28 フラグ回収が早すぎる気がしなくもない
「それでは、3人で1チーム作ってください。」
……は?
ちょっとまって。私まだ一人も友達いないから無理なんだけど!!
なんで初っ端からこんな難易度の高い課題を出すんだ!! はたから見ればぼっちいじめだぞ!
とまあ私の悲痛な叫びは届くことなく。
今現在、術学の演習中である。
3人で協力してお題をクリアしろっている課題なんだけど……見ての通りぼっちです。
そんな私とは裏腹に、他の令嬢は仲良くなったのであろう友達とはしゃいでいる。なんで皆そんなにお友達を作るのが早いの?おかしいよ。まだ学校生活始まって一週間もたってないじゃん。
羨ましいし、もう何もかも一周回って妬ましいが……可愛いから許す!!
でもやっぱり羨ましいな。私も入りたい……。
私が公爵令嬢だから話しかけているのを控えているのか、はたまた髪の毛が真っ白だから仲良くしても得がないと判断したのか。もうここまでくれば前者のほうが嬉しい。
あれ?ちょっとまって。これ残った場合はどうなるんだったっけ?
術学なんて魔力がない私はできないこと目に見えてるじゃん! これはちょっとほんとに考えなければいけない事実だ。
「……あの、良ければ私達と一緒にチームを組まないか?」
ほえ? 何がどうした……?
理解が追いつかない頭で勢いよく振り返る。
そこには真紅の髪を高い位置で1つにくくりなびかせている気の強そうな美女と、その美女とは正反対の藍色の髪をふわふわと浮かせた、バックにお花でも飛んでいそうな美少女が立っていた。決して悪い意味ではないよ。おばか、、けほんけほん。頭が悪そうなっていう意味じゃなくてざ、女の子っていう感じの子である。かわいい。
確か彼女たちは……
「こんにちは、いきなりすまない。私はミモザでこっちのふわふわしているやつはソフィアナだ。急で申し訳ないが先程ソフィアナが言っていたとおり私達とチームを組まないか? イリス嬢が入ってくれると3人になるのでちょうど良いのだが……」
なんと!! こちらからお願いしたいくらいです!
彼女たちの自己紹介で思い出した。
まずは真紅の髪の美女。
彼女はミモザ・ライラック。侯爵令嬢という高い地位を持ちながらも、地位は気にせず誰に対しても気軽に話しかけ、老若男女とわずみんなから好かれている。
武術がよくでき、それを増させるかのような凛とした美しい容姿を持ち合わせているため令嬢たちの憧れの存在でもある。お姉様と呼ぶ令嬢も少なからず。
そしてもうひとり、彼女はソフィアナ・キティリス。確か位は辺境伯だったかな。
ふわふわとした見た目にそぐわず、だいの魔術好き。本人自身も高い魔力を持っているため、よく研究所にこもっている。研究所にこもると数日は出てこないという噂もちらほら聞く。
二人は私にとってとても遠い存在だと思ってたんだけど(※イリスは公爵令嬢です。)まさか向こうの方から近づいてきてくれるとは……!
「もちろんですわ。こちらこそよろしくお願いいたします。では私のことはイリスとお呼びください。敬語は、、いらないわ」
「じゃあ私はソフィアナと。……早速なんだけどイリス! あなたは魔法が使えるの!? 私こんな髪の色が薄い人って初めて見たの! ぜひ教えてほしいわ。それでね……」
グイグイと迫るソフィアナに軽く頭を叩くミモザ。淑女としてはどうかとも思うのだが、まあここは学園だし見ている人は私達だけだから問題ないだろう。
「そのくらいにしてやれソフィアナ。すまないなイリス。こいつは魔法のことになると途端に周りが見えなくなる。まあ私は魔術が得意な方ではないからこういった授業のときにはどうしてもソフィアナに頼ってしまうのだが……。こんな私達だがぜひこれからも仲良くしてほしい」
……さすが令嬢の憧れであるミモザだ。
正直予想以上にグイグイとくるソフィアナにはびっくりしたが、それもまた彼女の姿なのだろう。前の人生では彼女たちとはあまり関わらなかったから素直に嬉しい。
……あれ? これってもしかして初の友達?
イリス、5度目の人生で初めての人間の友達ができました。




