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座りながら踞る

作者: 河原 真宙




そんな予感があったのよ

言わなかっただけで

私は分かっていたのよ

隠した言葉は

どうやら私の方が多かったみたい。


いつもの駐車場には

同じ車が停まっているから

こんな雨の日にでも

本当は同じ夜にしたかっただけ。


前に停まった車が動きだす

ライトに照らされた二人を笑う

雨では隠す事が出来ない

今日までを指差しをしながら。


ワイパーが動くその前に、

重なり落ちて消える様を見つめるだけ


駐車場の灯りが落ちるまで

外ばかり見つめ続けているだけ。


待たせているのは逃げる場所が

見つかるまでだった。

あなたは私と同じ考え方なのね。

知らない他人が私を嗤うと

少し安心したから…





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