魔族達と子ぬこ ★(始まりますよー)
元旦からこんなの投稿したくなったのは何故なんでしょうか?(笑)
まあ、取り敢えず動物ほのぼのを書いていく予定です。
後、ぬこ描いてみたけど...子ぬこに見えぬーーーー!しかも可愛さが足りない!失敗した!!
それと訂正しました。
ある所に、戦争ばかりしている魔族達がいました。
よくもまぁ飽きないものです。
まあ、戦争しているからにはそれなりの強さを持っています。
ですが、そんな魔族の城に小さな侵入者が入り込みました。
その生物はとても手強く、城の兵士達がどんどん骨抜きにされていきます。
淫魔の類が進入したのかと大騒ぎになりました。
そんな中大慌てで白い髭を生やした年老いた魔族が城の奥、大広間玉座のある場所へやってきました。
「おっお逃げくださいゲイル様!き奴はそこまで侵入しております!」
ゲイルと呼ばれた人物は、何か玉座に座って魔王みたいな格好をしてます。
「フッ...魔王たる我が、たかが魔物に何故逃げねばならぬ?いい暇潰しだ。その姿を見てやろうではないか」
魔王様だったみたいです。彼は玉座に座ったまま侵入者の到着を待ちます。
ポテテテテテテ
ん?何か可愛らしい足音がします。
ピタ
そして侵入者は、魔王様が居る入り口辺りで止まったようです。小さな影が見えます。
丁度人が抱えられる位の大きさみたいです。
「フッ...来たか」
魔王様、そっちの方を凝視して、侵入者の侵入を待ちます。
そして侵入者はゆっくりと部屋に入ると、一声鳴きました。
ミィ ミィ
どうやら侵入者は子ぬこのようです。ですが部屋の変化は劇的に起こりました。
「「「はぁー♪可愛い~♪」」」
魔王様とか側近とか、そこに居た兵士はホクホクとした顔で子ぬこを見つめています。
「っていかんいかん!私がシャンとしないでどうする?」
魔王様辛うじて自我を取り戻しました。ですが......
ポテテテテテテ
子ぬこは魔王様に近づいて行きます。
「お...おい?」
「ミィ ミィ」
子ぬこはすりすりと体を魔王様にすり寄せました。
「はうぅーーーーーーーー!なっ...何だこの...愛くるしい...いや、妙な生き物は?」
魔王様頑張っていますが、陥落寸前です(笑)
更に子ぬこは追い討ちをかけるように、ミィ ミィと泣きながら魔王様の足首辺りを肉球で叩きます。
「ぐはっ!......可愛い~~~、何かなー?何処から来たのかなー?何か御用かなー?」
魔王様デレデレな顔で膝をたたんで顔を近づけ話しかけます。
てか陥落しました。
その時です、顔を近づけた時に偶然子ぬこの肉球が顔にヒットしました。
「......はぁぁぁぁぁ......なっ何だ?この形容し難い...この幸福感は....../////」
魔王様、ものっ...凄くいい顔で浸ってます。
「あー、魔王様ズルいですよ!俺にもその子に近寄らせてくださいよ」
「じゃあアタシはその子抱っこさせて欲しいなー♪」
「「「ズルイ!俺も(私も)」」」
もう城の中はてんやわんやです。
みんなぬこに触りたくてしょうがありません。
「だー!お前ら!静かにせんか!」
魔王様の一声で皆の動きが止まります。そして皆が止まった瞬間に魔王様は子ぬこを抱き上げます。
「この魔獣は私が預かる!危険な生き物の可能性もあるからな。よーし行こうか~♪」
「ちょ!ズルイですよ!魔王様!!その子が危険な訳ないじゃないですか!」
「てか、適当な事を言ってその子を連れて行こうとしてますね?」
「ブーブー、横暴だー!陰謀だー!」
部下達からの反対意見がどんどん大きくなっていきます。
「......いいじゃん!こんなに可愛いんだし、俺が飼う」
「やっぱりそれが本音なんですねーーーー!!」
「だって魔界じゃあこんな可愛い魔獣なかなかいないじゃないか!!」
そうなのです。ここ魔界では生存競争が激しくて弱い生き物は淘汰され、自然と強い生き物が生き残ります。
可愛い生き物なんて滅多にいません。
だから突然現れた可愛い生き物に皆首っ丈です。
「......けど何処から来たんでしょうねコイツ?魔界にこんな生き物居た記憶無いんですが?」
どうやらぬこは魔界には居ないようです。
「ミィ?」
子ぬこは魔王様の腕の中で首を傾げるような素振りを見せました。
これがまた可愛くて可愛くて......
「「「「「いやーーーー♪可愛いーーー♪」」」」」
「「「「「何だこの可愛すぎる生き物はーーー!!」」」」」
「落ち着け!落ち着くのだ皆、そして王もお待ち下さい」
そう言ったのは先程魔王様に報告した白髭の老魔族です。
「ん?何かな?宰相?」
どうやら宰相さんだったようです。
宰相さんぬこを抱き上げてメロメロの魔王様達を見ながら言葉を口にします。
「魔王様、その生き物が危険でないと保障はないのですぞ?」
「はぁ?お前この愛くるしい生き物が恐ろしい生き物だと思うか?」
そう言いながら魔王様子ぬこを持ったまま宰相に近づけます。
すると宰相さんの後頭部に大量の脂汗が浮かび上がります。
「(た...確かに可愛い、こんな生き物を家内に連れて帰ったら...アナタ可愛い生き物ですね。こんな可愛い家族が増えるのは良いですね...そう言いながら家で世話しながら...時には孫も家に呼んで....いや!私は宰相!!ここは私がちゃんとしなければ...私が......)」
「ナァ~?」
「くっ!!」
子ぬこの発した可愛い声に思わず怯む宰相(笑)必死に自分と戦ってます。
「大丈夫大丈夫、こんな可愛いのが恐ろしい筈は無い。というか恐ろしい生き物は全部覚えている」
流石に魔王様博識です。
「で...ですが...」
「「「「「「「「「「魔王様ーーー!!」」」」」」」」」」
部屋の外から怒涛の勢いで兵士達がやって来ました。
今さっき子ぬこの可愛さにノックダウンさせられた兵士達です。
「「「「「「「「「「今さっきの可愛い生物を俺達にまた見せてくださいーー!」」」」」」」」」」
目が血走って怖いくらいです。
「いや...お前らちょっと落ち着け、てか仕事どうした?」
ですがそんな魔王様の言葉は彼らの耳には届いていません。
「やべぇ!可愛い!」
「何だこの愛くるしい生き物!」
「可愛い可愛い!」
何か怖い位です。
「静まらんか!お主ら!!」
宰相さんの大声で皆が静まり返ります。
「全く......皆も魔王様も...このような生き物に振り回され過ぎです!」
「いやだって可愛いじゃん」
「だまらっしゃい!!」
そう言って宰相さん魔王様の腕の中から子ぬこをそっと取り上げます。
「あっ......」
「全く......嘆かわしい」
そう言いながら宰相さん踵を返すと、口を開きます。
「仕方が無いのでこのかわい...おほん、この生き物は私が預かって管理いたします」
そう言いながら立ち去ろうとする宰相さん。ですがそうは問屋がおろしません。
宰相さん肩をガシッと掴まれます。
「ん?(誰だ?邪魔するのは早くこの可愛い生き物を家内に見せなくては!)」
宰相さん下心アリアリです(笑)
「待て宰相、何故お前がそいつを連れて行く?」
そう言いながら魔王様宰相の肩を掴んだまま離しません。
「ですから私が管理すると...(魔王様、邪魔しないでくださいよ!)」
「いや俺が管理する。この生き物をアイリに見せたいからな」
「それは職権乱用ですぞ!」
「お前だってそうだろうが!!」
「2人ばっかズルイですよ私達だって世話したいですよー」
やいのやいのと皆で言い合いになりました。
ちなみにこの時子ぬこはいつの間にやら抜け出し、少し離れた場所で小首を可愛く傾げていたりしてました。
ーその後ー
「お爺さん何とも可愛い生き物ですねぇ」
「そうだろう何とも愛らしい生き物だ」
宰相とその優しそうな奥方がぬこをよく見に来たり。
「お母さんこの生き物可愛いー、何ていうの?」
「今城の人が調べてる最中だって」
城勤務の女魔族が休日に子供を連れてきたりしたり。
「魔王様何とも可愛い生き物ですね」
「そうだろうアイリ本当ならお前にプレゼントしたかったんだが......」
魔王様と者青く長い髪と白い肌が印象的な魔王様の婚約者アイリが見てたりします。
何でもそれをしようとしたら部下全員に仕事をボイコットすると脅されたそうです。
だから今城で皆で飼育しているそうです。
「可愛いから仕方ないですわよ」
「まあなぁ」
そうして子ぬこは城の中で皆に可愛がられながら生活しています。
続く??
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