その条件でいいです
まだ死にたくたいです。私の声が響いた。
「死罪だけは勘弁して下さい。まだやりたいことがあるんです。」
皇帝に懇願した。すると隣の宰相が言った。
「まぁ、そう言うと思いましたよ。何も殺すつもりでここに呼んだわけではありませんよ」
本当!まだ生きる望みがあった!
「あなた次第ですけどね」
「それはどういう意味ですか」
生きれるならどんな条件ものむが、また監禁とかなら嫌だ。
「会議であなたの処分についての話し合いましたが、皆貴方がこの国の害にならないか不安なのです。異世界から来たので私たちは知らない力や知識があるかもしれません。即刻消すべきだと考えました。」
そんな…
「ですが、我々の不手際でこっちの世界に来てしまった。貴方に哀れみを向けることももっともです。」
そうだ。そうだ。
「なので陛下の決断としては貴方は王宮からでもらい城下で暮らしてもらいます。もちろん身分を隠して。監視もつけます。変な動きされては困りますからね。どうでしょうこの条件で」
「はい!かいまいません!」
よかったー!殺されずに済む!監禁もなし!こんなとこに未練はない。城下で暮らします。
喜んでいるとロベルトさんが耳打ちしてきた。
「おい、陛下に感謝を述べた方が良いぞ」
そうか、この人が私の命を握っているのか。
「条件をのみます。寛大な決断ありがとうございます。」
そう言うと皇帝は満足そうに頷いた。
「うむ、あとは頼んだぞ。」
本当に本当に良かった。そのあと私はロベルトに連れられてロベルトの家連れてかれた。
王宮とは違い豪勢な彩色もなく堅固な石造りの屋敷だった。彼によく似合う。そこで彼の奥様に出迎えてもらった。結婚してたのか。華奢な体で緩やかないカールの栗毛の可愛らしい人だ。ロベルトと並ぶと一層小さく見える。結構歳の差があるように見える。
「鏡香様ですね。お疲れでしょう、さぁ中に。」
ハンナさんと言うらしい。穏やかで柔らかい笑顔が素敵だった。
「今日はゆっくり休むといい。明日君に与えられた家に案内する。」
食事をして入浴をしたらどっと疲れが出た。この二日間気を張り続けいた。眠気が襲う。ベッドがふかふかして気持ちい。塔のベッドは硬くて寝れたものじゃなかった。
「鏡香はどうしてる」
「ぐっすり眠っています。よほど疲れていたんでしょうね。可哀想に。」
鏡香が来たあとロベルトは鏡香について話していた。するとハンナは怒りをあらわにした。普段穏やかで滅多なことでは怒らないハンナを見てロベルトは驚いた。
勝手に連れてこられて突然監禁されているとしかもまだ若い女性なのに。どうにかでないかとハンナはロベルトに聞いた。
全ては陛下が決めることだ。どうすることもできない。ロベルトが答えた。
しかし、鏡香の処遇を教えうちで面倒をみると言うと自分のことのように喜んだ。
「どうせならうちに住めばいいのに」
「それは難しいな」
巫子ではないが異世界から来た鏡香は危険だ。知識や思想。帝国の敵に渡ってしまえば戦争が起こりかねない。
「大丈夫だ。鏡香は俺が責任もって護る。借りもあるしな」
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