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36 ウィステリア〈クラリッサ視点〉

 私はクラリッサ・ウィステリア。ウィステリア侯爵家当主でウィステリア学園の理事長も務めている。我が一族は代々三柱を信仰している。なぜか、それはウィステリア家では子供の頃から子守唄のように毎日聞かされていた話である。もちろん私も例外ではない。


 少し話をしよう。


◆◆◆


 "私達、ウィステリア家の初代当主は誰だか知っているね?そうだよ、ライアス・ウィステリア様だ。ライアス様はそれはそれは勇敢で聡明な方だった。だけどね、一度だけ彼が失敗したことがあったんだよ。


 ふふっ、教えてほしいかい?それはね……この国のお姫様のことさ。ライアス様はお姫様に恋をしてしまったんだよ。別に恋をすることが失敗だったって訳じゃない。でもそのお姫様はこの国のために竜の花嫁として差し出すことが決まっていたんだ。


 ああ、そんなこと必要ないのにねえ。でも当時はそれが絶対っだったのさ。そこでライアス様は決心した。


 "花嫁として送りだされる前に救おう"とね。


 成功したのかって?まあ、ちょっと待ちなさい。


 ライアス様はお姫様を連れ出せないかと思い、ずっとお姫様の乗った馬車をつけていたのさ。でもそこで事故が起きてしまってね。馬車は谷に落ちていってしまった。もちろんライアス様も迷わず谷に落ちていったよ。とてもとても深い谷。落ちてしまったら生きては帰れない。


 でもね、そこで奇跡が起きたんだ。三柱様達だ。三柱の中の1人、ライティア様は慈愛に満ちた笑みを浮かべてライアス様とお姫様を救ってくださった。そして2人は助かったんだ。しかもお城まで送り届けてくださりこういったのさ。


 "竜は花嫁など望んでおらぬ。無駄なことで命を落とすな"と。


 こうして花嫁の儀式は行われなくなった。だから今はそんな儀式、聞いたこともないだろう?全てライティア様たち、三柱様のおかげさ。


 さて、もう予想はついているだろう?そうさ、ライアス様はお姫様と結婚したんだ。そうしてウィステリアというと名前を頂いた。だからお前たちもライティア様、三柱様にあったら恩返しをしなければいけないよ。1000年間の、我が一族の悲願だから"


◆◆◆


 ウィステリア家は三柱についてどの家よりももっとも詳しい。三柱についての本の出版は全てウィステリア家だ。私は三柱に1度だけでもいいから会ってみたかった。

 1番の理由は、私がライティア様の加護、知恵の魔術を少し使うことができるからだろう。私はウィステリアの血が濃い。

 とても難しいということはわかっている。それでも探した。でも何十年探しても見つからず、諦めかけていたその時だった。


 希望を見つけた。


 それがイリス・ラナンキュラス。ウィステリア学園の生徒だった。


 まず始めに疑問に思ったのが、彼女の周りを飛んでいる精霊たちだ。3人くらいだろうか。たぶん他の生徒には見えていない。見えていても光の玉程度にしか見えないだろう。だが私は違う。人型に見えた。しかもあんなに大きい子は見たことがない。


 精霊はライティア様と最も関わりが深い。ライティア様の別名は精霊王でもあるように、本当に近いのだ。だからライティア様を知るには先ずは精霊から、と、精霊についても調べ漁っている。ウィステリア家のものなら誰でも通る道である。なので精霊のことも人一倍には詳しい。


 そして次に、私はこの精霊達のことが気になってイリス・ラナンキュラスの寮に行くことにした。もう外は暗くなっていて、人の気配は一つもしない。確かイリス・ラナンキュラスは公爵令嬢だったなと思い出し、最上階にある部屋を見ていると突然光りだした。そう、光りだしたのだ。初めは黄緑色だっただろうか。次は深い蒼だ。


 そうして最後。これは……と思い確信を持って三柱についてを座学の中間テストで問うてみると、見事につれた。そこからの流れは早かった。


 イリス・ラナンキュラスを我が仕事場へと案内し、聞き出し、色々なことを知ることができた。しかも夢にまで見たライティア様とヨイ様にも会え、我が一族の悲願とも言える願いを聞き出した。これは大きな進歩だ。

 また近いうちに一族で会議を開くが、話はこれで持ちきりになるだろう。それならばもう、ウィステリア家は総出でイリス・ラナンキュラスの力を支援するだろう。ライティア様のお言葉となれば誰もがイリス・ラナンキュラスに危機を与えるような真似はしない。むしろ気に入られようと無駄な事をする奴も増える可能性がある。それほどまでにライティア様の影響力は我が一族にとって強いのだ。


 ただ気になったことが一つ。ライティア様とヨイ様、そしてイリス・ラナンキュラスの関係。



 …………ああ、何故気づかなかったのだろうか。ははは……そうか、なら少し疑問に思っていた願いもしっくりくる。


 では私は、いや、私達はライティア様とヨイ様の願い通り、イリス・ラナンキュラスを守るとしよう。


書き溜めのストックが切れました……。

明日からはちょっと毎日更新が難しいかもです。それと少し書き方が変わるかもしれないですが、雰囲気を壊さないように頑張ります٩(๑`^´๑)۶

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