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【書籍化】流刑地公爵妻の魔法改革~ハズレ光属性だけど前世知識でお役立ち~【web版/なろう版】  作者: 富士とまと


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勝負

「騎士って、そもそも女性を守るためにいるのでは?容赦しないって、そもそも騎士道精神に背いてない?」

 思わず冷たい視線で突っ込みを入れてしまった。

「だ、黙れ!お前のような女など守る価値もない!」

 ちょっと怒らせすぎたか。騎士が顔を真っ赤にして腕を振り上げた。

 ひるむことなく、振り上げた男の顔をそのまま見る。

 殴られるのはいやだけどさ。慣れてるからどうってことない。私の大事な筋肉を守るためなら小さな犠牲よ。

 と、思ったら、振り上げられた手を光属性の筋肉様がつかんだ。

「僕をバカにするのはかまわない。だが、女性に手を挙げるのは許せない」

 きゃぁ!筋肉様素敵!

「はっ、うるせーな!」

「何が許せないだ!」

 別の騎士が筋肉様にけりを入れた。

 ゆるっせなぁい!

 堪忍袋の緒が切れましたぁ!……いや、もうずっと切れてるけどさ。

「何様よ、たかが攻撃魔法が使えるからって!攻撃魔法も剣も使えない私でも、あんたたちなんて簡単に跪かせることができるのよ?」

 人差し指を伸ばし、筋肉様に手をつかまれている騎士に向けて突き出した。

「はぁ?この俺様を跪かせるだと?できるもんならやってみろよ!」

「やってやるわよ!ただし、ずるいぞって後出しで言わないわよね?あらかじめ私は、攻撃魔法も剣も使えないって言ったんだから、それ以外の手段を使うわよ?」

「ははは、やってみろよ、やれるもんならな!」

 方法は2つ頭に浮かんでいる。

 一つ目が失敗したら、二つ目を使えばいい。言質はとった。どんな手を使ったっていいんでしょう?

 ちなみに2つ目は最終手段。この紋どころが目に入らぬかへへー作戦だ。公爵夫人だぞ図が高ーいで、跪くがよい!ってやってやるんだからね!くくくっ。完全勝利は間違いないわ!

 筋肉様が驚いた顔をしている。

「後ろに下がっていて」

 筋肉様を後ろに下がらせると、赤髪騎士の目の前に立った。

「謝るなら今のうちよ?」

「はっ、謝るのはそっちだろ?どうやって俺に膝をつかせるつもりだ?ああ?もしできなかったら、分かってんだろうな?生意気な口をきいたことを後悔させて」

 はいはい。1つめ失敗しても2つめがあるから、行きますよ。

「【閃光弾】」

 目をつむり、片手で目を覆う。

 これ、あんまり近くで使うと失明しちゃうもってうわさもある。

「うわっ!」

 悲鳴が上がった。

「目が、目がぁ!」

 うん、そのセリフ、嫌いじゃない。

 目を開くと、赤髪の騎士もほかの二人も目を手で抑えている。

「くそっ、見えねぇ」

 いまだ!

 赤髪の騎士の後ろに回る。

「それー!」

 必殺、膝カックン!

 かくんとなった赤髪騎士の背中を押せば、簡単に倒れて膝をついた。


……

一応ね、あれよ。

このもんどころがめにはいらぬか!はご存じ?

しらないひとのための簡単な説明。

正体隠した王族みたいな偉い人が、正体を明かして悪人を懲らしめるのね。

王族の証の印が入ったものを護衛が見せるのよ。


ご覧いただきありがとうございます!



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「研ぎ師ミチェは頑丈です~転生幼女の大冒険~」 こちらの作品もよろしくお願いします。てとてと歩いてぽてっと転びすぴぴと寝ます。
― 新着の感想 ―
最高♪
[一言] …膝カックンwwwwwwww いかん、この瞬間に私の中でリリアリスの声が楠木ともりさんになったわwww まぁ良い方法だよねー…問題はカンデラ数にもよるけど………失明の危険もあるから気を付けて…
[気になる点] なんか空耳が…「君も男なら、聞き分けたまえ」 [一言] バルス!
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