すんだ!」


カゲ達はすぐ神様の力を学んで、彼の唸り声を聞いただけで泡を食って逃げる。


神様の顔から笑みが漏れる。あたふたするカゲ達も面白かったが、今日はそれよりずっっと大事なことがあった。


「花の町から買った薔薇、まじ綺麗!まあ、買ってくる間、愛香と離れていて寂しかったけどさ。これなら価値ある!」


今日の神様はなかなかご機嫌な様子だった。自分よりも大きな薔薇の花束に埋められそう。でも本当は、薔薇よりも大きく膨らんだ夢に、埋められていた。


「愛香にプロポーズ、もう一度挑戦だ!これほど生き生きな薔薇を見たら、きっと愛香も喜んで受けてくれる!」

「それはどうかな。」

「なにっ?!」


神様は下から聞こえてくる小憎らしい声を聞き、その場で止った。真っ下には、愛音が神様を睨みついていた。


「手前、何の用だ!」

「がっかりだね。いいこと教えてあげようとしたのに。」

「いいこと…って騙されるもんか!お前が何を言っても絶対聞かない!」

「愛香姉は薔薇にアレルギーを起すの。」

「ま、まじかよ?!」


神様が下りてきた。時を移さず、愛音は神様の手から花束を奪った。


「愛香姉はお前なんか…。」


神様を憎むあまり、愛音はしては行けないことを、してしまった。


「大っ嫌いなんだよ!」


踏まれた薔薇の花びらが舞い散る。薔薇の生き生きは綺麗さっぱりだ。いや、跡形もなくなった。


「言ったんだろう。人の姉は盗まない約束よ。」


何秒、気が付かなかった。無理して一人で買ってきた薔薇が、あんなに虚しく消えるとは。信じられなかった、信じたくなかった。何だか力が抜けて、座り込んでしまった。


「なんだ、泣いてんの?訳わかんない。たかが薔薇だろう?」

「だって、だって…!」


神様は赤く滲んだ花びらを大切に集める。軽く触れる花びらは、体を簡単に譲れない。ただそこでずっと、足跡を刻み、風に身を振えている。


「これは、俺が愛香のため買った大切な薔薇だもん!」

「下らない。愛香姉はあんたみたいなチビより白馬の王子様の方が似合う。」

「この白魔がっ…!」

「べーのべーだ、このバカミ!」

「止めなさい、二人とも!」

「愛香!」

「愛香姉!」


嘘泣き、愛音が愛香の懐に飛び込んだ。小憎らしいぐらい、完璧に演じる愛音に、神様は呆れ果てた。


「聞いたんだよね、愛香姉?あいつ、私に白魔って…!」

「ちがっ…!」

「もういいわ、神君。」

「あ、愛香…!」


神様をほっておいて、愛香は愛音の肩を掴んだ。目と目が合う時、愛音は突然不安を感じる。


「愛香、姉?」

「彼方の足下。」

「え…。」


瞬間、愛音の顔が真っ青になった。靴下についている花びらには、踏み跡が花花と見えていた。


「ち、違うよ!愛香姉、聞いて!私、薔薇にアレルギーを起して…!」

「音音。」

「な、なに…?」

「もう嘘は、やめなさい。」


愛音の瞳が潤う。溢れる涙を盛り込めなくて、ただ、流す。


「愛香姉の、愛香姉のバカ!」


愛香は躍りでる妹を見る。遠ざかる愛音を、ただ、見つめる。


「引き留め、しないの?」

「いいわよ。もう、どうしてこんな酷いことを…。信じられないわ。」


愛香は神様の側で座り込み、花びらを集めた。


「可哀想に。」

「可愛そう?」

「うん、可哀想。」

(僕の心を込めた花びらが可愛そうって、もしかして今度こそ愛香、僕の心に答えてくれたのか?)


聞き間違いは誤解を生む。神様は目を煌めいて、愛香の手を取る。


「愛香!」

「?」

「破られても、引き裂かれても!僕の心は愛香を向う!」

「向う場所、違ってるし。」

「そ、そんな!今度こそプロポーズ、受けてくれると思ったのに!」

「誠意を示すのが残念だっただけ、でも…。」


薔薇の香りが丘を包む。手の平に持った薔薇の花びらを、大切に取りまとめて、愛香はにっこり笑う。


「綺麗な薔薇、ありがとう、神君。」

「愛香!やっぱり僕の女神に!」

「ならない。」

「そんな…。」


神様はポータルを開き、自分だけのスペースに飛込んだ。愛香は『そろそろ音音を見つけにいかなきゃ。』と、遊び場に行った後だった。


(可笑しいな。愛香と寝言、きっと仲よくはずなのに、何故か、違和感を感じる。)


神様はすべての運命が記録されたアカシックレコードの中に飛び込んだ。愛音の記録を探し出した神様はその記録にアクセスした。


「何れ何れ。『平家の次女・平愛音は小悪魔のようで、町の運命を背負っている長女・平愛香に邪魔者だと言われていた。』って、なんですって?」


神様はレコードとのアクセスが切れるほど驚いてしまった。急いでめくった次のページには、もっとショックなことが待っていた。


(そうだったのか…。)


つらい運命に唇が切るほど噛んだ。神様が悩んでいるうちに、愛香と愛音は遊び場で仲直りすると頑張っていた。


「言ったはずよ。愛香姉には王子様が似合ってる!」

「え?」

「そして私も、姉といっしょにプリンセスになる!」

「私が目指すのはプリンセスではない。エンプレスだわ。」

「エンプレス?」

「それにしても、愛音、神様の方が王子様よりずっとなしだわ。」

「え。」

「本当だわ。王子様は国を、神様は地球を治めているわ。だから神様の方が愛音の目指すべき。」

「ええええ?」


その時、突然愛香の変身アイテムが赤く光った。まるで何かを警めるように。そしてその鏡の中に、カゲ達に攻撃されている雪の村が見えた。


「そんな…!」

「愛香!」

「神君?」

「愛香、雪の町が!」

「知ってるわ。音音、家に帰って。」

「わ、わかった!」


遠ざがる妹を確認したこそ、愛香はマジプロに変身した。ストロークは急いで神様を抱いた。


「え、え?」

「神君。これからちょっと寒くなるよ。」

「ちょ、愛香!」


空を舞い上がるストロークを、神様は止められなかった。神様にストロークの鼓動が伝わった。胸がキュンキュンする神様にストロークが聞いた。


「神君、寒くない?」

「こう見えても神だから。寒くなんてない!」

「そうだったの?」

「勿論さ!」

「じゃ、一人で飛べるよね。」

「寒いです。とても寒いです。抱いてください。」

「まったく、子供だからね。」


何か変だと感じたのは何分後。雪の町に近づけば近づくほど、暑くなってきたと、気づいた時だった。


「ここ、本当に雪の町?」


陽炎さえ燃えるほど暑かった。北海道に陽炎が揺らめくとは、信じられなかった。


「嘘でしょう。雪の町がこんなに暑いなんて…。まるで砂漠のような厳しい暑さだわ。」

「…けて。」

「今の声は?」

「助けてくれ…!」


人の呻き声を聞いた二人は回りを見回った。やっと見つけた人は、脱水症を起こしていた。


「大丈夫ですか?」

「一体何があったのだ。」

「カゲが、町が、アリエナイコトが…!」


言葉を終えず人は目を閉じた。驚いたストロークが人の脈を取った。神様はストロークが男子の体に手を振る事を見たくなくて、早くストロークのそばに降りてきた。


「大丈夫。気を失っただけさ。おれのスペースに運ぶから。」


神様が指を鳴らすと人が消えた。その後、二人は人達を探しに旅立った。でも、すべての人々が気を失っていた。


「ねえ、神君。」

「どうしたの、愛香。」

「どうして私が人を起こそうとじゃまするの?」

「だ、だって!」

「?」

「愛香に触れるものなんて、許せないんだもん!」

「もう、馬鹿だから。」


30人ぐらい助けた後、ストローク達はやっと気を失っていない二人とあった。中学生の二人は雪の町の戦士の美雪と、彼女の友である織子だった。


「美雪ちゃん!」

「誰?」


身構える美雪を見て、ストロークは変身を解けた。


「私だわ!」

「愛香!」

「愛香ちゃん!」


二人は愛香に駆け付けた。お互いの手を取り合う三人を見て、神様は焼きもちになった。


(いいな。僕だって女になりたい…ってそれじゃ愛香と結婚できないじゃん!)


神様は自分の頬を叩いた。変な事する神様を見て、美雪は聞いた。


「あの子は?」

「地球の神様。」

「愛香、神様じゃなくて神君と呼んでくれよ!」

「わかったから、もう。」


二人の親しい話に美雪達が驚いた。それを見て、神様は顔を顰めた。


「なんだ、俺に文句でもあるのかい?」

「い、いいえ。銀河の町に神様が舞い降りていることは聞いています。ただ…。」

「ただ?」

「…神様は必ず大人だと思っていました。」

「そりゃ偏見に過ぎないぞ。それより、神である俺の前でそんなの言っていいのかい?」

「す、すみません!」

「失礼しました!」


怒る神様を見ていた愛香は、首を傾げた。自分には見せない厳しい顔にちょっと驚いたかも知れない。そのうち、神様は腕を組んで彼女らを見下ろしていた。


「まず、話を聞く。」

「は、はい。それが…。」


美雪は話を始めた。突然町が暑くなって、美雪は本来の力を出せなかった。そのうち、カゲ達が暴れ始めた。何よりも、光が強くなるほど、薄かったカゲも厚くなり、どうしても戦う事が出来なかった。


「じゃ、そのカゲ達を倒せばいいわよね。」

「待って、愛香!彼らは町の…!」

「町?」

「黙れ!」


神様がかっと怒った。声を上げる神様に、二人は身を振るだけ。


「それ以上話すのは許せない。カゲは敵だ。何がどうなっても、倒すべき。」

「は、はい…。」


言葉も終えずに、唇を食いしばる。美雪と神様の話を聞いた愛香は、違和感を感じる。


(今の神君、なにか変。隠し事でもあるのかしら。)

「ひとまず、どうぞこっちへ。」


とりあえず町の中心部に行くことにした四人は歩き続けた。町は眠ったように静かだった。長老も、生徒たちもいない。ただカゲ達があふれているだけ。


「勉強なんか大っ嫌い!もう止めたい!」

「え。」

「町を治めることは大変じゃ。」

「ちょっと、これって…!」


愛香は驚いて、口をあんぐりと開けた。そばでは美雪と織子が口をきゅっと結んでいた。


「あ、あり得ない。アリエナイカゲだ!」

「ああ、また始まった。愛香のネーミングセンス。」

「でも、カゲ達が喋ってるわ!絶対あり得ない!」

「だって、あのカゲ達は…。」


神様が織子を静かに睨み付けた。織子は驚いて、口を結んだ。


「とにかく、倒すわ。」

「た、倒すなんて…!」

「それしか方法ないじゃん。」

「そんな…。」


泣きそうになった二人を、愛香は理解できなかった。


(仕方ない。私が戦うしか。)


愛香がアリエナイカゲ達に飛びかかった。


「あ、愛香、待って!」


でも、愛香は手ごわい相手。変身もせずにアリエナイカゲをぶっ倒した。アリエナイカゲは、もう跡形もなくなった。


「うそ…。」


アリエナイカゲを倒した愛香に、他のアリエナイカゲ達が寄り集まった。より多い敵を一人で相手する愛香。その姿を見ていた神様は、なぜか怒ってきた。


「お前ら、何を迷ってる!」

「え…。」


より大きく、でも愛香には聞こえないぐらい、神様は怒り始めた。


「特にお前、この町の戦士ではないか!」

「でも、あのカゲ達は、町の人たちです!」

「だからって、ほかの人たちを見捨てるのかい?」

「それは…。」

「決めろ、戦うか、全滅するか!」


噛み締めた。逬る感情を耐えられなかった。今カゲになった人たちは皆誰かの大切な人。でも、残ってる人も二人には大事だった。だから二人は決める。戦いに挑む。


「私も戦います。町を、守るために…!」

「美雪!」

「でも織子、このままじゃ、このままじゃ…!」

「良く考えた。お前たちにもマジプロの力をあげる。」


神様のポケットから変身アイテムが出てきた。でも、二人は目の前のアイテムを掴むことができなかった。


「はやく変身しろ!」

「は、はい!」


二人は神様が怖くて、急いで変身アイテムを取った。


「マジプロ!時空超越!溶けない雪は涙の印、スノー・プロミネンス!」

「マジプロ!時空超越!消えない跡は思いでの赤し、メモリ・プロミネンス!」


二人のマジプロは歯を食いしばって戦闘に加わった。スノーとメモリの参戦で、愛香は力を得た。でも、二人はずっと涙を流していた。


(美雪ちゃん、迷わない性格だったのに、一体…。)


蹴りを入れ、足を踏んで、拳を振るう。そのうち、すべてのアリエナイカゲがなくなった。


「これで終りだね?」


愛香は笑いながらスノーとメモリを見たけど、二人は座り込んで号泣した。


「どうしたの、美雪、織子。先から変。」

「だって、母さんが、父さんが…!」

「両親が、どうかした?」


美雪は神様を見た。神様は目線で『黙れ。』と言っていた。結局、スノーとメモリは口を結んでしまった。


「訳わからない。」


帰り道、愛香は首を傾げた。


「どうして迷うのかしら。」

「怖いからだよ、きっと。」

「そうかな…。」


でも、愛香が真実を受け入れたのは、遥か遠いはなしである。アリエナイぐらい、遅れに。


『遊び場で待つ。』


あの夜、神様は愛音を呼び出した。愛音の顔に落ちた手紙には短い言葉が書かれていた。


(王子なんかもう要らない。私、神と結婚する!そうすれば、きっと…!)


愛音は、神の方が王子よりなし、と言う愛香の話を聞いた後から、ずっと神と会う時を待っていた。何故と言うなら、良い子になりきって神様の心を奪うため。


「ねえ、愛香姉、もっときれいに飾って!」

「もう、態度違いすぎでしょう?」

「だって、だって!」

「わかったわ。ちょっと待って。」


愛音の髪を束ねた愛香は、白いドレスを着た愛音を見て、そっと笑った。


(愛音と神君のカップル、以外に似合うかも!)


そう思った愛香は密かに愛音のあとを追った。遊び場まで賭け走った愛音は神様を見てぱっと笑った。


「か、み、た、ま!」


愛音はそっと瞬きする。ウインクまでするその態度に、神様は呆れ果てた。


「お前、告白しろ。」

「そうよ、告白…って何で私が!それは男の使命でしょう?」

「愛香にしろって言ってんだ。」


愛音が目をそらした。真っ青になった顔、不安に振える瞳。それを見た神様は、もっと顔を顰めた。


「な、なにを言ってるのかわからない。私もう帰らなきゃ…。」

「あの日、お前が火事を出したこと、俺は知ってるんだ。」


愛香は自由な愛音が羨ましかった。大嫌いだった。それを妹である愛音は良く知っていた。姉の愛まで一人占めしたかった愛音は、してはいけない事をしてしまう。


『誰もいない。お母ちゃんもお父ちゃんも愛香姉も…。』


ある日、愛音は一人で留守番して、テレビを見ていた。ラーメンのCMを見た愛音は母のご飯よりカップめんが食べたくなって、ガスレンジに薬缶を掛った。


あの時の愛音はテレビのアニメもラーメンも譲れなかった。そんな年だった。だから、何分もガスレンジを見なかった。


『あれれ?何かを焼く臭いがする!』


それを気づいた時はもう、大火になっていた。


愛音を助けるため父は家のなかに入った。父のおかげで愛音は外へ出られたけど、その瞬間、家は崩れ、父は跡形もなくなった。


火事は広がって、家を飲み下した。でも、夜遅くなった時間、町の誰も父を助けに来なかった。


『愛音!』


遠くから火事を見た愛香が走ってきた。でも、もう手遅れ。何もできないまま、崩れ落ちて行く家を、愛香はぼうっと見た。


『…いなかったから。』


愛音の言葉に、愛香は気がはっとついた。


『愛香姉がいなかったから!』

『愛音…?』

『どうしてこなかった?戦士のくせに!』

『いや、私…。』

『愛香姉なんか、何も守れない馬鹿戦士だ!』


言い過ぎだと気づいたときは、もう遅れていた。


『私の、所為なの…?』


愛香の目から涙が溢れた。


『私が戦士なんて、なりたくないとか言ったから…?』


小さい少女は、すべて自分の責任にしてしまった。そして、あの日から、愛香は自分の事より戦士の仕事を、人の事を先にした。


勿論、毎日姉を責める愛音にも、優しくなった。


愛香がわが身を鬩ぐほど、愛音に優しくしてくれた。だから、愛音はいつも、どこでも、そしてもっと愛香を責めた。


姉の心を、利用した。


「くっ…。」


愛音は食いしばった。でもすぐ、神様をあざ笑った。


「あんた、それを姉に言うつもり?馬鹿馬鹿しい。信じた人に裏切られて傷付く姉の気持は気にしないの?」

「お前…!」

「それにしても、姉はあんたなんか信じてくれない。だって私の方が、残された家族の方がもっと大切だから。残念でしたね。」

「可哀想だな、お前。」

「な、なんですって?」

「嘘なる愛が、そこまで欲しいのかい?」

「このっ…!バカミがっ…!」


犬のように、飛びかかる愛音を神様は舞い上がって避けた。そのまま倒れそうな愛音の肩を掴んだのは、誰でもない、姉の愛香だった。


「あ、あ、あ…。」

「愛音。」

「いやぁあああ!」


愛音は愛香を押して、そのまま逃げてしまった。


あの日、愛音は家に帰ってこなかった。

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