表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】流刑地公爵妻の魔法改革~ハズレ光属性だけど前世知識でお役立ち~【web版/なろう版】  作者: 富士とまと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

138/159

避難所へGOする

視点戻ります

 避難所の準備をする。

 スタンピードが起きた時のために。

 それが私、公爵夫人リリアリスに課せられた重大な役割。

「くっ。任せて」

 いざという時の備えはよくわかってる。

「マーサ、屋敷には何人くらいが何日避難してくるの?」

 マーサがちょっと考える。

「だいたい領都の人口が1万人です。領都にはギルドの地下と広場の地下とこの屋敷の地下に大規模避難所があります」

 へー、人口1万人って……。

 もしかして多いよね?確か中世って最大の人口があった都市でも5万人~10万人。2万人超える都市はほぼなく、1万人規模でかなりな大きさ。「大都市」と言われる場所でもせいぜいが5千人ほどだと何かで読んだ気が……。

 その理由が輸送が発達していないこと。

 まぁぶっちゃければ食糧や薪など生活の物資が確保できないって話なんだよね。輸送が発達さえすれば、食糧も確保できるわけだし。

 ……あれ?

「ねぇ、人口1万人もいて、何を食べてるの?」

 私の質問にマーサが青ざめた。

 変なこと聞いたかな?

 ……そういえば、冬は雪が深くて作物がよく育たないと聞いた気が……。ということは、十分に食べれてない?そもそも塀に囲まれた外側の耕作地を広げようとしても魔物が出て危険なんだよね?

 いったい1万人の食糧はどう支えているんだろう?

「や、山の……あの、森の……」

 マーサの目が泳ぐ。

 山の幸、森からとれる物……ってこと?魔物が出るのに危険を冒して採りに行ってる?そりゃ、畑がなければどこかから確保しないといけないのは確かだし……。

 でも、それで1万人もの腹が満たせる?海があるわけでもない。……川があるのかな?湖とか?湖があれば冬は氷が張ってワカサギ釣りみたいな感じで魚を取っているとか?

 まぁいいや。普通は食べ物がどこでどう作られてるとかあまり知らないよね。情報化社会でもないし。学校の授業で習うわけないし。

 まぁいいや。

「ということは、とりあえず避難所は3か所に分かれて、3千人~5千人が集まるってことね?」

 えーっと、避難所生活に必要な一人当たりの面積は4㎡って聞いたことがある。長期間になる場合は倍の8㎡。

 まぁ、つまり大体一坪、二畳必要ってことよね。長期間なら4畳半。って、ここではどうやって広さを図るんだろう?

 首をかしげる。

 とりあえず、人数の多い小学校とか中学校とかの体育館の広さが8000㎡前後って聞いたことがるから、1000人~2000人、通路も考えれば1500人くらい?家族で利用するならまた違ってくるだろうし。

 3000人~4000人が避難生活するなら体育館2~3つ分の広さが必要ってことだよね。

 物資も大切だけれど、広さも大切。狭いところでひしめき合っているとストレスたまるもんね。

 満員電車を思い出してげんなりする。

「避難する場所を見せてくれる?」

 広さが足りなければ広くする必要がある。地下だと言っていたから、土属性魔法持ちに掘り広げてもらうとか?

 魔法じゃ無理なら手の空いている者で少しずつでも掘ってもらわないと。

「はい。こちらです」」

 マーサがクローゼットを開いた。

 はい?

 七ひきの子ヤギが狼から隠れるんじゃないから、クローゼットに避難してもねぇ……。

 と、思ったらクローゼットの床の板を剥がした。その下には鉄格子。横にスライドさせると傾斜がきつい階段が見える。

「えっと……ここが入口?」

 まさか、避難してきた領民たちは私の部屋に集まってくるってこと?

 えー、やだぁ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「研ぎ師ミチェは頑丈です~転生幼女の大冒険~」 こちらの作品もよろしくお願いします。てとてと歩いてぽてっと転びすぴぴと寝ます。
― 新着の感想 ―
…これは…○○の肉とかを食べることで賄われていそうだなぁ…しかも、それらは忌避材料。日本だと△の脳みそとか赤⬜︎とか海外における生卵の類とか特定宗教における禁忌素材と似たような物か… 軽微ながら実害が…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ