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レベマで駆け抜ける異世界転生!!  作者: 真理雪
第3章・森の旅人
30/51

#28,モーガン

 こんばんは、先に謝罪を…一週抜けてすみませんでした…。


 ストーリー考えてたら混迷してしまいまして…もうシンプルにいきます動かないのでええシンプルです。因みに文字数少ないですが…ご容赦を…。


『エルフ…ですか…』


 銀色に輝く魔方陣。その内側から女性の声が響く。タマネ・アクアリウス───この町、アルバの冒険者ギルド・副ギルドマスターを務める女性である。

 彼女は緊張感が伝わる口調でそう切り出した。


『それは確かな情報ですか?』


「うむ、確かじゃ。妾が見紛おう筈がないのじゃ。それに奴らも否定はしなかったしのう」


 俺は彼女の言葉にはっきりと肯定を示す。そうするとタマネは少々お待ちを、と言って一度話を区切る。ガサゴソと紙と紙が擦れる音が微かに聞こえ、彼女は何かを探している様であった。


『ありました。今朝の検問では…エルフ族は見当たりませんね。どのような服装でしたか?』


 漸くして話し出した彼女は何かを確認するように質問してきた。


「深緑色の外套で容姿を隠しておる。人数は四人じゃ」


 俺がそう言うと彼女は大きく嘆息し、言葉を続ける。


『該当するものはありません…。カエデさん。貴女はここに来て間もないので知らないかもしれませんが、本当にこの町にエルフ族がいるとすればそれは処罰対象となります。異種族の無断入国及び無断侵入は重罪です。いくら帝国と同盟を結ぼうとそれはまだ正式なものではありませんし、帝国と王国の中立地域であるこの“アルバ”はこの二国の許可がない限り、異種族(エルフ)との接触は出来ません』


 彼女は淡々と言葉を紡ぐ。そして、ここまで言い切ると彼女は一泊置いてから慎重に口を開いた。


『それを…カエデさん。貴女は───助けたい(・・・・)のですね?』


 その言葉には有無も言わさない威圧的な重みがあった。


 俺にだってそれは分かっていたのだ。いや…それだと語弊があるか。俺はその全てが分かっていた訳ではない。この世界の常識とか情勢とか…そんなものが絡んでくると俺の回転の遅い頭ではどうも理解が追い付かないだろうとは思う。しかし、その上で国と国との障害や種族間の問題など。それらを含めた問題点が出てくるだろうなとは予想していのだ。だが…



 ───見過ごせる筈がない───



 それが俺の答えだ。フィーナが絡んでいるからだとか相手がエルフだからだとか。そんな理由も中には確かに存在する。だけど、こんな状況を見て見ぬふりすることは…俺には出来なかったのだ。甘い考え──なのかもしれない。この世界の常識で考えれば触れない方が良いのだろう。回りにいる野次馬だってこれ以上は踏み込みたくない筈だ。況してや捲き込まれたくないと思うのが普通の感情だろう。だが、俺と言う男はそんな器用な人間ではない。“郷に入っては郷に従え”──世界は違えどここは既に現実(リアル)である。この世界の習慣や常識、やり方に生き方…それらに従う方が遥かに賢い生き方だろうと思うのだ。しかし、俺だって一人の人間…簡単に見捨てられたら苦労はしない。


 一呼吸おいて、俺は口を開く。


「承知の上じゃ」


 その言葉を聞いて魔方陣の裏側から微かに溜め息のような音が聞こえた。


『分かりました。貴女には“魔女”の件で恩があります。力を貸しましょう。で、今の状況ですが…───エルフ族の四名が冒険者に絡まれていると』


「うむそうじゃ。えーと…隻眼の禿げた男がモーガンとか名乗っていたのぅ」


『う…。それは…隻眼のモーガンですね。冒険者の中でも有名ですよ。…悪い意味でですが』


「どういう意味じゃ?」


『隻眼のモーガン。中堅以上のベテラン冒険者でシルバーランクです。腕は確かで実践経験も豊富な歴戦の戦士です。豪快な戦闘スタイルですが堅実な攻めもでき、味方になると心強い人物です。しかしながら、彼は戦闘意欲が人一倍強く、腕が良さそうな者を一度(ひとたび)見つけると手がつけられなくなります。簡単に言えば…戦闘狂…ですね』


 ええええ…なんて奴に目をつけられてるんだよ…。


 俺は誰にも言えない不満を心中でぼやく。


『因みにモーガンは憲兵団にも危険視されており、彼が何をしたのか分かりませんが…避けられているようです』


 モーガンと言う男はそれだけ危険な人物らしい。まさか騎士団の憲兵たちにも避けられてるなんて思いもしなかったが…。しかし、一つだけ。助けられそうな解決策は見つかった。


「ならば、妾が出向けば解決するのぅ…」


『囮になる気ですか?危険ですっ。いくらカエデさんが強いからと言っても…あちらはベテラン冒険者です。部が悪すぎますっ』


 俺の案に彼女には珍しく声をあらげて慌てて否定してきた。


「大丈夫じゃ心配せず見ておれ。タマネにはその後処理を頼むのじゃ」


『で、ですが…』


 まだ渋る彼女に横から別の声がかかる。


『カエデさんなら大丈夫ですよ。強さだけなら私が保証しましょう』


『…そう…ですか…』


 ラタトスクの落ち着いた声に彼女も幾分か落ち着きを取り戻し、小さく溜め息をつく。


『…分かりました。では、こちらはその旅人たちを冒険者ギルドの“客人”として迎え入れましょう』


「客人??」


『はいそうです。本ギルドの客人にしてしまえば多少怪しくても騎士団からつつかれることはないでしょう。いえ…つつかれはするかもしれませんが。騎士団からとしても“冒険者ギルドが招いた”と言う事実があるかぎり、直接的な手出しはしない筈です。あちらとしても冒険者と喧嘩はしたくないでしょうから』


 なるほど…と俺は見かけだけ頷く。うん、よくわからん。彼女の口ぶりからして冒険者と騎士団は仲が悪いのだろうか…?まあ今ので分かったのはタマネさんに任せていれば大丈夫そうだと言うことだけだ。それが分かれば問題ない。


『では、私は今から動きますので…そちらはお任せしますね』


「うむ、頼んだのじゃ。───妾もそろそろ()くとするかのぅ」


 俺はストレージから予め用意してあった投げナイフを三本右手に持つ。

 これは戦闘用に用意した代物だ。“魔女”との戦闘で確実にアイテム不足だと悟った俺は今の“カエデ”でも扱える武器を探していた。残念ながら回復薬は高価だった為、調達できなかったのだが…霊符の代わりに何か使えるアイテムがないか見て回っていたのだ。そして、見つけたのが───“投げナイフ”。俺の投擲スキルをフルに使える簡易的で安価なアイテム。それがこれだ。俺だって馬鹿じゃないのである。まあ…あれだけ死にそうになったのだから…多少はね…用心しないとね。

 投擲アイテムならまだいろんな種類があるのだが…ストーリーの序盤に当たるこの町にはこれしか売っていなかった。…非常に残念である。



 チラッと物陰から頭だけ突き出し、俺は様子を窺う。


 俺の聴覚のいい大きな耳が受け取った口論の情報によると、いつまでも平行線な言い争いに先に痺れを切らしたのはモーガンの方だった。


 ズシンッと地面を響かす重音。


 彼の大きく強靭な戦斧はその長い柄の石突きで地面を抉る。戦闘開始のゴングが鳴り響こうとしている。


 ちょうどいいタイミングだ。


「行ってくるぞ」


『はい、お気を付けて』


 俺はラタトスクに一つ声をかけ、そして飛び出した。 

 

 

 騎士団には“憲兵団・駐屯兵団・貴族兵団・近衛兵団”の四種類存在します。…今のところはね。今後どうなるか分かりませんが…ストーリーの都合で出てこないもしくは増える可能性も無きにしもあらずです。基本的に御都合主義ですので。やりたいことだけを主人公にやらせます。不可能でもやらせますw。



 では、今回はここまでです。いつもここまで見てくれる優しいお方にこれ以上ない感謝を…。また見てくれると嬉しいです。次回は遅れないよう頑張らせてもらいます。ではっ。

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