032 森の中で竜族の集落に出会う。対話する方法は・・
ぺーこちゃん(魔王シルヴァーナ)を見送った後、しばらく移動していると、多くの気配を発見したのでそちらに向かう。
「私が偵察します」
ある程度近づいたところで、五賢人のカーチャがピカソ画みたいな鳥を召喚して気配のする方向に飛ばしていた。
「この鳥、可愛いですよね?」と聞かれたけど・・ちょっと意味がわからない。他の賢人たちも素知らぬ顔だ。だが、ただ一人・・「・・・(かわいい)」
え!?クリシュナ?・・ちい◯わとか可愛いものに反応なしと思っていたけど・・趣味が悪かっただけ?
「あ!・・反応ありました・・何故か召喚獣を見て逃げ出しています・・・こんなに可愛いのに?ああっ!?矢で射らないで〜」
その言葉と共にダッシュするクリシュナ。ブサカワが攻撃されてだいぶお怒りなようなので、慌てて追いかける。
開けた場所に出ると、そこには3mサイズの爬虫類型の人族が5名おり、逃げる3名が女性達のようで、それを守るように2名の男性がクリシュナの攻撃をいなしている。
すごいわ!男性2名の内、細身の方がクリシュナの攻撃を見極めていなしている。いや、見惚れている場合じゃないですよ!
「副隊長!戻れーー!」はっ!?と冷静さを取り戻したクリシュナが私の横に戻る。
「ふーん、ああいうのが・・実はブサカワ好き?」「・・・」
おっと、クリシュナをからかっている場合ではない。早速交渉を開始しないと。
爬虫類かと思ったけど、実際に顔を見ると恐竜や竜の顔をしていて、しかも肌が白。これって白竜族ってことかしら?
「私は北の魔王アマンディーヌ。召喚獣が攻撃を受けた事で怒った部下が無礼を働いたことを詫びる」
「「ま、魔王だと!?」」
「今は敵対の意思はない。エルフとの和平交渉のために森を通行している。許可が居るなら代表に会わせて欲しい」
そのやり取りの中、ようやく五賢人が追いついてきた。
「はぁ・・私達はダニイル・ルカ共和国のものだ。魔王と既に同盟を結んでいる。我らを含めた3カ国同盟を・・エル」
「「貴様ら!ダニイル・ルカ共和国の吸血鬼共かーーー!!!」」
あれ?完全に敵対してしまったようだけど・・どゆこと?
五賢人リーダーのバレンティンを睨みつけると、気まずそうに話し出す。
「実は前3賢人のヴァーンズィン様が血液研究にのめり込み、周辺国で人族を誘拐して、解剖しまくってまして・・」
前3賢人は他国からは、女体好きの変態ノーネーム、血液刈りの吸血鬼ヴァーンズィン、大魔法を意味なくぶっ放す大嫌邪シャイセと呼ばれており、国内では有能で人気も高かったのですが、周辺国に対しては常識が働かず、誘拐や破壊行為、更には風呂やトイレの覗き行為など大迷惑行為をしていたそうだ。
特に獣人や虫族からは蛇蝎のごとく嫌われているそうだ。
「アスカ様・・絶対に」「ええ・・知ってましたね」
よくもまあ問題の種を次々と・・あの人の悪知恵は本当にめんどくさい!!!
「ならば、あの正体不明の波動も!」「聖なる我らに何をしたのだ!?」
どうやらアスカ様の神魔の波動で、ハンターと兵士以外の女性や子供達、老人達が怯えて家から出れないらしい。あの恐ろしい波動を浴びたら、それもそうだよね〜
「あー、あれは私の師匠が友好?脅し?で発したもので、もう居ないので大丈夫ですよ」
「「な!?ならば大魔王か!?」」
もっと怖い存在です。でも、このままでは話にならないので・・
「なら、このまま私達を縛りなさい。それから話をしましょう」
どかっと座り込むと、クリシュナと五賢人も私に習い座り込む。
「それとも、無抵抗の相手を攻撃するのがそちらの流儀かしら?」
「ふざけるな!我らはそんなことはしない!」
「誇りある白龍蛇族は聖属性を受け継ぐ品行方正な種族だ!」
ふむふむ、白かったし、やっぱり聖属性ね。ならそれ程ひどい扱いは無さそうね。なら・・
先に逃げた女性兵士達が20名程の応援を連れてきたので、仰向けになり両手両足を持ち上げて、手足を木の枝に縛って貰った。
「これ一度やってみたかったの。ほらクリシュナも!」「・・・」
五賢人は上半身だけ縛って徒歩で、私達は白龍蛇族の皆さんにえっちらおっちらと運んでもらった。神輿みたいで面白かった。
途中で、白龍蛇族の尻尾がビシバシと当たるので文句を言おうとしたら「お?あんた、すまんね」と謝られた。
その後は尻尾が当たることはなかった・・この行動で今のところは正解のようです。




