なんでこうなった
姉の鏡香の話。
おかしい…さっきまで私は妹の伊吹と一緒に食事をしていたはず。なのにこんな状況全く理解できなかった。
今私はおしゃれなカフェではない宮殿と言った方がいい場所にいる。しかも貴族や騎士、魔法使いみたいな人がたくさんいる。みんなあり得ないと言った顔だった。
いやいや、あり得ないのはこっちだって。
「まさかこんなことがあるとは…」
「巫子が2人も、これはどういうことだ」
「全くもってわかりませぬ」
「至急、陛下にお伝えせねば」
どうやらここはわたしがいた世界ではないみたいだった。それも歓迎はされていない。勘弁して欲しい…
まわりが騒いでる間に王らしき人物がやってきた。
「これはどういうことだ。シリウス、巫子の召喚は先程終わったはずではないか」
長いローブを着たいかにも魔法使いらしい男が応に答えた。
「それがまた魔法陣が発動しこの様なことに、しかし巫子が2人も現れるとは聞いたことがりませんしこの者からは巫子の力が感じられません。」
みこ?なんじゃそりゃ。
しかし周りはもっと騒ぎ始めた。
「巫子ではないとは」
「それではこの者はどうしますか?」
「生かす意味がありましょうか?」
「災いの種になりかねない」
だんだんと危ない方向になって来た。ちょっ待ってよ。勝手に召喚してきたのはそっちでしょ!
「あの〜私はどうなるのでしょうか。」
恐る恐る答えてみると宰相っぽい男答えてくれた。
「なんらかので違いで貴方は召喚させた様ですね。しかも私たちが求めている巫子ではない様ですね。会議を開き然るべき処置を行いますのでしばし拘束させていただきます。」
「は?いた、ちょっと腕痛い!離して!」
憲兵達に連れていたのは石造りの離れの塔。監禁されてしまった。
「なんでこうなった。」
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