011 強い魔物を魔王軍に勧誘しよう⑥
「さあ、お前らの成果を見せてみろ!」
聖雷獣へと変化した大神エヴェリーナがアスカに攻撃を開始する。
それを誇らしげに空から見ているのは、娘の大狼ヘリヤだ。
私が優しい女神様と遊んでいる間に、大神に進化していた自慢の母上だ!だけど、ただ見ているだけではない。私も力を得たのだ。
聖雷獣に変化した母上が、アスカ様を襲っている。その隙を見つけ次第突撃するのが私の役目だ。
「・・・来た!豪炎獣!」
急降下しながら、アスカ様めがけてすべてを焼き尽くす炎を撒き散らす。
だけど、発氣、聖氣【星光】のアスカ様が、左手だけに水の発氣、泉氣【聖泉】を纏い、合わせ技の【聖浄水】を撒き散らすので、せっかくの炎が浄化されてしまいます。
母上などは、最後には聖雷自体を吸収されて既にボコボコにされてます。
「ははは、エヴェリーナ。素晴らしい攻撃だったね!それなら【世界樹の守護者】も手が届くんじゃない?」
「いえ、私達はすでにアスカ様の配下です。【世界樹の守護者】はやつに任せます」
私は、アスカ様の膝枕でご満悦だ。しかもオレンジジュースなるものを二人で頂いて、天にも登る気持ちなのだ。それに優しい女神様は誰だったのか?既に理解しています。
「ようやく私もちょっと体の動きが良くなってきた、属性気功も複数使える・・これからお前たちに神魔の頂きを見せる。上には上がいる、それを常に理解して。これ最重要ね」
「「はい!」」
アスカの体調が良くなってきたのは、信仰の成果も大きいのだが・・知らぬは本人だけである。
混沌天界ユートピアの仲間達はもちろんだが、狂信者達からの暑苦しい程の信仰の効果が高い。
「発氣、霊神氣【神魔】」
その瞬間、アスカ様の身体がワインレッドの光に包まれると共に畏怖に心が支配された。そして同時に大地が鳴動する。いや、世界樹が鳴動しているようです。
視認は出来るけど、到達出来ないはるかなる高み。今日、初めて認識しました。そして、最高神の横に侍るより、アスカ様の隣が一番居心地が良さそうです。
神聖と暗黒の属性力を混合する。これは神と悪魔共通の究極の到達点と言われていたが、初めてその境地に至ったものが最高神アスカである。
和御魂と荒御魂両方を備えることが到達への鍵と言われているが・・簡単には至れない境地だ。
その力の発動に、世界樹は自分の管理地に根源のお母様が居ることを知り、歓喜する。そして遠き地の狂信者共は、アスカの所在地に光の柱が立った事を視認する。
「おおっ!?あれが伝説のアスカ様の光の柱ですか!」
「なんとも神々しいですな」
「さあ、皆さん!アスカ様が我々をお呼びしております『一刻も早くお前達の顔が見たい!』と」
「「「おおおーーー!!!!」」」
このやり取りをアスカが知ったら、梅干しを10個、口に突っ込まれたような酸っぱい顔をすることだろう。
そして「「ようやくご尊顔を拝せます」」神もが驚愕する速度で、アスカの押し売り聖女達が天界ユートピアに到着したのだ。
その聖女達のまたの名は「猛犬」アスカの敵を、不死性の瞬間再生力で、発見して噛み付き続け、相手が根負けするまで付き纏う。その粘着度は主たる最高神アスカへ最大に発揮される。
<王母大樹ー管制室>
前触れもなく、玉座に配していたアスカの神力が爆発的に増加した。神の位が上がったためだ。
「きゃ!?」「何事だ!」アスカの配下達がその神威・神圧に耐えきれず吹き飛ばされる。
「最高神の神格が上がったようだね。圧が凄すぎてここに居るのが苦しくなってきたよ」
「あいつ・・まだ格を上げるのか!?負けんぞ!私も修行に!!!」
「待ちなさい、ここに居る以上の修行場所ある?・・あなたは神圧に負けて、無意識に逃げ出そうとしているのよ」
「は!?」「ここで仕事をする。これが最も難易度の高い修行ですよ!」
「「「「二度とあいつに置いていかれないように!・・そして追い抜く!」」」」
この後、痩せ我慢の末に意識を失った、最高神アスカの四天王救出作戦が難航したことを報告する。




