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聖印の導き  作者: hiro
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信じる力

朝からチェルンの機嫌が良いようだ。


「ねえ、なにかあったの?」

シュエルがリューイに聞いている。


「別に」

そっけなく答えるリューイ


「あやしいなー」

リンは睨むように二人を見ている。


朝の支度が終わり初日に引き続き同じ仕事をする三人。


二日目も特に問題なく仕事が終わり、次の日の仕事も約束して解散となる。


チェルンの家に向かう三人。


「今日も働いたなぁ」

リューイは伸びをしながら言う。


「仕事に慣れたからか、ちょっと報酬も上がってたしね」

シュエルが言う。


「けど疲れたー」

リンがあくびしている。


「お帰り!」

チェルンの家に着くと元気にチェルンが出迎えてくれた。


みんなで夕食を食べ、明日の仕事に備えて早めに寝ることになった。


「明日でお金がたまるな。次の日には出発かな」

横になりながらリューイが独り言を言いながら眠りについた。



次の日の朝。

四人が朝食を食べていると、広場の方から大きな音が聞こえてきた。


「今の音なに!?」

シュエルがおびえながら言う


「広場の方からだわ!」

チェルンが窓から外を見ながら言う、

と同時にリューイはリンを方に乗せて家を飛び出していった。



街の中心部の広場に到着したリューイ。


広場では大きな樹の化け物が暴れていた。


「なんだ!?あいつ!?」

リューイが驚いている。


街の中心にある樹がドラゴンのような見た目にいた。

しなやかな樹の枝を鞭のように使い周りの建物を破壊したりしている。


すでに何人かの魔術師が攻撃を仕掛けているが、すべてはじき返されているようだ。


「おやおや、探す手間が省けたね」

よく見るときの化け物の頭上に小さなフード男が浮いていた。


「お前!なにもんだ!?」

リューイが叫ぶ。


「僕は帝国の第二将軍ギルナードさ、よろしく」


「また帝国のやつらか!街を無茶苦茶にしやがって、許さねえ」

リューイの腕輪が光り始める。


光はリューイの体を瞬く間に包み、黄金の鎧きた姿へと変わった。


ちょうどシュエルとチェルンが広場に到着する。

「リューイ!あれは!?」

シュエルはドラゴンを見て驚いている。


「帝国の奴らだ。安心しろ、俺がぶっとばす!!」


ギルナードへとびかかるリューイ。

「あれがリューイ!?別人じゃない」

チェルンはリューイの変わりように驚いている。


勢いよく飛び出したリューイだが、樹のドラゴンによって弾き飛ばされる。


「クソ!図体のわりに攻撃が早いな」


「終わりかな?次はこちらから行くよ」

ギルナードが手を前に伸ばすと無数の枝がドラゴンから伸びだし周りに襲い掛かる。


「あぶねえ!」

リューイは逃げ遅れた周りの人たちを助けたりで精一杯のようだ。


「きゃあっ!」

その時逃げている人たち中の一人がこけてしまい取り残される。

それはチェルンをいじめていたあの魔術師の一人だ。

木の根に足を取られたようだ。


「こっちに来ないで!」

魔術師は倒れたまま起き上がれず、伸びてくる枝に魔術を放つが効果がない。


「助けないと!」

チェルンが走りだし枝と倒れている魔術師の間に立つ。


「あんた!?」

倒れている魔術師が驚いている。


「大丈夫!?」

魔術師に背を向けたまま声を掛ける。

「あんた何もできないんだから早くどっか行きなさいよ!」

倒れている魔術師はパニックになっているようだ。


「大丈夫!任せて!」

チェルンは目を瞑って両手を前に伸ばす。



眼前には迫ってくる枝の攻撃。


リューイは私を信じてくれたんだ。

私だって自分を……。


「信じる!!」


チェルンの指輪が黄金の光を放ちだす。

次の瞬間には黄金の杖がチェルンの手に握られていた。


「!?いっけえ!!」

チェルンが叫ぶと杖から水の刃が無数に飛び出し、ドラゴンの枝を悉く断ち切っていく。


「やっぱりな。チェルンならやるって思ってたぜ!」

リューイが嬉しそうに声を上げる。


「すごい!」

「ほえー」

シュエルとリンは圧倒されている。


「僕のドラゴンの攻撃がこんな簡単に防がれるなんて……」

ギルナードもあまりの魔術の威力に驚きを隠せない。


「チェルン!いくぞ!」

「うん!」


覚醒した聖印の力を持つ者二人にギルナードは手も足も出ない。


ドラゴンの攻撃はチェルンが全て魔術で断ち切り、その隙にリューイがドラゴンに拳を叩きこむ。


あとからナルスタシアや他の魔術師たちも駆けつけ、ドラゴンはすぐに退治されてしまった。


しかし気が付いた時にはギルナードの姿はなく、すでに逃げられてしまったようだ。



脅威が去り、ボロボロとなった広場。


リューイは怪我人を治療して周っている。


「すごい力だね。ちょっと研究させてほしいね」

ナルスタシアがリューイに声を掛けている。


「わりぃが俺は旅に出なくちゃならねえ」

「そうか。まぁ仕方ないか」

煙草をふかしながらナルスタシアは去っていく。


「これだ最後か」

リューイが治療を終えるとリューイは元の子供の姿に戻っていく。


「リューイ!」

チェルンが走ってくる。


「私やったよ!魔術が使えた!」

「おう!見てたぜ!すごい魔術だったな」

チェルンはとてもうれしそうだ。


「あんた……」

後ろから声を掛けられたチェルン。

振り向くとそこにはチェルンをいじめていた魔術師が立っていた。


「あ!けがは大丈夫?」

チェルンが声を掛ける。

「……助けてくれてありがとう」

そういうと走って去っていった。


チェルンは驚いたが走っていく後姿を見て笑顔になった。

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