水の国 ミューズ
「水の国って言ったよな?」
「ええ、そうですよ」
「なんかー、見た感じー」
「水の国って言うか、木の国って感じじゃね?」
入国審査をさっとパスし街の中へ入った三人が言う。
水の国、ミューズ。豊かな水と緑に囲まれた魔術師の国。
水脈が多くある場所に作られた国であり、街のいたるところから水が湧き出ている。
街の中央にはとても大きな樹があり、それを囲うように用水路や樹木、街並みが並ぶ大きな国。
昔から多くの魔術師が住み、街にある研究所では今でも新しい魔術を生み出そうと日夜研究が続けられている。
「豊かな水が多くの植物を育てているんですよ」
「ふーん」
「なんか女の人が多いー?」
「魔術師の国ですから。魔力を持つのは女性が多いみたいですね」
「俺たちはここでどうすればいいんだ」
ヒデルから水の国へ行けと言われたが、具体的には何をするとは言われていない。
「ヒデル様は仲間を集めろと仰られました。魔術師を仲間にしろってことだと思います」
「仲間にって言ったってどうすればいいんだ?」
「まずはお店で聞き込みです。ちょうどお昼の時間ですし」
三人は食堂へ向かった。
「いらっしゃーい!」
食堂の給仕が元気のよい声を出している。
給仕の一人がリューイたちに気付き声をかける。
「そこの空いてるテーブルにどうぞー!」
部屋の隅のテーブルを指さしている。
「忙しそうだな」
「お昼時ですからね」
「おなかペコペコー」
「いらっしゃい!なんにする?」
「んーと、おすすめを二人分ください」
「オッケー!」
給仕は元気に厨房へオーダーを伝えにいった。
にぎやかな店内、しばらく待っていると食事がやってきた。
肉料理と野菜、それにパン。
「うまそー」
「いただきましょう」
シュエルはリンに少しずつ取り分けてあげている。
「うまい!」
「ほんと!?よかった!」
近くの給仕が嬉しそうに話す。
「あなたたち子供だけなんてすごいわね!」
「ありがとう!ちょっと聞きたいんですけど、私たち仲間になってくれる魔術師を探していて。どこに行けばいいですか?」
「うーん、それだったら研究所に行ってみたら?魔術師がいっぱいいるみたいだし」
「わかりました!ありがとう!」
給仕は仕事に戻っていった。
「仲間見つかるかなー?」
「大きな街だから一人ぐらい仲間になってくれるやつもいるだろ」
「誰でもいいわけじゃありませんからね。ちゃんと私たちことを理解してくれる人じゃなきゃ」
三人は食事をすませてさっそく研究所へ向かった。




