忠告
翌日。
職場には未だにおばあちゃんが危篤であると嘘をついてお休みを頂いた。
ゆうくんを起こさないように小さい音量でテレビを付ける。
ゆうくんったら可愛い寝顔なんだから。このまま襲っちゃいたい気分。
Tシャツをチラッとめくるとほんのりと火傷の跡が。ついつい可愛くてやり過ぎたかな?
でもゆうくんロウソクが溶けて落ちる度に悶えるから。
もうゆうくんは私なしじゃ生きていけないね。
私もだけどね。
「うーんまだニュースになるには早いかな?」
朝、釣り人が発見する予定らしいから最後の方に速報で入るか、お昼になるかもしれない。
台所に立って朝ご飯の準備に取り掛かる。
奴隷のゆうくんが私より寝てご飯も私が作るなんて妙に見えるけど、ゆうくんは成長期だから出来るだけ良いものを食べてほしいし寝てほしい。
運動もさせないと体細いから、いざというとき私を守れないかも。
ムキムキになったゆうくんが私を守るってのも面白い話だけど。
ゆうくんに目をやり、まだまだ先かなーなんて思う。
ゆうくんにはこんなにも可能性があるのに、それを潰した両親が許せない、
もちろん私がしてることも許されることではないのだけれど。
養子にすることも考えた。
でもこれは私1人で決めれることではないから、ゆうくんと相談になる。
「速報です。先ほど釣り人が海に浮かんでいる人を発見し警察に通報しましたが救出した際には心配停止状態であり先ほど死亡が確認されました」
きた。ちゃんと仕事してくれたみたいだ。
私の携帯が鳴り、画像付きのメールが一件。
そこには救助されている男の写真が。
間違いなくストーカーの男だった。
すぐに電話が鳴った。
「みゆきー確認できたかー?」
「うん。ありがとう」
「それとよー。あいつの家で遺書書いてたら凄いもん見つかったらしくてなー」
「なに?」
「どうもお前が小さい子を誘拐して同棲してるだなんて書いてたぞ」
やっぱりバレていたか。
これでポストに投函してきた紙の内容も説明がつく。
「黙って居るってことはほんとうなんだなー」
「ええ。そうよ」
「まあ、安心しろって。証拠とかは全て消したから」
「ありがとう」
「ただな」
「なに?」
「今回みたいにこうやってお前の弱みを握れば簡単に金だって労働力だってゲットできる」
「そうね、、、」
「だからよ。気をつけろ。もう依頼してくるな
よ」
「ありがとう。お父さん」
「おっ!初めて聞いたぞ!じゃあ約束はこれで終わりだな。2度と掛けてくるなよ」
「わかった。そうする」
危なかった。すぐに始末してくれて助かった。
だけどアイツの言う通りもうこんな依頼はできない。
これからのことをゆうくんと話し合わなければ。
こんな小さい子に選択を迫るだなんて。
世界は酷すぎる。




