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『理不尽な召集』メンバー自己紹介2

「おっし!ならアタシからだな!」


「ズマちゃん、トップなんだからバシッと決めちゃえ!」



『ズマちゃん』と呼ばれた紅い髪の少女は「任せろ!」と慣れた様子で返す。



「アタシは吾妻(あづま)吾妻亦紅(あづまもこう)だ!……っとこれだけじゃ締まらないよなー」


「ズマちゃん、背中にしょってるの忘れてない?自己紹介としては最高のインパクトだよ!」


「おぉ!そうだな!!すっかり忘れてた」


と吾妻は背中に担いでいた筒状の大型重火器を大袈裟に頭上へと掲げ上げる。



「こいつはアタシのお気に入り‥‥‥バズーカだ!!」


「‥‥‥‥‥‥」


重火器の名前を覚えてないのか、自分で付けてないのか。

とても単純なネーミングセンスだった。



「流石ズマちゃん!ストレートな自己紹介ありがとー」


周りは気にしてないようだ。そう言われて吾妻は、「へへっ、そうか?」とてれている。

どうやら性格の方も単純なようだ。



「よ〜し、次は私だね」



吾妻が座り、向の指示した通りに時計回りで次の人が立つ。向をこの輪の中に連れて来た女性だ。



「私は藁苞包(わらづとくるみ)。皆の『おねーさん』だよー。あ、武器はねー」


そう言って何処からともなく小型の銃、拳銃を取り出す。それも4つ。どの銃が出てきた瞬間も見えなかった。

手品師のような手先の器用さだ。



「これね、これ。まー…っという訳でよっろしくぅ♪」



藁苞はおちゃらけた性格だが、芯はしっかりとした女性。

生真面目すぎる向が少し憧れている人物像である。



「はいはい、どんどんいっちゃおー!るりちゃんどうぞー」


「はぁい〜」



ゆったりした口調で語尾を伸ばすような話し方が特徴的な女性だ緑髪、黄色、というよりも少し檸檬色に近い眼をしている。



床花浄瑠璃(とこばなじょうるり)っていうの〜よろしくねぇ〜」


「武器は〜持ってないのよねぇ〜〜こう…腕でポキッ!とやるのよ〜」



随分曖昧な説明で分かりにくい効果音を使っている。

流石に説明として不十分だと思ったのか、反対側にいた眼鏡をかけた男性が声を掛ける。



「いやいや浄瑠璃ちゃ〜ん、その説明はないじゃないすか?あんたのは特殊なんだからもうちょい分かりやすく‥‥‥って、ちょ、ギブギブ!、浄瑠璃ちゃん離して!」


「ふふふ〜これなら分かりやすいかしら〜?」



注意を喚起した男性に床花が後ろから締め上げる。締めている腕と首の間には隙間がなく、的確に極っているだろう。

おっとりした口調とは反対に随分とアグレッシブな女性である。



「待って待って、落ちる、マジ落ちるっすから!!」


「ふふふ〜一言、『ごめんなさい』って言ったら許して上げなくもないわよ〜」

「あ、あと当たってるっすー!浄瑠璃ちゃん御自慢の豊満なボディが!!」


「な!?」



後一歩で落ちていただろう男性の身体を違う意味で落とした。男性は地面に伏せて、ごほごほと咳き込んでいる。

ちなみに床花の頬は朱に染まっている。



「ま、まあ今日はこれぐらいにしてあげましょうか〜」



そう言って顔を見られないように全員に背を向けて座った。



(『今日は』って‥‥‥毎日このような事をしているのだろうか)


心に思うだけで口には出さなかった向だった。


紹介がまだの人…6人

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