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ガチャを使ってみる

「あ、裏にも何か書いてある」


 少しだけ透けて見えていたためわかった。

 紙にはこう書かれていた。


『これはガチャだ。紙に貼ってあるコインを穴に入れてハンドルを回すとカプセルが出てくるぞ』

「うん? コイン……。ああ、これか」


 コインは二枚貼ってあった。


「で、これを入れるとカプセル——ああ、この球体のことか。が出てくるってことか……」


 めちゃくちゃ楽しそう! 周りに魔物もいないみたいだし、やってみるか。


 早速ガチャをやってみる事にした。


『ガラガラガラガラ』

「お、落ちてきた」


 早速落ちてきたカプセルを見てみると、開けれそうだったので開けてみた。


「うわ!」


 開けた瞬間僕は光に包まれた。そしてそれと同時に頭に何かが流れ込んできた。


『スキル 魔導士取得』

「う……。頭が痛い。何だスキル……魔導士……。ってええ!」


 スキル魔導士を取得したらしい。


「な、何だこれ。嘘……だよね」


 僕はこのいきなり頭に流れ込んできたのを、疑いながらもスキルの効果を試してみる事にした。


「えっと……スキル魔導士の効果は、魔法が使える様になる、だよな」


 この世界に生きている人たちは皆んな魔力は持っているらしい。

 しかしその魔力を具現化するには、スキルで魔法適性があるものを貰わないといけないらしい。


「なら、ウォーターボール!」


 俺が手を前に出してそう唱えると水の塊が前に進んでいった。


「おお。やった! やったぞ! 僕もやっとスキルを手に入れた」


 魔法が使えた感動よりもスキルを手に入れた感動の方が大きかった。

 スキルがないだけであそこまで蔑まされてきたため、スキルがあると言うことだけで本当に嬉しい。


「そういえばもう一枚コインがあったよね。それを使えばもう一個スキルを手に入れれるかもしれないじゃん」


 そう思った俺はもう一度ガチャをする事にした。スキルを手に入れる時頭が痛くなったけど、スキルが手に入るくらいならそれくらい軽いものだ。


『ガラガラガラガラ』

「よし。開けてみるぞ」


 そして出てきたカプセルを開けてみると次は煙に包まれた。

 それと一緒に出てきたのが


「え! 女の子?」


 僕と同じくらいの歳の女の子だった。赤髪ツインテールでとても可愛い子だった。

 スタイルもよくどこも責める所がない様な女の子だった。

 その子と目が合うと途端に


「ひ! も、もう許して! もうあんな事は絶対にしないから」


 といきなり謝ってきた。

 何でそんな怯えてるの。ちょっと僕がなんか悪いことしたみたいで、嫌なんだけど。

 そう思った俺は優しく接する事にした。


「ど、どうしたの?」

「え! け、賢者様じゃないの……」

「う、うん。そうだけど、賢者様って誰?」

「そ、そう。じゃああなたは?」


 気を取り戻した女の子はそう聞いてきた。

「僕はアルト=ナーベラル。君は?」

「私はドラゴンのルイスよ」


 うん? 何か変なことが聞こえた様な……。


「えー! ドラゴン!?」

「ええそうよ」


 ルイスは僕が聞き返した事に肯定して、いきなり何かを唱え始めた。

 すると


「どう? これで納得できた?」


 真っ赤なドラゴンに変身していた。


「うわー! 凄い!」

「え! 私に怯えないの?」

「びっくりはしたけど怯える事はないよ。ドラゴンなんてなんて見た事なかったし」

「びっくりするだけって……」


 ルイスは僕の言った事になんだか呆れたようにそう呟いた。


「まあいいわ。いろいろ聞きたいこともあるし」

「僕もいろいろ聞きたいよ」

「じゃあ一回人間の姿に戻るわね」

「うん」


 少し残念だけど、人の姿の方が話しやすいししょうがないよね。


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