表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の妄想天国  作者: お菊
6/14

メガネ男子のそそる顔

 私が任じた“総受け”の男の子に、(つがい)を発見した。

 総受けであるにも関わらず、特定の誰かを決めてしまっていいものかと悩みはした。

 しかし“攻め”である人物を見れば、この二人のカップリングは間違いないのだと確信できるのだ。


 攻めである彼は、いわゆる“メガネ君”だ。

 しかし優等生タイプのメガネ男子ではない。

 髪は短く切り揃えられ、半袖のシャツの袖先から伸びる腕は、なかなか拝みがいある筋肉を備えている。

 身長は平均的だが、細身の体に拝みがいのある筋肉のせいで高身長に見えてしまう。まさにBL魔法がかけられている。


 彼は先日、書類をもって私のデスクにやってきた。


「お疲れ様です、お願いしま~す」


(どうしたん?めっちゃこそこそ言うやん。そんなこそこそ話さへんでも大丈夫やで。てか、おまん、攻めやんな?お前はん、攻めやんな??!)


 なぜかこそこそ声で言ってきたメガネ君に、私はあるシチュエーションをその場で考え付いた。



  「メガネ君 × 男の子」


 普段接する同僚とは、気を使わずに話をするメガネ君。

 あまり話す機会のない相手には、気を使って遠慮がちになってしまう。

 それとうって変わって男の子は、誰にでも分け隔てなく明るく振る舞う元気いっぱいのやんちゃボーイだ。

 メガネ君もそんな男の子には心を許して、最近はあまり気を使わずに話せるようになってきた。

 ある日、メガネ君がいった一言に男の子が見たこともない反応を見せた。


「かわいいな、お前」

「かっ、かわいくなんかねーよ!おれ男だし!」


 何気なくいった“かわいい”の一言で、メガネ君は男の子の新たな一面を見た。


 かわいいと言われたくない男の子。

 人よりも低い身長や幼い容姿を気にする男の子を可愛がりたいメガネ君。

 可愛いと言いわれながら攻められて、恥ずかしがりながらもメガネ君を拒みきれない男の子。



 なんてのを、一瞬で思い浮かんだわけです。

 私はデスクから遠ざかるメガネ君を遠目に心にきざんだ。


(普段見せないメガネ君の攻め顔が、めちゃくちゃそそるで!)

 ーーーーと。


 しかし普段の二人がどのような関係かは、職場に馴染めていない私に知る余地はなかった……。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ