020 近場に天界崩壊の爆弾があった
んー?祝福を与えた後からみんなの様子がおかしい・・聖女共は元からおかしいので除外だ。
アスカは数年で当時の神々の高みを超えてしまった。それは常に全力全開!急激な成長のため、周囲の状況を把握して最適な力を行使するのが難しい。
そのためやり過ぎに気づかない。制御は得意なのだけど、ここが適切という知識と経験がないのだ。
「そ・・それ・・それ・・で・・きゃ!?・・ちょっと今からお話を・・確かにうれしいけど、ダメだって・・あ!?」
アラセリ・ルカ・アンへリナが話し始めたが、どもった挙げ句にフロレンシアと話・・あ!?
「アンへリナさん・・貴方以外は席を外して頂けますか。少し内密なお話がありますので」
流石に魔王の配下と二人きりは・・「「「「分かりました!」」」」の掛け声と共に、部屋の外に消えていったダニイル・ルカ共和国の面々。何なんだ?
「さて、アンへリナさん」「アンへリナとお呼びください、他の方も呼び捨てで結構です」
「そう?ではアンへリナ。お前、そこの子供が見えるのか?あ、待て!名前は呼ぶなよ!」
「え!?アスカ様も見えるのですか!?」「そいつは今後、フレンと呼べ」
「フレンですか?はい、分かりました。あの、昔から私以外には見えなかったフレンとは、どのような存在なのですか?」
まあ、これを話すとこの国は自動的に魔王陣営に入るわけだけど、元々友好的な関係になる予定だったから、まあいいか。
「そいつはこの天界の世界樹だ」「・・・えっ!?」
先程の祝福で鑑定眼のレベルが上ったので、アンへリナの情報が見えるようになった。
《アラセリ・ルカ・アンへリナ》
性別:女 種族:不明 強さ:G(一般人) スキル:なし 祝福:【フロレンシアの友達】
天界ユートピアではこう見えるんだね。実は鑑定眼は天界ごとに見え方が違うんだ。力100とかステータスが数値表示のところに行ってみたい。
種族が不明なのは、この天界の天界神に認められていない混血ってことだね。更新されてないってことは、ここの天界神は天界創造に興味が無いみたいだ。
祝福なんて【フロレンシアの友達】だよ。フロレンシアって誰だよ!友達の祝福って何?ってなるよね。説明不足甚だしい。
しっかりと天界管理をしている所だと【世界樹フロレンシアの友達:友達に危機が及ぶと世界樹が発狂、国が消えます】とかになり、教会にも神託が降りる。
「今のところ、祝福が【フレンの友達】だから大丈夫だけど、これが【フレンの婿】になるとまずい」
「む、婿ですか?」「コイツラには性別の概念はない。そうなると、こいつに取り込まれる。魂ごと、永遠にだ」
ゴクリ・・アンへリナの喉から音がする。それがこいつにとって幸せかどうかは取り込まれてみないと分からない。ぶっちゃけると、友達の状態でも死の間際に取り込まれる可能性はある。
「そして最悪なのは、お前の願いでこの天界が崩壊する可能性がある」「ぎゃ!?」
祝福が【フロレンシアの愛子】になった時点でアンへリナは危険人物だ。
もしアンへリナが「真名+命令(こんな天界嫌い!いらない)」と言えば、世界樹は「我の愛子に何してくれとんじゃ!」と暴走して暴れまわるだろう。こいつらは短気なのだ。
・・・もちろん、現在の世界樹シリーズを作った方は最高神である。子どもとは親に似るものである。
でも、15歳で見えなくなったようなので、この世界樹自身には自制心はあるようだ。まあ、アンへリナが殺されたりしたら・・それは知らん。
「ど、どうすれば!?でも、フレンが見えなくなるのは、もう嫌です!」
フレンにぎゅ!と抱きつくアンへリナ。うーん、そういうことなら。
フレンの額を人差し指と中指の腹でパチーンと叩く「痛い!」「フレン!?」
余った神力で二人の願いを叶えよう「アンへリナ、みんなを呼んできて」「は、はい」
私が呼び入れると、外で待機していた皆がソロゾロと戻ってくる。ですが、みな不思議そうな顔で私を見ています。まるでフレンが見えているかのように。
席につくと、もうひとりの臨時代表であるフロリタ・ダニイル・アマラが発言した。
このスカしたイケメン・・あら?何故そう思ったのでしょうか?アマラは実直で正義感もある素敵な男性ですよ・・好みではないですけど。
「あの、アスカ様、アンへリナの脇にいる子供は?」「えっ!?アマラも見えるの!」
すると、待ってました!とドヤ顔で、アスカ様が爆弾を投下しました。
「アンへリナが幼少時から見ていたというイマジナリーフレンド。実は世界樹自身だったのです!」
「世界樹にアンへリナが選ばれてます、巫女として。この時点で魔王軍との同盟が成立します・・ちなみに世界樹はとても短期で、アンへリナに危害を加たりすると・・(フレン!やれ!)」
その瞬間、地面が爆発したような音と衝撃が!慌てて音のした方向の窓に移動して外を見ると「あ・・あわわ!」城の庭園が崩壊して巨大な根が100m程直立していました。
「世界樹と魔王軍、そしてダニイル・ルカ共和国との強固な絆、あれはその象徴です・・私共は天界の柱である世界樹には逆らえませんし、ほほほ」
・・・さっき『フレン!やれ!』って命令してましたよね?
しかもフレンとハイタッチって・・ああっ、これが聖女様が言ってた『すぐにバレる』ですか。
フレンを抱きかかえてドヤるアスカ様を、聖女様方が「「素晴らしいです!」」と称賛の拍手。
「女神様に世界樹、元々私達に同盟以外の選択肢はありませんし、説明もしやすいです」
驚きより呆れる目で見つめるダニイル・ルカ共和国の面々だった。
「あの根は【アンへリナとズッ友トワー】と命名しました。永遠に語り継がれますね」
ぎゃ!?そんな名前やめてください!と説得するも、フレンの「私とズッ友・・いや?」で陥落しました。
この陥落で【フロレンシアのズッ友】にスキルが変化、アンへリナの死の際に世界樹フロレンシアに魂を取り込まれることが確定した。




