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2話: 異世界転移とうまい話





これから僕はどうなるんだろう。

存在感が薄かったせいで姉の魂回収に巻き込まれて死亡。さらには姉と間違えられてここに連れてこられた。死んじゃったのはもう仕方ない、いや仕方なく無いけど実際どうにもならないと思う。

父さん母さん、クラスのみんな。確かに僕は影が薄かった。自覚もある。だって友人と呼べる人なんていなかったし、今回のお姫様役だって由理が強硬指名しなきゃ参加さえ出来なかっただろう。

由理は天上天下唯我独尊、自分を中心に世界が回っているなんて生易しい事は言わない。『私が世界を回してるのよ!』っていつも言っていた。それだけの能力とカリスマ性があった由理。どっかの神様が欲しがるのは当然だと思う。

僕はそんな由理を姉に持って正直しんどかった。比べられ続けていつの間にか目立たない様に存在感を薄くしていった。それが今回の原因なんだと思う。だからあんまり誤死については恨んでいない。

ただ……ほんとにこれからどうなるのだろう。不安だけが募る。



「ーーさん、悠里さん大丈夫ですか?」


「は、はい大丈夫です。これから僕はどうなるんですか?また死ぬんですか?」



「いえいえそんな事は無いですよ、今現在死んでいるのですから。これからの事ですが、悠里さんには由理さんが転生する予定だった異世界で暮らして頂こうかと思います。輪廻が済んで無いので新しく転生とはいかないので、そのままの転移になりますが」



「それってまさか剣と魔法の異世界ファンタジー転移でチートましましとかですか⁉」


「チートましましっていうのが良くわかりませんが、世界観は合ってますね。もちろん生き抜く為の能力は出来るだけご要望にお答えしますよ。こちらのミスでこのような事態になったのですから」



僕はさっきまでの不安や、由理や家族の事も薄情ながら記憶の彼方へ追いやりワクワクしてしまった。

とばっちりだろうが間違いだろうが死んでしまったのは事実らしいし、もう一度生きられる、ましてや憧れの異世界ライフ!心が浮き立つのは仕方ないじゃないか‼


「行きます!生きます!むしろこちらからお願いします!行かせて下さい!」



「えっええ…喜んで頂けた様で何よりです。詳しくは姉が戻ってからになりますが、あちらとの窓口が姉なのが少し不安ですが全力でフォローしますから」



それからしばらくの間、レインに貰える能力や転移する世界の事を色々と聞いてレイラを待つ事にした。


まずこれから行く世界に名は無いらしい。そういえば僕の生きていた世界だって地球という名の星であって、その世界に名前なんて無かった気がする。

仕方ないから勝手にアースと呼ぶ事にする。まんま地球じゃん。良いじゃん名前考えるの面倒なんだもん。


アースにはユーラシア大陸程の大きさの大陸が1つだけ。台湾程の島がいくつか点在しているが詳しくは不明。

大陸の中央にはオーストラリアを少し小さくしたくらいの規模で樹海が広がっている。その中心近くには高さ2000m級のテーブルマウンテンがあるらしい。ギアナ高地かっ!

その大樹海を縁取る様に国が形成されている。大きな国は4つ。東西南北に別れてきれいに分断されている。なぜならそれぞれ4本の大河によってほとんど不可侵となっているらしい。


人種についてはテンプレよろしく王道に乗っ取って、人族、エルフ、獣人、ドワーフがいる。もちろん魔物もドラゴン、果ては精霊もいるらしい。当然冒険者ギルドは安定の定位置。



「大まかですが、大体こんな感じですね。あまり詳しく知らない方が良いでしょう?楽しみが減りますからね」



一通りアースの説明をしてくれたレインはニコッと笑ってそう言った。



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